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【期間限定無料】純ジャパ海外大学受験④ アメリカ大学受験の全て

🇯🇵 筆者の経歴
・純ジャパ
・留学/海外移住経験なし
・親族に英語話者なし
・高校から国内のインターナショナルコースに進学
・大学受験はアメリカと日本を併願
・国内大学の国際系学部に進学した後、9月からアメリカの大学へ進学

純ジャパである筆者は情報やコネクションが何もないまま海外大学受験に挑み、とても苦労した。純ジャパだけど国際系の進路に興味がある同志達へのサポートになればと思い、実際に経験したことで知った、学校の宣伝や情報サイト、本には載っていなかったリアルをまとめ、執筆を始めた。純ジャパに馴染みのない制度や単語は全て詳しい説明、公式サイトのURL、そして私の体験談付きで解説。受験期に何度も見返す参考書になるような、詳しい情報と体験談両方含めた体験記となっている。


第4回はアメリカの大学受験に特化した具体的な受験方法とその注意点をボリューム満点でご紹介。海外大学受験では普段聞きなれない専門用語のようなものが多く存在するが、それらも注釈付きで丁寧に説明する。アメリカ大学受験をすると決めた人も、するか迷っている人も、この記事を読んで雰囲気を掴んでもらえればと思う。


大学の見つけ方

アメリカの大学についてあまり知らない場合は、まず前回の記事「純ジャパ海外大学受験③ 海外大学のお金の話」に載せた奨学金の対象校から調べると手っ取り早い。基本的にリストに載っている大学は有名トップ校なので、ここから第一志望を見つけるのはあり。

UniversityとCollegeって何が違うの?

アメリカの大学はUniversityとCollegeに分けられる。ほとんどの人が併願するが、学校生活のイメージが大きく違うため違いを知っておくことは大切。

リベラルアーツとは
一つの分野を専門的に学ぶのではなく、様々な分野の授業の中から自分で組み合わせて横断的に学び、最終的にはリベラルアーツ学士を取得する学問体系。生物学と経済学、物理学とジェンダー学、など自分の興味にあったユニークな学問の組み合わせを行うことで、自ら新しい学びを得ることができる。日本の大学だと、ICU、早稲田大学国際教養学部、上智大学国際教養学部などがリベラルアーツ教育を取り入れている。

大学を調べるときに見るべきポイント

  • 自分が気になるメジャーがあるかどうか (「〇〇University undergraduate majors」で調べることが出来る)

  • 国際生に対してfinancial aidを出しているかどうか(「〇〇University financial aid for international students」で調べることが出来る)

  • その大学の立地、都会か田舎か (Google Map)

  • TOEFL/Duolingo/IELTSの成績規定は何点か(国際生は一定の英語力が証明できないと受験できないor 入学してから英語特訓クラスに通う必要がある) (「〇〇University English Proficiency Requirements」で調べることが出来る)

  • APの成績は必要か(大学によっては、この学部に入学するためにはAPのこの教科のテストで何点以上取っている必要がある、という規定がある場合がある)(「〇〇University △△(学部名) AP requirements」で調べることが出来る)

  • Additional Essayはいくつ必要か(通常は1から2つだが、Ivy Leagueなどは10個くらいある場合も。自分の行きたい度合いに比例しているか確認)(「Common App」というサイトに新規登録してログインし、その大学名を入れるとその大学の説明の一番下の方に「Writing Requirements」の「College Questions」の欄がありそこで数を確認できる)

