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横から浴びる日差し

北極圏のアビスコでハイキングをしていると、どんなに深く帽子をかぶっても顔がジリジリ焼ける。ふと、なんでこんなに日差しを遮れないのだろう?と考えて思い出したのが地球の緯度と地軸の傾きについて。まさか子供のころに理科や地理で習ってずーっと忘れていたようなことを、今この瞬間に思い出すなんて。
とはいえ正確に記憶している自信がないので全くの見当違いかもしれないけれど、この緯度だと日差しは真上からはこないのだろう。あの教科書の狭い範囲のことを、この壮大な規模で地球の大きさを感じながら体感できるなんておもしろい。これくらいのことでも、すっごく勉強になった気分だ。でへへ〜。
にしても、眩しい…顔あつい…。

ここは自然の匂いしかしない。無臭=澄んだ空気ではないと思う。無臭には清々しさも気持ちよさも含まれてないもん。

「日常の悩みがどうでもよくなる瞬間」シリーズ。

ここも山肌はベリーづくし。

ハイキングルートの目印を目安にしばらく下って行くと、上方は滝で、目の前は緩やかな川、な場所で行き止まった。
あれ、ここからどう進むのだろう?って全然分からなくて、川沿いに下ったり少し戻ってみたりを繰り返す…
やばい迷子…

分からないからしかたない、ちょっと休むか…って座って水飲んだりしていたら、やっと通りかかった救世主な子連れ家族。

私:あのう、この先下りの道はどこか分かりますか?
救世主家族:ああ、その川を渡るんだよ。(さわやかな笑顔)
私:😱
救世主家族:大丈夫だよ、そう簡単に崩れる岩場じゃないし、流れも急じゃないから😊
私:😱(の顔でフリーズ)

まじか。
そりゃ流れは緩やかだし写真だと余計に一見簡単に渡れそうに見えるよ、でも迷って下にちょっと下りてみたからこそ分かったけれど、足滑らせたら谷底へ落ちるよ😱

この辺から一気に、なんで私はわざわざこんなに遠くに来て怖い思いをして疲れるハイキングなんてしてるんだ、暑いしお腹すいたし足つかれた、もういやー😭と、気分が先に谷底へ落ちていった。ドドドドー⤵︎
さっきまでの、日常の悩みどうでもいい🤪らりほ〜♪って浮かれてた自分どこいった?

とにかく、救世主家族を見習って、怖気づいてヘタリ込む暇なく川を渡る。
あの家族が踏んだ岩を踏んでいけば間違いない。なんか毒味させてるみたいじゃん私。やーねぇ。

向こう岸についたら、
さわやか救世主家族:ね、大丈夫だったでしょ?😁
私:は、はい😅ありがとう!

良い家族だったなあ。
そこからはまた目印がテンポよく現れて、自分のペースも戻って一安心。
人の気分って、ほんの一瞬の出来事で急上昇、急降下するものだなぁ。
あそこで落ちて転がったらこの滝にくるのかー、とのんきに考えられるくらい落ち着いた。

だがしかし、ここを進んで

森の中へぐんぐん入っていった先で

また迷子😑
引き返して目印をたしかめたりなんだりしていたら、前方からまた救世主。今度はイギリス人。(さっきの家族はおそらく現地スウェーデン人)
イギリス人救世主はおしゃべり好きな人で、宿が同じ(というかたぶん宿1つしかない)なのでしゃべりながら無事に帰ってこられた。その人の外見が、ウォーキングデッドのジーザスに似ているような気がしたので、名前聞いたけどすぐ忘れて、思い出す時はついジーザスになってしまう。ひどいやつだ私は。

これで靴の泥をはらうのだ。雪の季節は雪をはらうのかな。(このときは9月)





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