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ログラスVPoE就任にあたって、CTOとVPoEの対談を行いました

こんにちは、ログラス広報チームです。この度、2023年5月付けで、ログラスの開発組織を牽引するVPoE(VP of Engineering)に、伊藤博志が就任いたしました。

就任にあたりまして、取締役CTOの坂本とVPoEの伊藤で、技術的リーダーシップの果たす役割や今後のログラスの開発組織像について対談いたしましたので、ぜひご覧いただければと思います。

CTOとVPoE。双方の視点から “非連続な成長” を促す

ーー まず、ログラスにおけるCTOとVPoEの役割とそれぞれの立ち位置について教えてください。

坂本: CTOは、ログラス社のビジネス戦略に合わせて、技術的な競争優位を作り、維持するための技術選定や投資の決定に責任を持っています。そのために広報活動や、外部からの採用を含めたリソースの調達も担っています。

一方、VPoEの伊藤さんには、プロダクト開発を支える組織と技術の両側面のマネジメントをお任せしたいと考えています。

伊藤: 組織面でいうと、マネジメントが大きな役割としてあると思います。エンジニアリングチームのリーダー育成、スクラム開発における生産性向上、品質管理、人材の採用・育成などに責任を持ちます。開発プロセスやチーム構成を最適化し、各開発チームのアウトカム最大化に注力していきます。技術面では中長期的なスケーラビリティ向上や、複雑性の低減など、事業成長を支える基盤を今以上に整えていく必要があります。

ーー ログラスが抱える技術的・組織的な課題はどのようなものがあるでしょうか?

坂本: 正直にお話しすると、今のフェーズにおいては技術的な問題よりも組織的な課題の方が大きいと感じています。例えば、今後取り組むべき機能開発や新規のモジュール開発に対して、エンジニアの人員が足りていません。ビジネスが急成長しているのに対して、組織規模の成長はまだまだ十分ではないですね。

社内にはどの会社であってもリーダークラスを担える頼れるエンジニアばかりが揃っています。これは素晴らしいことですが、まだポテンシャル層のエンジニアをリーダークラスレベルに社内で育成する体制は整っていません。

伊藤: そうですね、私も現時点では組織的な課題に注力する必要があると思っています。ログラスは事業の成長スピードが尋常ではなく速いため、その成長に必死で食らいつくために開発組織を成長させなければいけないとともに、今のログラスの組織的な良さ・強さを維持し続けるための組織施策を行い、しっかり足元固めをしていかなければならないと考えています。

坂本: 現状でも開発スピードや生産性、提供している価値は非常に高く、素晴らしい組織だと感じています。ただ、私たちが実現しようとしている「良い景気を作ろう。」というミッションを鑑みると、「どうすればいいか分からない」レベルの不確実で大きな課題に対して、チャレンジする能力はまだまだ十分ではないと感じます。

最近では、生成AIの分野でスピード感をもったチャレンジに取り組み始めているのですが、まずはチャレンジできる組織になっていく第一歩だなと思っています。今後は、あるべき機能がある程度整ってきた状況において、「もしかしたら無駄になるかもしれない、しかし、お客様の想定を大きく超えるような機能開発」にも、積極的にチャレンジしていきたいです。

伊藤: 技術的なところでいうと、目の前に存在する課題には対応していますが、目指す未来から逆算しての動きはまだまだできていないように感じます。組織拡大のスピードに対し、出てきた課題に立ち向かうだけでは今後持続可能ではないので、大きなマインドシフトをしながら技術的な先行投資も先回りしていく必要があります。既存のアプローチの良さを活かしながらこのマインドシフトを実現していくのは、非常に大きなチャレンジだなと感じています。

VPoE・伊藤

ーー 課題解決のための方針としてはどのようなことをお考えですか?

