エッセンシア:ハンガリーワインと蜂蜜
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「エゲルの星」ガール・ティボル・ワイナリー ~若き哲学者~
ガール・ティボル・ワイナリーは1993年にハンガリーワイン界のアイコンと言われる歴史的な醸造家ガール・ティボルさんによって創設されました。
2002年には当時のハンガリー大統領から依頼され、上皇両陛下がハンガリーを訪問された際の贈呈品用のワインを醸造しました。ワイナリーには当時の写真がまだ残っています。
2018年に25周年を迎え、ガール・ティボルさんの息子ガール・ティボル・ジュニアさんが確かな信
ユファルク テロワールを映し出す初夜のワイン
ブドウの房に小さいブドウの粒がぎっしり詰まり、長く垂れさがっており、房の先が跳ね上がっている為に羊の尻尾に形が似ていることからJuhfark(羊の尻尾)と呼ばれています。
ハンガリーで最も古いブドウ品種の一つと言われています。
ユファルクの効用
ユファルクは日本であまり知られていないブドウ品種ですが、並外れた力を持っていると言われています。昔、ショムローのワインは貧血、腎臓や肝臓の病、消化器疾患
カダルカーハンガリー最古のブドウ品種
カダルカはハンガリー国内で最も論議を呼び起こしているワインでしょう。非常に気難しく、とてつもなく栽培に苦労をする品種で、安定した比較的温暖な年しか、それ相当のブドウを収穫することができません。ところが、ワイン愛好家の中にはカダルカの熱烈な信者がいます。
カダルカの起源は?カダルカは古くから伝わるブドウ品種です。14世紀から15世紀に変わろうとする頃に、カダルカの栽培を習得したようです。セルビアか
ケークニエルー ~絶滅の危機からよみがえったハンガリー土着品種
ケークニエルーはマジャール語で“青い茎”の意味。実際にケークニエルーの葉柄が青みがかっているところからこの名前になったそうです。バラトン湖北側湖畔に広がる小さなワイン産地バダチョニで愛されたブドウ品種でした。バダチョニの土壌は火山性土壌で、独特の黒っぽい岩滓(火山噴出物の一種で、塊状で多孔質のもののうち暗色のもの)が特徴です。ブドウが熟するのが10月の初旬から中旬にかけてと遅い為、バダチョニに生息
もっとみる2021年ブダペスト・ウォーク・オブ・フェームに名前を刻むのは誰?
ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームはアメリカの観光名所で、エンターテイメント界で活躍した人物の名前が彫られた2,000以上の星型のプレートが埋め込んであります。
ハンガリーにも同じような場所がありますが、エンターテイメント界で活躍した人物ではなく、ワインメーカー・オブ・ザ・ワインメーカーズの受賞者の名前を彫ったプレートがブダペストのダウンタウンにあるツリーニ通り(Zrínyi)に埋め込まれていま
ろぜ爛漫 ~ロゼ祭り~
昔々、ワインは季節感のある飲み物でした。春のお花見シーズンが近づくと、桜色ということで店頭に並んでいましたが、通常、ワインショップでロゼを見かけることが少なく、数も限られていました。
ところが、今年は異変が!地方のスーパーでもロゼワインの取扱がぐっと増えた印象があります。
なかなか日本でのロゼワイン浸透が進まない中、大手ワインショップでは数年前からロゼワインコーナーを設けて様々な色合いのロゼワイ
貴腐ワイン トカイ・アスーのルールを破る?
1970年に外国産ワインの輸入が自由化され、日本の一般家庭でワインが飲まれるようになったのは高度経済成長期1970年代前半のことです。その時、ワインブームを牽引したのがドイツの甘口ワイン「リープフラウミルヒ」(ドイツ語:聖母の乳)でした。甘くて飲みやすいということから人気になったようです。甘い飲料や食物に溢れている現代社会で、ワインを飲み慣れてきた為、料理に合わせやすい辛口ワインが主流となり、甘口
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