りたますたー

イタリア料理を作ってますが、サイゼリヤのバイトはもう辞めました。

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イタリア料理を作ってますが、サイゼリヤのバイトはもう辞めました。

最近の記事

妄想

もしドラゴンボールのシェンロンに願いを叶えてもらうとしたら、店と自宅が一緒になった家がほしい。 ミスター味っ子の日の出食堂を小さくしたみたいな。 そこに住むのは老人になった自分一人だ。 今の生活に何の不満もないのだが、今の場所は借りている物件なので、支払いが滞ったり何らかの事情があったら出て行かなければならない。 そうなった時にまたどこかの職場で一から仕事を覚えて働くのは嫌だし、とはいえ50、60代になった自分に貸してくれる物件があるとも思えないので、自分の持ち家というか持

    • 歳月

      この間オープンの頃に何度か来ていたお金持ちのお客さんが久しぶりに来てくれた。 帰り際に声を掛けたら自分が名前を覚えていたことに驚いていて、もう何年になるの?と聞かれたのでもうすぐ10年ですと答えたら、そういえばだいぶ老けたよねと言われた。 それはお互い様ですよと言いたかったが、全然変わりませんねとお世辞を言っておいた。ただ、思い出したように顔を見せてくれたことが素直に嬉しかった。 年を取ると10年やそこらじゃそれほど見た目は変わらないが、それなりに老いる。 友人の整骨院の先

      • 節約

        仕入れの途中のサイゼで休憩。 スマホでQRコードを読み込んで注文するモバイルオーダーシステムの店舗を初めて利用した。 これによって席まで行って注文を伺う手間が無くなるので、店員さんの負担はかなり減るだろう。 粉チーズの無料提供やランチ限定のメニューが無くなって、自分がいた頃に比べて働きやすくなっているはず。 お客の立場としてはどうか知らないが、人生の大半の時間を業務に捧げている正社員やパートタイマーの従業員の労働環境を整えることが経営者の責務だと思う。 ランチのパルマ風スパ

        • 期待

          木曜の夜は一人もお客さんが来なかったので春メニューの準備を進めていたのだが、それが終わってもまだ閉店まで時間があったので、こないだ買った東京カレンダーを読んでいたら、横浜特集の中にゴッフォというイタリア料理店が載っていた。 この記事を見るまでゴッフォの存在は知らなかったのだが、連日予約が取れないほどの人気店らしく、40歳の店主と若いスタッフで切り盛りされているそうだ。 気になったのでスマートフォンで検索してみたら人気店なのにグーグルビジネスの評価の数字が異常に低く、口コミを見

          卒業

          毎年正月だけ走っているのだが、今年はそれ以降膝の調子が悪く、足を引きずって歩いている。 格闘技をやってた頃、年寄りになったらまともに歩けなくなるなんて冗談で言っていたけど、その未来が本当にやってきてしまった。 年末に酷使したせいか肘も曲げ伸ばしできず、腕立て伏せもろくにできない。 その前はぎっくり腰で腹筋背筋ができない時があったので、日課の筋トレもできる部分だけにしている。 年明けからずっと体調が悪い。 格闘技の練習はもう二度とやらないと決めているが、ランニングも辞めるこ

          堕落

          何年かぶりにももクロのファンクラブイベントに行ったら、会場案内の係員の人に文句を言ってるおっさんが居た。 カスハラ。 メンバーが見てる前でも同じことができるのか。 駅前で路駐しようとしてる車を、後ろのオープンカーに乗ったジジイが空ぶかしして威嚇していた。 醜い。 横柄な年寄りを見ると本当に気分が悪くなる。 スマートで礼儀正しい若者はたくさんいるが、同じ数だけわがままで偉そうな老人がいる。 この人達も若い頃は純朴で真っ直ぐに生きていたのだろう。 人間はいつから堕落してしまう

          次元

          何年か前の雑誌。 こういう本に載るような店を見てると、やっぱり次元が違うなと思う。 やってることに大きな差はないのかもしれないけど、見せ方とか細部への拘りに自分にないものを感じる。  自分にはあと一歩の努力が足りないし、それをするつもりもない。 いつもこのぐらいでいいと思ってきた。 どの世界も同じなのかもしれないけど、大きな成功を収めるような人は何か一つ桁違いのものを持っていて、スタート地点は同じでもどこかで差が付いて、やがて背中が見えなくなる。 類は友を呼ぶなんて言うけど

          成長

          40代とか50代で何十年と同じ仕事を続けてきた人は、アルバイトでもなんでもいいからゼロからスタートして何もできない自分を経験した方がいい。 そうすれば自分が初心に返れるし、何よりできない人に対して自分ごとのように優しくなれる。 何十年もやってきたことなんてできて当然だし、特に自営業は裸の王様になりがちなので、もう一度他人に支配された環境に身を置いて己の無力さを感じてみてください。 いつもの景色が180度違って見えるはずです。 これは更年期の大人が人間として成長できる最期の