APとは?
https://apstudents.collegeboard.org/
Advanced Placementの略。SATやCommon Appを運営しているCollege Boardが運営している共通教科テストで、毎年5月に受験できる。文系から理系まで様々な教科の大学一年生レベルの内容のテストがあり、1ー5の指標で評価される。このテストでいい成績を取ることで、その教科への興味/大学への準備が万端であることをアピールできる上、いくつかの大学では受験するための必須条件であったり、1年生時の一部の授業を免除できたりする。
上記の通り、大学一年生レベルの難しい&広範囲の内容なので、AP専用の授業が高校であればそれを受講する、なければ公式の本を買って自習する必要がある。毎年5月に試験があるので、高校1年生の5月からAPを受け始めたかったら中学3年生から勉強する必要あり。ただ、高校から英語を本格的にはじめようとしている純ジャパにとって中学3年生時の英語力でAPを受験するのは厳しい。一回の受験料も高いので(約2万円)、高校2年生の5月に受験を開始するために高校1年生から勉強を始めるのをおすすめする。また、前述した通り、この教科で4以上とっていないと受験できない、APをこの教科リストの中から3つ以上受験し全てで4以上の成績をとる、等の規定がある場合があるので、志望校の規定を早めにチェックし、それに伴った受験スケジュールを立てることが必要。

上記のポイントである程度絞ったら、その大学のVirtual Sessionなどに参加して、大学や先生の雰囲気を確かめる&大学側にアピールを始める、のがおすすめ。

英語のテスト何点必要?

SAT1450、TOEFL105が最低ラインだと言っていいだろう。
海外大学のEnglish Proficiency Requirementsはほとんどのトップ校でTOEFL100であるし、「〇〇University admitted students sat score range」と調べると様々なサイトで推測される合格者のSATスコアを確認できるが、どんなトップ校でも下位25%が1450点を下回っていたりする(もちろんIvy Leagueを受験する人の平均は1550以上だが)。つまり、SAT1450、TOEFL105がとれれば、どの大学でも一旦最低ランクの土台にのることはできる。何点を目指すべきかわからない人はまずこの点数を目指すべき。純ジャパでも無理ではない。

課外活動

主には上記の通り。
それぞれの課外活動で何をしたのか100〜200words程度で説明する欄があるので、行った日付や団体の人数など細かい数字を覚えておくのは重要。

Essayって何をどうやって書くの?

アメリカの大学受験時に書かなければいけないエッセイは主に3種類。

① Common App Personal Statement

Common Appを使って、受験する全大学に一斉に提出することが出来るメインのEssay。名前の通り、実績ではなく「あなたはどんな人か」を表す為のもので、以下の8つの質問の中から1つ選び650words以内で答える。
ここでは、課外活動欄に記入したことは書かずに、日常の些細な出来事で考え方が変わった瞬間などをストーリーチックに書く。

  1. Some students have a background, identity, interest, or talent that is so meaningful they believe their application would be incomplete without it. If this sounds like you, then please share your story.

  2. The lessons we take from obstacles we encounter can be fundamental to later success. Recount a time when you faced a challenge, setback, or failure. How did it affect you, and what did you learn from the experience?

  3. Reflect on a time when you questioned or challenged a belief or idea. What prompted your thinking? What was the outcome?

  4. Reflect on something that someone has done for you that has made you happy or thankful in a surprising way. How has this gratitude affected or motivated you?

  5. Discuss an accomplishment, event, or realization that sparked a period of personal growth and a new understanding of yourself or others.

  6. Describe a topic, idea, or concept you find so engaging that it makes you lose all track of time. Why does it captivate you? What or who do you turn to when you want to learn more?

  7. Share an essay on any topic of your choice. It can be one you've already written, one that responds to a different prompt, or one of your own design.

※上記は2023年度のもの

② Common App Supplemental Essay

Common App上で回答できる、その大学が指定した独自のEssay。大学によって数も内容も全く違うのでチェックする必要がある。

Common Appとは?
https://www.commonapp.org/
Common Applicationの略で、アメリカのほぼ全ての大学に一括で出願できる出願サイト。Common App内では最大20校に併願できる。アカウント作成やLogInはいつでもできるが、その年の受験情報が更新され編集できるようになるのは8月1日。

③ UC Application Personal Insight Questions

Common Appでは受験することができない、University of California系列の大学専用の受験サイト「UC Application」上ですべての受験校に一括で提出することができるEssay。以下の8つの質問の内4つ選んで、それぞれ350words以内で回答する。Personal Statementとは違って、どの活動でなんの問題をどのように解決したのか、を具体的に書くことが求められる。

  1. Describe an example of a leadership experience in which you’ve positively influenced others, helped resolve disputes, or contributed to group efforts over time.

