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2020年1月振り返りとお気に入り、2月目標

1月の振り返り

勉学
12月に引き続き修士の最終プロジェクトを進める 70%
✔︎ペアとの毎週の打ち合わせ
✔︎リサーチ(進行中)
✔︎展示会場探し、所有者との打ち合わせ(進行中)
✔︎基金探しと応募(結果待ち・進行中)
✔︎アーティストへの連絡
✔︎「修士研究フォーラム」でのプレゼン
プレゼンは話上手なペアが担当してくれたので上手く運びました。

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taipei poetry societyの人々がたくさん聞きに来てくれました。

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発表要旨をそのままnote記事として上げています。

生活
- 引っ越し、こんまり 90%
まだ買い足したいものがあるけれど、引っ越しと断捨離自体は終わりました。家具と寝具除けばスーツケース2個に2年半分の荷物が全部収まって、自分でも驚きました…物が少ない…。台北での引っ越しについて詳しくは別の記事にまとめました。

- airbnbのホスト 20%
airbnbを全く使ったことがなかったので、アカウントを作成するところから始めて、1回だけホストをやってみました。簡単。1月は思いの外忙しくて引っ越しを最終週に持ち越したので1泊だけしかできませんでしたが、良い経験だったと思います。日本の実家が2世帯住宅なのでいつか本帰国することがあればまた始めたいです。

1月の労働
日本語教師: 55時間
ベビーシッター: 14時間
→合計月収: 17万5千円(48900元)

1月のスケジュール帳

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紅茶の袋とタグ、手紙と折り紙のサンタ、名刺、落書き、アート作品について、記事の引用

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友達のシールと名刺、手紙、やることリスト、目標、ライティングのネタ、不安要素

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友達のシールとラインスタンプ、落書き、一時帰国の計画、やることリスト、日記

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紅茶のタグ、チョコレートの袋、wifiのパスワード、シール、クリスマスカード、記事の引用、やることリスト

1月のお気に入り

ポッドキャスト: happiness spells
11,12月に引き続き、寝る前にベッドで聞くポッドキャストです。

タイトルの「幸せの呪文」そのままですが、人生の小さな喜びについてのリストと美しいBGMを聴けるチャンネルです。各エピソードは5分か20分か選べるので気軽に聞けます。寝る前の瞑想にぴったりです。

「曖昧だった単語を正確に発音できた。小さな台所で大勢の人々がそれぞれの好きな料理を作るのを手伝う。初心者となることを恐れず新しいことを始める。ポッドキャストに夢中になる。スマホから離れ、パーティーや夕食の一時を楽しむ。新しい経験に挑戦してみたら悪くなかった、心配する必要なんてなかったのに。パスポートのページを捲りスタンプを見て旅を思い出す。許してもらう、本当は私はそんなに優しくされる資格はないのに。誰にも見られていないように踊る。ずっと夢見ていた目標を達成する。…」とリストが続いていきます。私にもリストの項目が当てはまることはたくさんありますが、あまりに些細なことなのでこれまではそれらを喜びや感謝として認識していませんでした。エピソードを聞く度に私も小さな喜びリストを作りたくなります。

音楽: Fazıl Say
音楽は元々クラシックから入ったので何度でもクラシックに戻ってきます…。特に型破りで前衛的な音楽家に強く惹かれてきました。トルコ出身のピアニスト兼作曲家のFazıl Sayは、4歳の時から耳で一度聞いた曲をアレンジを加えながらピアノで即興で再現できるタイプの天才です。アンカラ国立音楽学院に通っていた14歳から作曲もしています。
このたった1分半のトルコ行進曲の弾き方に彼の能力とスタイルがよく表れていると思います。エネルギーに満ちていて幻想的で熱狂的、シンコペーションを元に様々なリズムを生み出しています。クラシックも彼が弾けばArt Tatumのジャズやトルコ/中東の民謡になります。

