joe

金融・経済を中心に扱っていきたいと思います。金融リテラシー向上に貢献できれば幸いです。…

joe

金融・経済を中心に扱っていきたいと思います。金融リテラシー向上に貢献できれば幸いです。 あくまでもエンタメ、教育、情報の提供が目的で投資のアドバイスを目的にしておりません。投資のアドバイスは正規の資格を持ったファイナンシャル・プランナーなどにご相談されるようお願いいたします。

最近の記事

  • 固定された記事

筆者のプロフィール

こんにちは joe です。記事を読んでいただき誠にありがとうございます。より良い記事を書けるように努めて参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 筆者は中一の初めごろに渡米して、それ以来20年以上アメリカ合衆国で過ごしました。大学で物理学の学位を取得した後、大学院で地質学を専攻し学位に必要とされる単位を取得したものの中途で退学。メーカーや商社等を経まして現在日本在住です。趣味はハイキング、ゲームなど。特に Elder Scrolls が好きです。アメリカ国籍。 大学院

    • <おすすめ図書(英語)> How The World Really Works: A Scientist's Guide to Our Past, Present and Future - Vaclav Smil

      題名:How The World Really Works 著者:Vaclav Smil 出版社:Penguin Books Ltd 出版年度:2022 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0241989678 ジャンル:環境学、公共政策 *下記内容につきまして誤解や間違い等がございましたらすべて筆者のみの責任に帰属しこの書籍の著者とは無関係であることを申し上げます。 この書籍の著者はマニトバ大学の教授で環境学や公共政策に関して多分野にまたがった研究をしている。私がこの著

      • フェデラルファンドレートと今後の展開の考察 (2023.6.14)

        序論今回のFOMCではレート(5.00-5.25%)を維持し、引き締め政策の影響が顕在化するのを様子見しようとなった [2]。2023年の終わりまでにあと2回0.25%引き上げると予想されており、FOMCの参加者の多数意見としては中央値5.625%あたりまでいくと考えられている [3]。今後のレートの展開については、景気悪化によるデフレ圧力とコモディティー(特に原油)生産力低下による価格上昇のインフレ圧力がどう展開されていくかを注視していく必要がある。 考察下図のように過去

        • 生活圧迫の原因とされるエネルギー、原油価格の高騰は貨幣価値の棄損による通貨の購買力低下の帰結

          要約原油などのエネルギー価格の上昇によってインフレが起こり、生活が圧迫されているという説は通貨単位の貨幣価値が棄損されているという本質を見落としている。ガソリン小売価格が上昇していても平均所得も上昇していることから、1時間の労働価値からみた購買力が低下しているわけではない。低下したのは通貨単位の貨幣価値であり通貨の購買力である。 序論昨今アメリカでも日本でもインフレによる生活圧迫が叫ばれている。インフレの理由の一つは原油等のエネルギー価格の高騰によるコストプッシュインフレで

        • 固定された記事

        筆者のプロフィール

        • <おすすめ図書(英語)> How The World Really Works: A Scientist's Guide to Our Past, Present and Future - Vaclav Smil

        • フェデラルファンドレートと今後の展開の考察 (2023.6.14)

        • 生活圧迫の原因とされるエネルギー、原油価格の高騰は貨幣価値の棄損による通貨の購買力低下の帰結

          <おすすめ図書 英語>SOLD OUT: How Broken Supply Chains, Surging Inflation and Political Instability Will Sink the Global Economy - James Rickards

          題名:SOLD OUT: How Broken Supply Chains, Surging Inflation and Political Instability Will Sink the Global Economy 著者:JAMES RICKARDS 出版社:Penguin Random House LLC 出版年度:2022 ISBN-10: 0241584590 ISBN-13: 978-0241584590 ジャンル:ビジネス、経済、投資 筆者がこの著者を知っ

          <おすすめ図書 英語>SOLD OUT: How Broken Supply Chains, Surging Inflation and Political Instability Will Sink the Global Economy - James Rickards

          アメリカ景気後退の兆候 - 新築住宅建設着工数と新車自動車販売台数から読む

          前回の記事 では連銀の利上げによる金回りが悪化している事について書いた。今回は、新築住宅建設着工数と新車自動車販売台数からアメリカ景気後退の兆候を読んでいこうと思う。参考までにアメリカの人口増加のグラフとGSCPI (Global Supply Chain Pressure Index) について言及する。筆者の見解として、長期的にはアメリカの経済規模は拡大していくので、景気後退は設備投資などを行う良い機会になりえるということで締めくくる。ただし、目前にアメリカ景気後退があれ