  2. Every person has a creative side, and it can be expressed in many ways: problem solving, original and innovative thinking, and artistically, to name a few. Describe how you express your creative side.

  3. What would you say is your greatest talent or skill? How have you developed and demonstrated that talent over time?

  4. Describe how you’ve taken advantage of a significant educational opportunity or worked to overcome an educational barrier you’ve faced.

  5. Describe the most significant challenge you’ve faced and the steps you’ve taken to overcome this challenge. How has this challenge affected your academic achievement?

  6. Think about an academic subject that inspires you. Describe how you’ve furthered this interest inside and/or outside the classroom.

  7. What have you done to make your school or your community a better place?

  8. Beyond what has already been shared in your application, what do you believe makes you a strong candidate for admission to the University of California?

※2023年度のもの

UC Application
https://apply.universityofcalifornia.edu/my-application/login
University of California系列の大学(Los Angleles、Berkeley、San Diego、Davis、Santa Cruz、Merced、Santa Barbara、Irvine、Riverside)に一括で出願できる出願サイト。ボックスにチェックをつけるだけで、同じ入力内容で何校でも併願できる。アカウント作成やLogInはいつでもできるが、その年の受験情報が更新され編集できるようになるのは8月1日。

大学の奨学金ってどうやって申し込むの

「〇〇大学 Financial aid(Scholarship) for international students」と調べると各大学の奨学金の申し込み方法が出てくる。独自の申し込みサイトを使っている大学もあれば、College Boardが提供しているアメリカ共通奨学金申請制度CSS Profileからの提出が必要な大学もあるため注意。調べているとFASFAという文字もよく目にすると思うが、これは米国国籍保持者向け。

CSS Profile
https://cssprofile.collegeboard.org/
毎年10月1日にその年度の受験用の編集ができるようになる。
家族の構成、両親の年収、家や車などの資産、株や投資、援助してくれる人や団体がいるかどうか、日々の出費はいくらか(食費、衣類、電気ガス、等項目別)、学費、塾、などとにかく細かく聞かれるので早め早めにやっておくのがおすすめ。1度提出すると後から編集できないので、長いが入念にチェックしてから提出するべき。各大学には、各大学のサイトに書いてあるCodeを入力/大学名で検索して送信することが出来る。1つめの大学には約3700円、2校目からは約2400円の手数料がかかる。
記入するために、両親の昨年度分の住民票、課税証明書、源泉徴収票、を10月までに用意しておくと便利。

Early Decision、Early Action、Regular Decision、Rolling Admissionって何

第一志望校をEarly Decisionで受けた方がいいかRegular Decisionで受けた方がいいかは賛否両論

Early Decisionで受けた方がいい理由
・大学に第一志望であることをアピールできる
・Ivy Leagueを第一志望とするレベルの高い人たちは、滑り止め学校をEarly Decisionで受けないため、Ivy Leagueではない学校では、強敵が減って受かりやすくなる
・奨学金を一緒に応募する場合は、学校側がまだ誰にもお金をあげていない状態なので、奨学金をもらいやすい

Regular Decisionで受けた方がいい理由
・SATやTOEFLのスコアをギリギリまで上げることができる
・Early Decisionは少数選抜であるのに対し、Regular Decisionは取る人数が多い
・もしEarly Actionや奨学金の予約型で受かった大学や奨学金があったら、それを資料として自分のアピールに追加できる


最後まで読んでいただきありがとうございます!

次回は、海外大学に限らず受験や留学、就活で必要となる英語語学試験の勉強方法について執筆します。

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