超絶技巧を誇るSayなので、ベートーベンでもラヴェルでも何でも弾きこなしますが、彼の完全にコントロールされた遊び心や癖が出ていて聴く度に笑っちゃうのはRhapsody in Blueです。Rhapsody in Blueを弾くピアニストはたくさんいますが、彼のように弾ける人はいないのではないでしょうか、カデンツァを中心にかなり楽譜を崩しているので…自由にできて超楽しそう…。Sayのスタイルはまさにrhapsodicという単語がぴったりですが、意識的に非常に弾き方をコントロールしています。下のリンクでSayと一緒に演奏しているオーケストラのThe junge norddeutsche philharmonieは、メンバー全員が若手なのでオーケストラや指揮者の技術に物足りなさはありますが、Sayの魅力は問題なく伝わると思います。

Sayはトルコを代表する詩人であるNâzım HikmetやMetin Altıokのような土着の詩や民話、言語から作曲の着想を得るそうで、曲は全て物語性があります。また、トルコの伝統楽器である打楽器のkudümやdarbuka, 笛のneyを積極的にオーケストラに組み合わせています。楽器に限らず旋律もトルコの民族音楽からテーマを引き継いでいます。

トルコの盲目の吟遊詩人であったAşık Veyselが作詞作曲したBlack EarthをSayが解釈してソロで弾いているのも好きです。John Cageが発明したプリペアードピアノのテクニックを使って、ピアノの弦を直接弾いています。Black Earthに限らずSayは前衛音楽の代表的なテクニックを使うことが多いですが、前衛を意識しているのではなく、ピアノの木材としての音の幅を広げることでトルコの伝統楽器の音に近付けようとする試みだそうです。

Sayの演奏で私が特に好きなのはYiğidim Aslanım(私の英雄、私のライオン)です。トルコ革命に参加した兵士の帰りを待つ女達の嘆きを歌っています。Sayのピアノにコーラスが加わり、力強い作品に仕上がっています。

ファッション: 無印良品のヤク入りウール畦編みモックネックセーターとトートバック

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無印で買い物すると定期的に台湾限定デザインのトートバックをもらえるのが嬉しくて、つい買ってしまったセーター…。ざっくり編み込んであるセーターをゆったり着るのが好きです。羊毛が入っているので、湿度の高い台北の冬でもこれ1枚で温かく感じます。トートバックは旧正月の期間限定のものだと思います、丸い食卓を囲んでお祝いの食事。

映画: 原一男 『極私的エロス・恋歌1974』(1974)

先月のマンスリーレビューで書いた『さようならCP』に続き、原一男作品の第2作目のドキュメンタリー映画です。最高。原監督が3年間同棲していた武田美由紀は子供と共に家を出て沖縄に飛び、恋愛関係にある女性と同棲を始めます。美由紀はラディカルフェミニストで、子供には自立して野性的な強い人間に育ってほしいという願いから、黒人との混血の子供を産むことに執着します。実際に沖縄の黒人米兵の子供を妊娠し、自宅で1人で自力出産します。その後、女だけで自宅出産し共に育てる「東京こむうむ」というコミューンを立ち上げ、東京で女達と共同生活を始めます。最後は美由紀がバーで上半身ヌードで激しく踊るシーンで映画は締め括られています。
武田美由紀が濃すぎてドキュメンタリーとは思えない…。本人は大真面目ですが、彼女の始終怒り罵っている姿や言葉遣い、激しい気質が私にはユーモアや強い自我に感じられて、ずっと笑いながら観ました。美由紀の発想や行動は一見突拍子もなく勝手気ままに見えますが、本人の信条や倫理にきちんと沿っています。より困難な状況に自らを置こうとする意志の強さ、フェミニズムを自分で解釈して実際に実行したのが面白い。沖縄で米軍兵士達を相手にする夜の女達も、皆あっけらかんとした明るさと強さとエネルギーがあります。原監督は美由紀の元夫ですが、美由紀と恋人の凄まじい言い争いも原監督に対する暴言も出産シーンさえもじっと息を凝らして、時に感傷的になりながらカメラを回し続けている監督の視線を強く感じます。

