★児童・生徒指導56★生徒指導提要から考える その10(チーム支援による組織的対応)
今回も「生徒指導提要」を読んで、考察をしてみたいと思います。あくまでも、読んで感じたことや考えたことなどの、個人の一見解です。また、読み進めながら書いていくため、全体像を見通した内容になっていなかったり、解釈の仕方が変わっていったりする可能性もあります。
前回に引き続き、生徒指導の方法について見ていきます。生徒指導の方法として、「児童生徒理解」「集団指導と個別指導」「ガイダンスとカウンセリング」「チーム支援による組織的対応」の4つが挙げられています。
今回は、「チーム支援による組織的対応」について考えをまとめていきます。
「チーム支援による組織的対応」については、
ここでは、組織的対応の重要性について述べられています。「学級・ホームルーム担任が一人で問題を抱え込まずに生徒指導主事等と協力」することとありますが、この「一人で問題を抱え込む」ということに焦点を当ててみたいと思います。
私自身はどちらかというと、一人で問題を抱え込みやすいタイプだと思います。個人的な感覚としては、若手の先生が、学年団や管理職の先生に相談できずに事が大きくなってしまったということが起こりやすいのではないかと感じます。
そこで、重要なことは、「風通しのよい学年団」であることだと思います。教員にとって、まず連携の基盤となるのは、学年団の先生方だと思います(単学級であれば、「低学年」などのブロックなど)。その中で、日頃からいかに風通をよくしていくかということが、生徒指導上の問題の解決にもつながると思います。
働き方改革が叫ばれる中ですが、同僚とのコミュニケーションのために時間を費やすことは欠かせないことであると思います。子どもたちのためにも、教師たちがとっておくべきコミュニケーションというものがあるのではないでしょうか。良好な教師同士の関係性が、子どもたちの安心・安全な生活にもつながると考えています。
風通しのよさの重要性は、学年団だけでなく、教職員全体、管理職との関係などにも当然結びついてきます。
また、打合せや会議の場で、生徒指導に関する情報を職員で共有し合うことも有効であると思います。直接関わりのない児童生徒についても知る機会になり、校内での様子を気にかけることができます。その子について気になる様子があれば、担任や学年団の先生に共有することで、連携した生徒指導に当たることができます。
子どもたちの成長のために、同じ願いをもって協力し合う者同士として、風通しのよい教師団であろうと意識することが大切だと考えています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。