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【あがり症】役に立つ話:予期不安の悪循環

あがり症克服のために
トライアンドエラー
(セルフ人体実験ともいう)を
繰り返した、ロン毛のあがり症です。


つい先日、
予期不安に対する私の対処方法
という記事を投稿しました。


実はこの投稿、
他の投稿に比べて何故かPVが伸びており、
投稿後4日で、650到達しました。


見ていただいて嬉しいです!


そういったこともあり、
今回も”予期不安”に関して投稿します。


前回より少し踏み込んで、
“予期不安の悪循環”
についてお伝えします。

※「予期不安」の言葉の定義等については、
前回記事を見てくださいね!


予期不安はいつはじまる?


私は過去に、職場の会議で
凄まじくあがってしまい、
大勢の社員の前で大失態を晒したことがあります。


それ以降、人前で話す時には、

「前みたいになったらどうしよう、、」と、
恐怖するようになりました。


これが、私の予期不安のはじまりです。


絵で表すとこんな感じですね。


予期不安が一番高まるのはいつ?


さて、予期不安が一番高まるのは、
いつのタイミングでしょうか?


私の場合は、話す予定のある当日、
自分の出番を待っているタイミングですね。


自分の出番が近づくと、心臓の鼓動が
早くなったり、身体に反応が現れます。


少し専門的に言うと、

脳の一器官である扁桃体が、
自分にとって危険な場面が迫っていることを
察知したということです。


そうなると、
「また大失態を晒してしまうのではないか?」
と一気に不安になります。


この「予期不安」、無意識のうちに
自動思考として湧き上がってきます。


ちなみに、
この時の状態を絵で表すとこうなります。

(てか、このスライド要るか?笑)

このスライド、要るか?笑


予期不安の悪循環


予期不安はここで止まってくれません。


さらに自分の状態を悪化させようとします。


予期不安は、文字通り「不安」の感情です。


不安感情が生まれれば、
交感神経が反応し、
さらに心臓の鼓動が早く・強くなります。

予期不安により、身体の反応が強くなる


その強くなった
心臓の鼓動を感じるとどうなるか?


過去に経験した「大失態」の時の状態に
近づいているように感じます。



一歩一歩、着実に、、、(汗)


そして、一層不安が高まります。


一層不安が高まれば、もっともっと
心臓の鼓動が早く・強くなります。


だんだんと
不安感や身体の反応に圧倒され、
冷静に思考することが難しくなります。



これが「予期不安による悪循環」です。

身体の反応が強くなる。

予期不安がさらに強くなる。

身体の反応がさらに強くなる。

予期不安がさらにさらに強くなる。

以下省略。




この悪循環が恐いんですね。


なぜなら、この悪循環によって
不安が際限なく高まっていけば
いずれパニックに至ってしまいそうだから。

(私は予期不安によるパニックは
 経験していませんが、感覚的に分かります。)


恐怖への恐怖


予期不安は
「前みたいな状態になったらどうしよう」
という不安です。


予期不安によって悪循環に入るということは、

予期不安そのものを起点として、
自分の不安感・緊張感を高めていると言えます。


予期不安について書かれた専門書には
こう書かれてきます。

実際、予期不安は恐怖への恐怖と呼ばれている。

はじめて学ぶ行動療法/三田村仰(P59)


「恐怖への恐怖」

本当にうまい表現だと思いました。


さらには、こういったことも書かれています。

「予期不安」は、そもそも自律神経の反応自体で実際のパニック発作の起こる可能性を高める力をもっていて、予期不安が高まると本当にパニック発作を誘発してしまう。

言い換えると、身体的な違和感や不安感といったさまざまな内部感覚がパニック発作と結びつき、実際、パニック症の傾向を抱える人は自身の身体的違和感や不安感を気にすればするほど、本当にパニック発作が起こるという悪循環に陥ってしまうのだ。

はじめて学ぶ行動療法/三田村仰(P59)



つまり、予期不安が強ければ強いほど、
パニックになる可能性が高まるということです。


私は予期不安によるパニックは
経験していませんが、
パニック寸前までは何度もいってるので
凄く理解できます。


では、どうすればいいのか?


私は、予期不安によって生じた
身体の反応を受け入れるようにしました。


その結果、少しずつ悪循環に
ハマらなくなったということです。


具体的にはこうです。


予期不安は、
“わかっちゃいるけど止められない”
といった具合に、
自動的に頭に浮かんできます。


それと同時に、身体にも反応が現れます。


その身体の反応を
「いつものやつ」として受け入れ、
いちいち反応しないようにしました。


たとえば、心臓が鬼のように
バックンバックンいってても

「また、いつものやつが来たわ~」

みたいな感じです。


実際に、その身体の反応は
私にとっては過去に何百回、何千回と経験した
「いつものやつ」です。


そんな「いつものやつ」
毎回毎回ビビッて、
自分のメンタルを消耗させていては
もったいないですから。


私はそれをやり続けた結果、
悪循環にハマらなくなったということです。


ただ、一つお伝えしておきたい点があります。


それは、すぐに出来るようには
ならなかったということ。



私はスモールステップで
身体の反応を受け入れながら
人前で話す練習を何度も繰り返しました。


それによって
脳の過剰な反応を鎮め、
自信をつけることができました。



それとの合わせ技によって、
ようやく身体の反応を受け入れることが
出来るようになったと考えています。


ですので、特に予期不安の強い方は
短期で成果を出すことを期待せず、
じっくり腰を据えて
やってみるのがいいかも知れません。



最後に


最後に、私の好きな本の
一節を紹介して終わります。

恐怖を見つめ、分析して、それが単なる身体的な感覚の一つであり、それ以上の何ものでもないことをしっかり頭に入れましょう。

単なる身体的感覚の「こけおどし」に惑わされてはいけません。

不安のメカニズム(P314)
/クレア・ウィークス



身体の反応は、アドレナリンの
分泌によってもたらされたものです。


毎回毎回、それにビックリしていては、
キリがありません。


そして、その身体の反応は、
自分が勝手に「恐怖」のラベルを
貼っているだけかも知れません。


実際にはここに書いているように、
ただの「こけおどし」かも知れませんよ!


ということで、終わります。


私の体験談が
皆さんのあがり症克服の
お役に立てれば幸いです。

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