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zephyrの詩

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#今日の詩

崇高なる美しさよ

崇高なる美しさよ

セピアの記憶と重なり

懐かしさをおもい

暮れていく空を眺めていた あの時間

浮世絵のように趣のある 山々達

色は薄れど

遠ざかるほど輝く金色の造形

崇高なる大地の美しさは

頭を空っぽにさせて

心だけを 満たしてしまって

それらを前にして

何もできることはなかった

うたたねして私、

うたたねして私、

うたたねして私、

目が覚めたら夢の中

ゆらゆらと時折

差し込む光が一筋

白は時間を掛けて

白銀へと変わって

ゆっくりと弧を描く様に

夜の手前、夕暮れの先の色の下で

泡となって、

それから消えました

そのまま体を預けて

浮かんでいれたらいいのに、

と願ってしまう程に。

溶けた蝋が

溶けた蝋が

溶けた蝋がゆっくりと流れていくのが好き
ぼんやりと照らされた追憶の光は
睫毛の影をなぞっている、安堵と空虚
相反する心の鼓動を知っているように
ゆらゆらと灯った

あめのゆめ

あめのゆめ

新しいトゥーシューズは
弾けんばかりの瑞々しい赤

透けさせた雲色の傘を片手に
くるくると回って魅せて下さいね

雨粒の音
小さくて丸々として可愛らしい音

楽器がなくたって
私には音色が聴こえるんです

裾が濡れたって気にしません
今はただ踊っていたいんです

雨に包まれて歌うんです
こころのままに


つまりは夢
夢のなか、私は私をみる
北も南も存在しない
ただ分かること
それは愛であって
孤独と自由であること
生死の狭間で私を見据える


#詩 #今日の詩 #詩のようなもの

tada yo i shira se te

tada yo i shira se te

心からの救いを、願いを、

許しを乞うことができる私は

恵まれている

どこを探しても

見つけることはできないだろう

私のオアシス

近い存在は

つまり最も遠い存在であって

すべてのはじまりとおわりを

漂わせる

どこまでも 澄んだ空は

静そのもの

貴方は私のオアシス

花言葉:謙虚

花言葉:謙虚

金木犀 花言葉:謙虚

秋のはじまりは

夜風に紛れる鈴虫の音

肌に触れる長袖の心地

夕暮れ光の下で微睡む猫

凛とした貴方は

私を甘美なる橙へいざなう

それは金木犀

謙虚という花言葉をもつ金木犀

ちいさな花弁から

放たれる風流な香りは

奥ゆかしくも短い命を漂わせる

秋の調べを謳う風と共に