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香川県民は、かなりの"ケチ"? 〜 香川県の特徴や歴史から、県民が持つ価値観について考える 〜

前回の記事では、「なぜ日本人は、国のために戦いたくないのか。」というタイトルで、"価値観の形成"について解説しました。
興味のある方は、こちらの記事も読んでいただけますと幸いです。

今回は、香川県の特徴や歴史から、香川県民が持っている価値観について考えていきたいと思います。


香川県は、雨が降らない県 第4位

みなさんは、"香川県"についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

  • うどんが美味しい

  • 全国で一番面積が小さい

  • 瀬戸内海に面していて、自然豊か

特にうどんはかなり有名で、多分今年のGWも有名店であれば100m近くの行列で、2時間近くは並ぶのではないでしょうか。

そんなうどんで有名な香川県ですが、実は"雨が降らない県"としても有名です。

2021年の「年間降水量の都道府県ランキング」のデータでは、香川県は44位、つまり、全国で4番目に雨が降らない県という結果が出ています。

私自身、今年の3月までの5年間(大学4年+新卒1年)、香川県に住んでいましたが、確かに雨の日は年間通してかなり少なかったですし、折り畳み傘を常に持ち歩かなくてよかったので、非常に過ごしやすかったです。

うどんを作るには、大量の水が必要

全く雨が降らない香川県ですが、とても致命的なことがあります。

それは、うどんを作るためには、大量の水が必要ということです。

うどんを作る工程を考えてみると、うどんの生地は、小麦粉と水を混ぜて作られ、その生地をこねて、麺の細さに切って茹でることで、出来上がります。(かなりざっくりですが)

うどんの生地作りと茹でるという工程で、水が必要というのは言うまでもないですが、特に水を必要とするのが、"茹でた麺を冷水で締める"という工程です。

うどんというのは、茹で上がった麺を、一気に冷水でぬめりを洗い落としながら引き締めることで、コシのある食感が生まれます。

そのため、茹で上がった熱々の麺を冷水で冷やすには大量の水が必要であり、これはもちもちで弾力のある食感のうどんを作るためには、必要不可欠です。(1日に5万トンの水を使用するうどん屋もあるみたいです)

このように香川県は、全く雨が降らない県にも関わらず、ソウルフードであるうどんを作るためには、大量の水が必要とするのです。

香川県は、ため池数ランキングで全国3位

そんな香川県ですが、うどんの生命線でもある水を確保するためには、ため池によって、貴重な雨を貯めるしかありません。

香川県のため池は、全国で3番目に多く、県土の総面積に対するため池の密度では、全国で1位となっています。

全国で一番面積が小さい県なのにも関わらず、ため池の数が全国で3番目に多いので、香川県の田舎の方に行くと、ため池だらけの光景が見えます。

日本最大級の灌漑用ため池 満濃池

ちなみに、香川県では"節水"が合言葉となっており、県庁やトイレで節水を呼びかける看板を設置したり、庁舎内のトイレの水圧を半分程度に調節したりしています。

また、水不足になると、最悪の場合、飲食店の営業時間短縮や営業停止せざるを得ないこともあります。(過去に何度かそういうことがあったみたいです。)

まとめ

このように香川県は、降水量が全国で4番目に少なく、慢性的な水不足を抱えていますが、大好きなうどんを食べるためには、大量の水が必要です。

そのため、水不足の悩みを解消するために、ため池を多く設置したり、「なるべく水を使わない」という"節水の意識"を高めることで、対策してきました。

このような香川県の特徴や歴史があるからこそ、県民性として、「節約する」
「貯める」「リスク回避」「慎重さを重視」という価値観が強く根付いている
みたいです。

次回の記事では、「香川県が貯金ランキングが全国で5位の理由」ということで、今回紹介した香川県民が持つ価値観が、水以外のことに、どのように影響しているのかについて、より具体的に紹介したいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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