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監獄学院からの反撃!『囚人諸君、反撃の時間だ』感想

刑事施設に収容されている人たち。

すなわち、囚人。

収容施設もそうですが。

あまり、行きたいとは思わない場所ですね。

ドキュメンタリーとかで。

なんとなくのイメージはあるのですが。

それでも。

受刑者の人たちの映像を見ていると。

なんだか、やるせない気持ちになる。

そんな、今日この頃です。



というわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、蒼塚蒼時先生の『囚人諸君、反撃の時間だ』(2023年3月刊行)です。

さて、本日もいってみましょう。



あらすじです

今回は、「紀伊國屋書店ウェブストア」さんより、あらすじを引用させていただきます。

「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」
羊太郎
「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」
細音啓
絶賛!!!


魔術犯罪者を幽閉し、才能ある者を矯正する『アインズバーグ監獄学院』。
皇帝候補の少年・ライアンは冤罪によりこの地に送られ、
さらには魔力ゼロとして蔑まれる『絶唱者』と暴露されてしまう。
「出てやるっ! こんな場所、すぐに! 一瞬でッ!」
失意の中、同室になったのは魔族姫・ルナーラ。
魔族を憎むライアンだが、彼女の心を知り、ともに「反撃」を企てる協力関係に。
そのための秘策、ライアンだけが使える魔術の発動条件は――
「……わ、私をもっと貴方に惚れさせなさい」
――2人の仲が親密になることだった……!?
2人の絆が深まるにつれ、ライアンの魔力は強大になり、
学院内でその強さを轟かせ始める。
堕ちた英雄と、人類の敵・魔族姫。
監獄の最下層から、世界への反撃が始まる!

囚人諸君、反撃の時間だ / 蒼塚 蒼時【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)


というわけで。

今回のテーマは、「監獄学院」となっております。



学院要素は薄味

この作品。

監獄の学院を謳っていますが。

「学院」の意味は、非常に薄いです。

何故かというと。

物語に登場する。

「贖罪値(しょくざいち)」という仕組みによるためです。

では、その「贖罪値」とは何なのか。

簡単に説明しますと。

「監獄学院での刑務作業や授業で、貯めることの出来るポイントのようなもの」

となっております。

そのポイントを使えば。

衣服や食事の質が上がったり。

その先では。

自由の身になったりと。

その使い道は、様々なものとなっております。

そのため、この作品では。

授業を受ける描写は出てきますが。

より高いポイントを貯めることの出来る。

刑務作業に趣が置かれており。

「……あれ、これ。学院の意味ある?」

と、思ったことは内緒です。



この作品の特徴について

魔法が存在するファンタジーな世界で。

次期皇帝と自画自賛しつつも。

実力もある少年、ライアンが。

とある事情により。

捕まってしまうことから、物語が始まります。

裁判にかけられ、死刑となる絶対絶命のピンチの中。

これまた、とある人物によって拾われます。

その人物がこそ、物語の舞台となる、「アインズバーグ監獄学院」の学院長であり。

才能ある人物を、英雄へと矯正する場所でもあったのです。

そこで、ライアンは。

魔族の姫でもある、ルナーラと出会い――。

というのが、話の大筋となっております。



この作品の面白い所

非常に王道に作られていることです。

物語の途中で出てくる、主人公の設定や。

魔法がある設定。

人間と魔族という対立関係。

そして、そんな対立する種族が。

どのようにして、お互いを信頼し合い。

協力関係にへとなっていくのかという。

その物語性が面白い所です。

あと、バトルも楽しいですよ!



この作品の欠点について

ヒロインである、魔族の姫である、ルナーラについてですが。

主人公である、ライアンに対して。

惚れていく展開となるわけですが。

その好きになる過程が、非常に早いです。

ネット用語的に説明するならば。

チョロいヒロイン、略して「チョロイン」。

となっております。

お互いの絆を深めていくシーン(デート)も。

なんだか作者様が、せわしなく書いていたように思えて。

私的には。

もう少し、心の交流もあって良かったのではないかと。

そう思えました。



最後に

とはいっても。

バトルもあり。

謎もあり。

ラブもある、この作品。

非常に王道かつ面白い作品となっておりますので。

たまには、それに触れてみたいと思う人でも。

そうでない人でも。

読んでもらいたいなと。

そう思ってしまいます。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。


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