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女に生まれたことを後悔しなくていいように

*一般的、全体的にみた男女差別や、女性の地位に関する話です。他のLGBTQや個人的な話に関しては、また別の話になると思うので、この投稿では言及しないこととします。

いまだに女性であるということが足かせになる世界

私が元々世界に対する不満不平が多いことも原因の一つではあるかもしれませんが、私はこれまで女性であるということが不利に働くことや、不利に働いている場面を見かけたことが他の人より多い気がします。

特に残念だったのは、田舎だけがそうなのではない、ということです。都会に出ても変わらず、男女での対応の差などに遭遇し、性別による扱いや考え方の差というものが、昔の考えだからではなく、私たちが当たり前として受け止めている常識の中に、深く根付いてしまっているのだと感じました。

特に、結婚や出産の話が出だす20代に入ってからは特に感じます。恋愛や結婚をしないという選択が増えてはきているものの、未だに結婚しない人に「いつするの?」と尋ねたり、家庭を持つ事を進める姿を見ていると、人生のレールを敷かれている気がして息が詰まります。

今回、デヴィ夫人の「堕胎が不妊につながる、不妊は堕胎が原因であることがほとんどだ」などという発言が問題となったニュースを拝見したことが、女性とは何か、性別とは何か、ということを再度考えてみるきっかけになりました。

そして、いくつか調べていくうちに、性別役割分業という言葉が一つキーワードになるのではないかということに気づきました。

性別役割分業とは

性別役割分業とは、「男は外で働き、女は育児や家事をする」というように性別によって役割を分けて考えるものです。

日本ではいまだに「女子力」や「イクメン」といった言葉が残っているほど、男性は働き、女性は生活を支える、という認識が強く残っています。

世界経済フォーラムが毎年出しているジェンダーギャップ指数では、今回日本は153カ国中121位という結果となりました。この結果は他の先進国と比べても、圧倒的にジェンダーによる不平等性が社会に強く残っていることを示しています。

最近では、両親共働きも珍しくなくなってはいますが、依然として、育児等、家庭のために自分の仕事を諦める割合は女性が圧倒的に高くなっています。

有名な女性の労働率のM字カーブは、近年谷のカーブが浅くなっていると言われていますが、これは既婚者の就業率が高くなっているというよりかは、結婚をしない選択をする女性が増えているためだと言われています。

これらの事実だけをみても、日本での女性の選択肢は、「結婚せずに自分のキャリアを積む」か「結婚して家庭に入る」に限られているように見えます。

この事実に対して当たり前だと感じる人もいるかもしれませんが、男性は結婚しているかどうかがキャリアに響いたり、社会進出に響くことはあまり多くありません。むしろ、「結婚してこそ一人前」というような固定観念から、既婚者がキャリアを積みやすい環境さえあるほどです。

それでも、女性の大学進学率も社会進出率も昔に比べて上がっています。ここで、新しい問題が生まれてきます。「新・性別役割分業」と呼ばれるものです。

新・性別役割分業とは

新性別役割分業とは女性の社会進出が進んでいるにも関わらず、依然として家庭内の仕事や育児は女性がすべきであるという考えが変わらないことで起きている、男女が負担するバランスが崩れていることを指します。

女性も男性と同じようにフルで働くことが増えているにも関わらず、依然として家庭での家事の負担バランスは女性が多くを受け持っていることが少なくありません。

また、根拠のない、育児に対する母親の重要性を主張するあまり、社会的な育児サポートが十分でないことも問題です。育休もほとんどは女性が取得し、男性が取得する割合は決して高くありません。育休を取ることに引目を感じたり、休暇からの復帰の際に仕事が残っているか不安で取れない人も存在します。

もちろん結婚や出産は各自の選択ですが、これらの社会に根付いている性別意識により、結婚や出産による自分の人生の選択肢が狭まることから、結婚や出産に対して消極的になる人も少なくないでしょう。

意識も環境も変えていく必要がある

このような性別役割分業をなくすためには、意識と環境両方の改善が必要です。

看護婦が看護師と呼ばれるようになったように、性別によって決まってしまう職業も少しずつ減り、全体的に性別に囚われない自己実現ができる世界になりつつあります。

調査によると、女子は文系、男子は理系が得意であるというのも、先入観によって作られたもので、女子校では理系に進む女子の割合が高いというデータもあります。

また、女性の社会進出が少子化につながると危惧する方もいらっしゃいますが、むしろ女性の社会進出とそれに合った社会の形成が出産率につながることが研究で明らかになっています。

今までの常識を再検討し、今の時代、ポストコロナにあったNew Normalに転換する時期に差し掛かっていると言われています。


今まで当たり前だと思っていたこと、考え直してみませんか。

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