コンスタン『アドルフ』を読んで
19世紀フランスの作家、コンスタン(紹介されるまでこの作家の名前を知らなかった)が生涯でただ一つ残した小説『アドルフ』。今回、この作品を読んで、何かしら自分の感じたことを文章に残そうと試みた。しかし言葉が上滑りするだけでどうにもこうにも進まない。それならばと、我が夫にこの『アドルフ』のカオスとしか言いようのない恋愛物語について説明し、夫がどんな感想を抱くのか調査することにした。自分の浅い読みを、少しでもカバーしようという苦肉の策だ。言語化のすこぶる下手な私の説明を聞き、果たし