いつも他者を優先してしまう人
自分の好き嫌いや希望を口に出すことができず、自分に不利益が生じても、常に自分より他者を優先してしまう人がいる。
自分にとって大事でもなく、好きでもなく、時に嫌いな相手でも優先してしまうのだ。
断りたい場合でも、相手の顔色を伺い、断れない。
断ったら気分を害するかな…と思ってしまう。
相手の気分を悪くさせるくらいなら、自分がちょっと我慢すればいいと、いつもOKしてしまう。
断って罪悪感を感じるくらいなら、相手の希望に合わせている方が楽だと思うのだ。
でも、そうやって相手に合わせることが続くと、相手はそれが当然となり、次第に自分を尊重しなくなる。
そして、相手に雑に扱われ、利用されていると感じるようになり、時に怒りさえ感じるようになり、「見くびるな・・・」という思いから、最終的に関係は破綻してしまう。
子供の頃に、自分の希望や意見を言うと、我がままだと否定したり、すぐに不機嫌になったり、
いつも誰かを批判して、悪口を言うような人が周囲にいる環境で育つと、
生存戦略として、相手を喜ばせ、ご機嫌を取るスキルに磨きをかけることになる。
子供の頃から磨き上げられたこのスキルは、染み付いた習慣となっているので、変えることは至難の技だ。
どんなに意識しても難しい。
頭でわかっていても、気がつくと相手が喜ぶであろう選択をする自分がいる。
そんな自分をきちんと尊重してくれる人達に囲まれていれば、今のままで良いと思う。
でも、振り返った時に、いつも自分から関係を切ってしまっているような状態が続いている場合は、どうしていけば良いのだろうか。
まずは、自分の欲を知る必要がある。
他者といる時、どうしても自分の欲を、深い海の底に沈めて、見えないようにしてしまう癖があると、自分が本当はどうしたいかが、見えず、希望も意見も言うことができない。
こうしたかったのに…と後から思うことのないように、
自分の欲をいつでもすぐに浮上させられるよう、日頃から自分の欲に耳を傾けてあげよう。
自分の欲が分かるようになったら、伝える練習をしよう。
例えば、何食べようか?というようなちょっとした選択をせまられた時でも、ちゃんと希望を伝えてみる。
希望が却下されても気にせず、ディスカッションして決めればいい。
もし、希望をきいてくれたら、罪悪感や恐縮さを感じてモヤモヤしたりせず、素直に喜び、感謝すればいい。
小さなことだけど、この小さな主張ができないと、もっと大きな選択を迫られた時も、きっと希望を伝えることはできない。
責任感が強ければ強いほど、自己主張には覚悟がいる。
その覚悟と責任を回避したくなる。
そして主張や希望が通っても、それでよかったのか?という不安がつきまとい、結果が良くなかった時には自分を責める。
世の中には、この覚悟がなくても、自分本位で自己主張し、失敗しても他者のことを気にしない人はたくさんいる。
でも、責任感が強く、他者を優先する人はどうしてもここに努力が必要になる。
どんな結果であれ、自分で自分を批判することだけはしてはいけない。
自分で自分を批判していたら、永遠に変われない。
自分が自分の味方になることがいちばん大事。
いつも自分を一番責めているのは自分なのだ。
自分を1番に優先してあげよう。
他者を優先するのはその後にしよう。
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