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【BL二次小説】 好みのタイプ①終


東「貴様どんなタイプが好みなのだ荒北」

  

全員「!!」

  

東堂の発言に部室中の部員が一斉に聞き耳を立てた。

 

 

 

荒「オレ?……そうだなァ。オレ結構世話好きだからァ、適度に世話焼かせてくれる相手がイイかな」

 

 

新「世話……」

黒「世話……」

真「世話……」

 

ざわざわする部内。

 

 

 

 

黒「くっそ!オレはなるべく荒北さんには手間掛けさせないようにって……真逆だったのか!」 

自分で自分の頭をポカポカ叩く黒田。

   

真「荒北さんに世話焼いてもらえたら……どうしよう、天国だ~」 

妄想してヨダレを垂らしているのに気付かない真波。

 

新「世話好き、か……」

なにやら策略を練り始めた新開。

 

 

 

 

 

その日の周回練習。

 

 

荒北がコースを走っていると、前方に真波が佇んでいた。

  

 

真「荒北さーん!パンクしちゃいましたー!どうしましょうー」 

頭を掻きながら笑顔で手を振る真波。

 

  

荒北は一瞬スピードを緩めるが、

 

荒「レース中はなんでも一人でやるんだ。甘えンな」 

と言って通り過ぎてしまった。

 

  

真「あ、あれ……?」 

キョトンとして荒北の後ろ姿を目で追う真波。

 

 

 

  

しばらく走ると、今度は荒北の前方を走っている黒田がフラフラし始めた。

  

黒「う、うわあああ~」 

黒田は棒読みで叫びながらガシャーンと荒北の目の前で転んだ。

  

黒「痛ってぇ~。あ~怪我しちまった~」 

擦りむいた腕を荒北に見えるようにかざし、アピールする黒田。

 

  

荒「……」 

荒北はまた一瞬スピードを緩めるが、

 

荒「舐めときゃ治ンだろ」

と言って走り去ってしまった。

 

  

黒「え……?」

ポカーンとする黒田。

 

  

 

真「世話焼いてくれませんね」 

パンクした自転車を担いで黒田のもとへ歩み寄る真波が不思議そうに話し掛ける。
 

黒「何かが違うんだろうな。どういう世話を求めてるんだろう」 

擦り傷に唾付けながら黒田が答える。

 

  

新「ははっ。バカだなおめさん達」 

そこへ新開がスーッと近付いて来た。

 

  

新「靖友のこと、なんにもわかっちゃいない。見てな。オレが手本を示してやるよ」

  

新開はバキュンポーズをし、ニヤリと笑った。

 

 

 


 

 

練習後のロッカールーム。

 

 

新「靖友」

荒「ン?」 

着替えている荒北に新開が声を掛けた。

  

後方で黒田と真波が注目している。

 

 

   

新開は、おもむろに自分のレーパンをずり下げると新開自身をボロンと出し、こう言った。

 

 

  

新「勃たなくて困ってるんだ。しゃぶってくれないかな」

 

 

 

 

  


〜翌日〜
 

東「昨日、ボコられて全身血まみれで気絶した状態の隼人がゴミ集積場に投げ込まれて一晩中放置されていた。誰か事情を知っている者は?」

 

  

 

おしまい



まえがきへ          あとがき



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