          原点

          大昔に働いていた和食の店。 正確に言うとここは姉妹店で、日曜日に都内に行く用事があったので帰り寄ってみたら、自分が働いていたポルタ店はすでに閉店していて、ダイヤモンド地下街にある横浜西口店は日曜定休になっていた。 飲食業はどこも人手不足なので、こういった商業施設内のレストラン街の店舗も各々の判断で定休日を設けられるようにした方がいい。 定休日があれば週に一日は確実に休めるし、店が動いてない方がフルタイムで働いている従業員が心置きなく休める。 自分が働いていた頃からアイドル

          過去

          今から25年ぐらい前。 横浜ジムの近くに部屋を借りて一人暮らしをしていた。 昼間は肉体労働をしながらジムに通っていて、夜の練習が終わると週に2、3回はこの場所にあった中華屋で晩飯を食べていた。 何代か違う店に変わっているが、向かいのファミマから道路を挟んで見える赤い看板の店だった。 練習が終わって22時を過ぎても開いてる店がそこしかなかった記憶がある。 まだ携帯にカメラも付いてなかった時代なので、店に着くと自分の料理ができるまでぼーっとテレビを見ていた。 その店の閉店時間な

          親子

          少し前にお父さんと中学生ぐらいの男の子がランチに来たことがあった。 父親の方は昼間からお酒を飲んでいたが、仲の良さそうな親子だったと女房が言っていた。 昨日の夜、一旦客足が途切れたのでグリストラップの掃除をしていると、入り口に人影が見えた。 自分はとりあえずグリストの清掃を続けていたら、女房が「お土産のマカロン500円分ある?」と聞いてきたので「食べていかないの?マカロンだけ?」と聞き返すと、前にも買ってくれた人だから大丈夫だと言う。 掃除を終わらせてお客さんの顔を見ると

          人生

          俗世間との人生劇場で自分が主役の時間はとっくに終わっている話。 *年長者の方が不快に思う内容かもしれないので、それを承知の上で読んで頂きたく思います。 又、特定の個人を指した話ではありませんので悪しからず。 幾つになっても純粋な情熱が残っている人は何でも気が済むまでやればいいと思うが、それが目立ちたいとか人に認められたいとか承認欲求的な他人の評価を求めるようなものであれば、そういうのは40歳までに済ませておくべきと考える。 逆に言えば、40歳までは動機は不純でもいいから我武

          年末

          年末にやることが決まりました。 毎年この時期になると仕入れや仕込みの準備を始めるのですが、秋はいろいろと慌ただしくしていて、なかなかメニューが降りてこないでいました。 今年はなんだか別れの年だったように思います。 自分自身もそうだし、関わってきた人たちの岐路に携わることもあり、それぞれの人生の重みを感じました。 そんな中で自分に期待してくれる人もいて、十分に応えられるかは分からないけれど、がんばらなければなぁと思うわけで、今年のクリスマスはそんなコースになります。 作る

          問題

          何も考えずに言われた通りにやってみたら、たまたま上手くできたのがビギナーズラック。 こうしたらもっと良くなるんじゃないかとやり方を変えて続けていたら、元のようにできなくなるのがスランプ。 失敗を繰り返して何が悪いのかを突き詰めていった結果、教科書の伝えたかった意味が分かる瞬間があり、より基本に忠実になっていくのがベテラン。 ずっと上手くいかなかったことの原因に気付けた時、自分はものすごく幸せを感じるんだけど、これはベテランズラックでいいのかな? ようやくこの問題が解けた

          休憩

          仕入れの途中のサイゼで休憩。 コロナ禍以前はよく利用していたが、今ではたまにしか行かなくなった。 本当は病気で休職していた社員さんが別所店で復職したと聞いたので行ってみたのだが、今日は設備の故障で休店していた。 ジェットオーブンでも壊れたのかな。 人の心配をしている余裕などないのだが、性分なのか余計な気を回してしまう。 たぶん前世は誰かの使用人かなにかだったのだろう。 ふと、人のことが頭をよぎるのだ。 サイゼリヤの仕事も、もうすぐで終わる。 最初は憧れから始めたアルバイ

          再会

          ジム仲間のライアンが食事に来てくれた。 会うのは17、8年振りだと思う。 ライアンが横浜ジムに入門したのは、彼がまだ19歳の時だったと記憶している。 自分の方が年齢も競技歴も少し先輩ではあるが、ライアンはすぐに頭角を表して、プロになってからは瞬く間にトップファイターに駆け上がった。 同じ大会で試合をしたこともあり、いつも自分が前座でライアンはメインイベンターだった。 一緒にカラオケをしたりもした。 いい思い出ばかりである。 久々に会ったライアンは、あの頃と同じ優しい目をし