同じく自宅出産シーンを映した最初のドキュメンタリー映画である、Stan Brakhage監督の "Window Water Baby Moving"(1959)も好きです。

Brakhage監督は妻Jane Wodeningが自宅で出産するシーンを撮影しました。夫/父親だからこそできた近距離撮影で、臨月や出産時の妊婦の体の部位の接写になっています。全体的にオレンジ色がかかり窓からの強い日光を感じる映像が印象的です。また、実際の音声の代わりに挿入された音楽も実験的で面白いと思います。素朴で率直な表現方法でありながら、親密で私的で新鮮な驚きに溢れた作品です。2013年にはAcademy Film Archiveにも選ばれるなど、ドキュメンタリー史に残る短編映画です。

youtube: Special Books by Special Kids

「特別な子ども達による特別な本」というチャンネルでは、Chris Ulmerが様々な病気や障害、後遺症、脳神経とともに生きる子ども達とその家族をインタビューしています。インタビューで自分自身や生活について話す子ども達には脳性麻痺、ダウン症、火傷の後遺症、鬱、吃音、統合失調感情障害、視覚障害、聴覚障害、遺伝性疾患、自閉症、人格障害、ADHD, 不安障害、拒食症、PTSD, 強迫性障害、脳卒中、小児癌、アレルギーなど書ききれませんが本当に多様な現実があり、聞いたことのない病名も多く、複数併発しているケースもたくさんあります。それぞれとても良いインタビューなので選べないのですが、代表的で有名なビデオ3つをここには載せておきます。
重度の火傷を生き延びたZaid, 彼の両親と先生へのインタビュー。「世界中の全ての人々一人一人に価値と面白さがある。」

脳性麻痺を持つAveryと家族へのインタビュー。「もし誰かが悲しんでいたら何て声をかける?」「大丈夫だよ」

体の50~70%の皮膚がなく、全身が常に傷口のように開いている状態が続く先天性表皮水疱症を持つJohnと家族へのインタビュー。「あなたを象徴する曲は何?」「queenの"under pressure", エンパワーメントについての曲だから。世界で何が起ころうと必ず乗り越えられる。」

インタビュアーのUlmerは元々特別支援教育専攻で大学院を卒業し、養護学校で教師として働いていました。その際に、Ulmerの提案で障害のある生徒達が自らの日常生活について本を書きましたが、アメリカの出版社50社から書籍化を拒否されます。本にできなかった代わりに2016年からビデオをフェイスブックに投稿し始めたところ、大きな反響があり世界中の人々からインタビュー依頼の連絡が来るようになりました。下のビデオでこのチャンネルが立ち上がるまでの物語を詳しく語っていますが、Ulmerの人柄や子ども達への思い、番組の意図がよく伝わります。

毎週2本ずつ新しいビデオが投稿されるのですが、毎回欠かさず観ています。このインタビューシリーズで、皆病気や障害と日常的に付き合いながら尊厳を持って生きる姿が本当に力強く誇り高い、尊敬しています。自分が持っている偏見や誤解を改めざるを得ず、また自分や他人の病気や障害との向き合い方を見直し語り直す機会になっています。

2月の目標

勉学
- インターンシップ関連書類の提出
- 1月に引き続き修士の最終プロジェクトを進める; キュレーターと毎週打ち合わせ、リサーチ、展示会場探し、インタビュー準備、基金応募etc.
- notionを始める
生活
- 新しい家での生活に慣れる、新生活に必要な物を揃える
- フリーライターのポートフォリオを作る
- 収支をつける

新年を機にたくさんのブロガーがマンスリーレビューを始めて下さって嬉しいです、これから毎月読めるのを楽しみにしています。

皆さんも月の振り返りや目標があれば励みになるので是非コメントやツイッターで教えて下さい。マガジンに追加してフォローさせていただきたいです。


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