坂本: サービスリリースからもうすぐ3年ですが、まだ創業時に想定した範囲内に留まっていると思っています。しかし、非連続な成長を目指すには、想定を越えるチャレンジをしていきたい。
そのためには、チャレンジを継続できること、そしてそれを賞賛できる文化が大切だと感じています。加えて、失敗を繰り返しても、トライし続ける価値があるミッションやビジョンを私たちが示し続ける必要があると思っています。

伊藤:坂本さんのおっしゃっていることは、今このフェーズにおいてのCTO、VPoEという役割の切り分け、分岐として重要だなと思っています。大きなミッションに向かうための非線形な技術領域にトライする探索活動はCTOに背中を預け、チャレンジしていただく。一方、VPoEである私はそことの接続を意識しつつ、足元の深化のための着実な執行をする必要があります。非線形な世界への道筋が見えるまで、プロダクトの連続的な成長を牽引する取り組みを続けていくこと。それがVPoEへの期待だと思っています。

坂本: まさにそうです。伊藤さんは、入社から半年間、ログラス開発組織の良いところを残しつつ、更に発展させていく動きをしてくれました。
なかでも大きいのは、経営イシューとプロダクト開発の接続を急ピッチで進めてくれたことです。プロダクトや組織の戦略を未来から逆算して、チームを横断して課題解決に取り組む座組みや、プラットフォームチームの立ち上げを行うなど、これまでよりも強い確信を持ってハイパーグロースに挑めるチームを作ってくれました。もう組織運営について完全に任せられていて、私が短期の執行を気にすることはなくなりました。
そんな中、私がCTOとして何をしていくか?というと、ミッション・ビジョンをもっと魅力的に、豊かなものにしていくこと、そして、チャレンジについて創業者として背中を見せていくことです。

ーー 今後のテクノロジーの進化がログラスのビジネスへもたらす影響について教えてください。

坂本:私が率いているチームで扱っている生成AI/LLMの進化は、経営の意思決定という領域で大きなインパクトを与える技術であることは間違いありません。詳細はnoteに書いておりますが、次の3ヶ月で社内業務改善や経営管理クラウド「Loglass」への組み込みにもチャレンジしていきます。

伊藤:生成AI/LLMは進化のスピードが驚異的で、私たちも組織としてキャッチアップし続けなければならない領域だと認識しています。
私たちが解決しようとしている経営の意思決定の変容に関しては、渡りに船と言いますか、本来数十年規模で実現しようとしていたレベル感にもはや数年で辿り着けるのでは、という光明が差し込み始めました。とはいえまだまだ不確実性の大きい領域なので、探索的な動きが必要です。

Howから入らない。ユーザーの声を聴き、届けるべき価値を考え抜く組織

ーー エンジニアチームの成長戦略についてはどうお考えですか?

伊藤:事業の成長を鑑みて、一年半後には今の倍以上のアウトカムを創出できるようにプロダクト開発チーム自体も成長し続けなければいけません。人数を増やすだけではなく、失敗し学ぶことで組織全体が成長し、アウトカムの最大化にチャレンジしつづけられるような取り組みを促進していきたいです。

また、このペースで開発人員が増えていくとシステムの複雑性も増していくため、技術基盤の構築が重要になってきます。アプリケーションレイヤーでの基盤、物理的なインフラでの基盤、そして信頼性や品質を上げるために開発組織のケイパビリティを上げていくなど、これらの基盤をビジネスや組織が成長すると同時に成長させていく必要があります。

この成長曲線を見据えて、目の前では基盤整備やイネーブリングにフォーカスしていくプラットフォームチームをつくり始めています。プロダクト開発チームもプラットフォームチームも本質的にはソフトウェアエンジニアの組織であり、置くべき軸足が違うだけで、会社として同じミッションに向かうために特性やWILLを活かせる組織体系としてつくっていければと考えています。個々人の良さやWILLを最大限に活かすことができ、組織全体が最大のパフォーマンスを出せる組織構造を作ることが重要です。

ーーお二人から見て、ログラスのエンジニアチームの魅力は何ですか?

坂本: 「Howから入らない」を徹底している、それを良しとするカルチャーが魅力です。例えば、事業で選択する技術は、「特定の言語やフレームワークを使いたい」から入るのではなく、どの技術がお客様に価値を提供し続けられるか?というBtoB SaaSらしい判断基準が常に使われています。

このように、「高い技術力を用いて、お客様や世の中に貢献したい」という人と働きたいと私たちは思っています。ログラスのエンジニアが、自転車置き場的な議論ではなく、「やっぱりこの機能、XXX社のAさんが喜んでくれた!」という話で盛り上がっているのを見ると、最高のチームだなとしか言えない気持ちになります。