          アメリカ景気後退の兆候 - 新築住宅建設着工数と新車自動車販売台数から読む

          アメリカ景気後退の兆候 : 連銀の金融引き締めにより金回りが悪化している状況についての考察

          前回の記事 シリコンバレー銀行 (SVB: Silicon Valley Bank) 破綻から垣間見る利上げの銀行システムへの影響と今後の連銀の金融政策  で、アメリカの商業銀行からの預金流出は利上げによる景気悪化によるものではないかと書いた。今回は、貨幣供給量M2が低下している事と消費者向けのリボルビングクレジットとクレジットカード利子率が急激に上昇している事からアメリカの預金流出と景気悪化について考察してみようと思う。アメリカの景気悪化は日本へも波及する以上、早めにその兆

          アメリカ景気後退の兆候 : 連銀の金融引き締めにより金回りが悪化している状況についての考察

          シリコンバレー銀行 (SVB: Silicon Valley Bank) 破綻から垣間見る利上げの銀行システムへの影響と今後の連銀の金融政策

          シリコンバレー銀行が2023年3月17日(金)に破綻した。破綻したというのは破産法11条を適用するという意味でこれから会社更生手続きに入るということである。連銀による金融引き締め政策が継続していく場合、シリコンバレー銀行に限らず他行も破綻していく可能性がある。余談だが銀行が金曜日に破綻するのは月曜日までの48時間を確保するためである。 シリコンバレー銀行が破綻した理由は取り付け騒ぎが発生したからだという(Iacurci, 2023) 。取り付け騒ぎは銀行が預金を保証できるだ

          シリコンバレー銀行 (SVB: Silicon Valley Bank) 破綻から垣間見る利上げの銀行システムへの影響と今後の連銀の金融政策

          <おすすめ図書(英語)> The Storm Before the Calm: America's Discord, the Coming Crisis of the 2020s, and the Triumph Beyond - George Friedman

          題名:THE STORM BEFORE THE CALM 著者: GEORGE FRIEDMAN 出版社:Anchor Books, A Division of Penguin Random House LLC 出版年度:2020 ISBN-13 : 978-1-101-91178-5 ジャンル:政治、国際政治 この本の著者は地政学の専門家である。私がこの本と著者について知ったのは投資家向けのポッドキャストで聞いたのがきっかけだったと記憶している。アメリカでは機関投資家、個

          <おすすめ図書(英語)> The Storm Before the Calm: America's Discord, the Coming Crisis of the 2020s, and the Triumph Beyond - George Friedman

          債券価格の変動率

          前回の記事では金利の変動による債券価格の変動についてみてきた。今回は債券価格の変動率についてみてみるがこれを割り出すにはマコーレーデゥレーション (Macaulay Duration) について語る必要がある。一言でいえばどれだけの期間を待てば債券に投資した分が五分五分になるかという事である。償還期日まで債券を保有する事を前提とするなら債券価格の変動についてあまり気にする必要はないのかもしれないが、実際は個人でも機関投資家でも現金の必要性やリスク(市場的に有利の場合もある)か

          債券価格の変動率

          債券価格の求め方

          債券の価格は変動する。当然と言われればそうなのだが、実は筆者は学生の頃この事を知らずに少額ではあるが償還期限30年の米国債を直接財務省から購入してしまった。米国市民は Treasury Direct というシステムで直接財務省発行の国債を購入することができ、セカンダリーマーケットで購入する必要はない。後日証券会社にある自分の口座へ移したとき、当時の自分の感覚では大きな含み損を抱えていた事を知り衝撃を受けたものである。金利が上がっていたのだ。筆者は銀行預金のように利子を諦めれば

          債券価格の求め方

          貨幣の時間的価値

          例えば中学生の子供Aが親Xから年間 24,000 円のおこづかいを贈与されるとする。そしてAにこのおこづかいを1年先か今現在かいつ欲しいか聞いてみたら何と回答するだろうか。禅僧の説教する「今を生きよ」ではないが今すぐ欲しいと答えるに違いない。機会費用 (Opportunity Cost) とか難しい事を考慮するまでもなく本能的に分かるものである。 そこでこう条件を変えてみよう。1年後には 24,000 円を贈与するが今すぐ欲しい場合は 22,000 円に減額すると。さてど

          貨幣の時間的価値

          債券の種類

          世界の信用市場(債券市場とローン市場の合計)の大きさは世界の株式市場の約3倍とも言われている[1]。2021年度ではその規模は世界で約1.3京円、アメリカだけでも約5060兆円にのぼる(1ドル=110円で計算)[2]。よって債券・ローン市場は金融経済の要といっても過言ではなく政策、経営、投資等をするものにとっては常にその動向を注視する必要がある。ここでは債券とは何かを説明し、その種類を説明するに留める。 債券とは政府機関や企業などが資金を投資家や銀行などから借り入れるた

          債券の種類