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リレーコラム #2 「母親5年目の夏」

 2022年初夏コロナ禍のなか3人目の子どもを出産するとは、人生っていうのはなにが起こるのかわからないものだ。
 5年前、初めての子どもが自分の体に宿ってから日々の興味や思考も子ども中心に変化した。と同時に今までのフィールド(夜の社交場や身軽に行っていたようなイベント)から距離が生まれていた。そこに拍車をかけたコロナ禍によって、あぁ自分はいつの間にか大人の“場”(感覚的には“まち”)との距離が生まれてしまったなぁと日々他人のSNSを覗いては羨ましい気持ちを抱いていた。この他者を羨ましいと感じる感覚は、学生時代に動き過ぎた反動で隠れ引きこもりになった時に出会った本、吉本隆明さんの「ひきこもれ」を思い出す。ひとりの時間を持って内省することの大切さが綴られていた。無理して外に出ず、出たくなったら外に出るものだなぁ。と自分をゆっくりと捉えることに切り替えた。ある意味、子育ては私の中で“まち”との距離をとる“引きこもり”に近い感覚があったのだと気付かされた。
 そんな私も、子どもが3人となり生活や仕事の環境も変わり、度胸もつき?子育てにも慣れてきたことによって、見える世界がこうも違うのかと新生児を横にしながら感じている。
 上の子2人のできることが増え、言葉を通してコミュニケーションを取り、弟のことを可愛がっている姿は私の勇気となり、“ひきこもり”期間は成長した子どもたちの後押しによって、外の世界と繋がってきている。
母親5年目、子どもたちは私の生きる教科書の様だと日々感じている。

猪熊梨恵
まちのこそだて研究所gurumi研究員 / NPO法人札幌オオドオリ大学 理事長
株式会社ひらいてつくる 代表取締役
家族構成:夫、子(0歳、年少、年長)

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