また、ロードマップに存在する機能について、CSやPdMから提案してくださったものを超える提案がエンジニアチームから生まれることがあります。CSやPdMと協力しながら、コードやデータ構造、機能を一番知っているエンジニアから最高の提案が出てくるのは、本当に強い組織だと実感しています。

CTO・坂本

伊藤:ログラスのエンジニアチームは、価値を届けるためにやるべきと思われることをきちんとトライする組織だと感じます。ユーザーの声を聴き、届けるべき価値を考え抜き、ドメインに忠実な設計をし、テストを書き、リファクタリングを行い、リリースされたものが本当に価値を産んでいるかどうか検証する。一般的にやったほうが良いと言われていることをまずはトライし、やったことの振り返りをした上で取捨選択し、チームで考えて血肉にしている。それらを愚直に繰り返し続けているというカルチャーが根幹に存在しています。このカルチャーによって、様々な変化に適応できている開発組織だなと感じます。

「SaaSで強いプロダクト組織といえばログラス」を目指す

ーー エンジニア文化を強化するために取り組もうとしていることはありますか?

伊藤:組織が大きくなっても今のような適応的な変化を続けられるのか、というのは非常に重要だと考えています。これからログラスに仲間として迎え入れるエンジニアの方々にも、お客様のイシューを捉え、本質的な価値を届けることに共感を持ってもらいたいと心から思います。自律的に仮説を立て、素早くトライし、素早く失敗し、振り返り、アンラーニングし続けることが重要だと思っています。

坂本:同意ですね。まずはお客様の課題の解像度をきちんと上げ続けることは、皆が努力し続けなければ難しい。課題との距離感が離れてしまうと、気持ちとしては社内受託的になり、今の素晴らしい文化は失われるのではないでしょうか。
また、開発組織内でも、コードやアーキテクチャのサイロ化を防いで、サービスの全体観を持ってもらえるようにすることや、学び合い、技術的な交流を増やしていくことも重要だと思っています。

ーー ログラスの今後の展望について教えてください。

坂本:組織カルチャーや取り組みの魅力は高い水準に来ていると思いますが、まだまだ日本でも最高のチームと言うには遠いと思っています。
トップの会社全てができている「技術を高めると収益が伸びる、だからこそ技術に持続的に投資できる」という事業の構造をCTOとしてもっと作っていきたいです。

また、「ログラスって〇〇〇で面白い会社だよね」という認知を増やしていきたい。今だとDDDなどで知ってもらっていますが、サービスの特性上、データテクノロジーや、SRE、セキュリティについてももっと知っていただける余地があると思っています。そうなればワクワクしますね。

改めてログラスのミッション、「良い景気を作ろう。」に強く共感し、経営管理領域の原体験もあり、外資系で数千人の開発組織の経験もある伊藤さんにVPoEという役割を担ってもらえることをとても心強く思ってます。伊藤さんならば、現在の開発組織の良さを残しつつも、「事業成長をリードできる開発組織に急成長する」という課題を安心して任せられます。
伊藤さんに背中を預けられた分、私はCTOとしての責務により一層向き合っていきます。

SaaSで強いプロダクト組織といえばログラス、というようなベストプラクティスの一つになっていきたいですし、参考になるような取り組みが出来ることで、成功するスタートアップが増えて、「良い景気を作ろう。」にも貢献できると考えています。

伊藤:代表の布川や坂本がつくりあげてきたログラスのカルチャーはとても強固で素晴らしく、たった4年でものすごい成長を遂げてきたと感じます。一方、ここからさらに壮大なミッションに向けて成長し続けるフェーズに入っていきます。そのプロセスにおいては、プロダクト開発組織全体のケイパビリティをこれまで以上に引き上げていく必要があります。

このようなチャレンジングな環境で、エンジニアリング力を活かした本質的なプロダクト開発に取り組みたいと考えている方々により多く仲間になっていただいて、一緒に良い景気を作っていけたらと思います!

採用情報

ログラスでは「良い景気を作ろう。」というミッション実現に向けて、価値あるプロダクト開発を強化するために全方位的に採用を強化しています。

まずはカジュアルに話を聞いてみたい、という方はYOUTRUSTのカジュアル面談を通じて下記のリンクからお気軽にお申し込みいただけます。

CTO坂本

VPoE伊藤

会社紹介や募集要項に関しては以下をご参照ください。


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