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証明されてしまった事実

適応障害となった時のお話

体調を壊し、適応障害と診断され病院の仕事を休職したのが昨年の3月。

その時の主な症状が〝呼吸苦〟だった。

歩くことで息が上がり、特に階段の登り下りは途中で足を止めてしまうほどの苦しさがあった。

元々喘息が持病にはあったのだが、検査をしても喘息が悪化しているような異常は見られず、呼吸器内科の他に循環器内科も受診したが、原因となるものは何もみつからなかった。

息苦しさの他にも、倦怠感、頭痛もあり、仕事帰りの歩いている道中で意識が一瞬飛ぶという恐ろしい体験もした。

主治医に精神科受診を勧められ、まさかと思いながら診察を受けたところ、すぐに〝適応障害〟という診断名がついた。

まさに〝青天の霹靂〟。

この私が心の病とは…、信じがたい事実であった。

しかしそれからも、一瞬このまま死ぬのでは…と本気で思うようなことが私の体に起こった。

それは仕事中座っている状態で急に全身の血の気が引き、体ごと落ちていくような感覚だった。

精神科の先生曰く、自律神経が大きく乱れたのだろうと。

まずは職場のストレスを取り除かないといけないと言われ、自分でも今までのようなハードな仕事をこなす自信も喪失し、一旦休職という形になった。

休職してからのお話

休職すると、驚くほど体調は回復した。

仕事から離れたとたん、息切れもなくなり、意識が飛ぶことも血の気が引くことも一切なくなった。

そのことが、やはり自分は心の病だったという証になった。

症状が消えたからまたすぐに復帰とはいかず、職場において長年かけて蓄積されてきた心のダメージは私の想像を遥かに超えており、〝適応障害〟とはそんな簡単に克服できるようなものではないと知った。

受診のため職場でもあったその病院へ行くと、必ず体調が悪くなった。

そして何よりも、復帰したいという気持ちがどうしても生まれなかった。

元の場所に戻れば、また体がおかしくなってしまうのではないかという不安。

私を守ってくれなかった職場環境、上層部に対する不信感。

そういったものが復職意欲よりも何倍も大きく、半年間しか猶予がなかったこともあり、悩みながらも退職を決意し、娘達の近くに住みたいと思い、昨年の8月に今のマンションへ引越した。

引越してからの呼吸苦

そして9月にとうとう期間満了で退職という形になるのだが、マンションへ引越ししてからすぐにまた呼吸苦が出だしたのだ。

それはタバコの煙を吸っているような息苦しさで、部屋の中に煙が充満しているような感覚。

適応障害と診断される前の〝呼吸苦〟とはまた違う種類のものだった。

決まって家に居る時によく起こり、今のマンションに引越ししてからそのような症状が出始めたので、前の住人がヘビースモーカーだったか、または換気口やエアコンのダクトから、隣や上の部屋の人がタバコを吸うたびに煙が流れてくるのだと思い込んでおり、タバコ専用の消臭剤を置いたりもした。

割と大きなマンションなのに、よその部屋からこんな煙が流れてくることがあるんだと、どうしたものかと思い悩みながらも、そろそろ1年が絶とうとしていた。

その間にも、喘息がまた悪くなっているのかと心配になり、呼吸器内科の先生に相談したこともあったのだが、検査上は何も悪くなっていないとはっきり言われていた。

しかし私の頭の中では、心が原因である症状だとはこれっぽっちも思っていなかった。

原因は煙ではなかった

ここ最近、つわりのひどいお嫁ちゃんの代わりに家事と孫の子守をするため、息子宅に泊まり込んでいた私。

国民健康保険料のことで少し確認したいことがあり、昨日の午後、孫がお昼寝したタイミングで2階の部屋から役所に電話をしていた時のこと。

例のごとく、急に息苦しくなり、言葉を発するのもままならないぐらい息が詰まってしまった。

それはやはり煙を吸い込んだような息苦しさで、いつも自宅のマンションで感じていたものと同じであった。

息子宅は一軒家。

窓は閉めエアコンを付けていたため、外からタバコの煙が流れてくるはずもなく、ましてやダクトから煙が入ってくるなんてこともあり得ない。

その瞬間、私に衝撃が走った。

あ、はっきり証明されたと。

この息苦しさはタバコの煙でもなんでもなく、今患っている〝適応障害〟からくる症状だったのだと…。

私はまだ治っていなかった。

治るどころか、むしろ悪くなっていた。

外出している時は全く息苦しさを感じない。

あと、人と居る時もその症状は出ないのだ。

なぜ? 気が紛れているから?

呼吸が苦しくなるのは、必ず部屋でひとりで居る時である。

不思議でたまらない。

別に悲しいことを考えたり、落ち込んだりしているわけではなくて、普通にしているのに突然苦しくなるのだ。

この病はなかなか厄介だということを思い知る。

そろそろ完治するのでは?なんて、都合の良いことを考えたりしていた自分が情けない。

治るどころか、悪くなっているではないか…。

なぜ? どうして?

どうなってるの?私。

どうなっていくの?私。

自分のことは自分が一番分かっている、なんてことがよく言われるが、私は自分のことが一番分かっていないのかも知れない。

息子が連休で家に居るので、今日一旦自宅に戻る。

暑さが少しマシになる頃を見計らって家を出ようと思う。

やっと先ほど風邪をこじらせ入院している母から電話があり、土曜日にまた血液検査をするらしく、その数値でもしかしたら退院できるかも知れないとのこと。

誰もいない部屋に戻り、私は大丈夫なのだろうか…。

しかし部屋の空気も入れ替えたいし、私自身の体も少し休めないといけない。

タバコ用の消臭剤、意味なかったのなら捨ててしまおうか。

今、そんなことを考えている。





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