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効いた曲ノート

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2019年6月の記事一覧

飛べよ孔雀、牢獄の上に、哀れな囚人たちを解放するために…コダーイ・ゾルターン”「孔雀の主題」による変奏曲”

飛べよ孔雀、牢獄の上に、哀れな囚人たちを解放するために…コダーイ・ゾルターン”「孔雀の主題」による変奏曲”

今回もまた「国民音楽」がツボに入ってしまった。ハンガリーのコダーイ・ゾルターン(1882-1967)の楽曲から。

ハンガリーはトルコのオスマン帝国とオーストリアのハプスブルク帝国というイスラム教とキリスト教の二つの大国に挟まれ、独立運動を起こしては押さえつけられてきた苦い歴史があります。コダーイの時代では、音楽とはすなわちドイツ音楽であり、政治面でも親ナチス政権による圧政がありました。コダーイは

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怪獣とは信仰である...ベアー・マクリアリー"ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ"

怪獣とは信仰である...ベアー・マクリアリー"ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ"

周囲(というかSNS)に映画を語る人が増えまして、そして、それはまず間違いなくこちらのツボにもはまって来るので、軽率に影響されて見に行くことが増えてきました。今回は周囲がゴジラ音頭を踊る人間ばっかりになってしまったので自分も踊って来たという話です。

以前「シン・ゴジラ」でもおしっこちびっちゃったのですが、やはり、ゴジラとは、大きく、恐ろしく、人間の小さな思惑を吹き飛ばしてしまう。啓示めいた何かと

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逆に誰が書いたんだよという心地よいオーボエの歌声…フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの作ではないと言われる”伝ハイドンのオーボエ協奏曲”

逆に誰が書いたんだよという心地よいオーボエの歌声…フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの作ではないと言われる”伝ハイドンのオーボエ協奏曲”

そろそろ梅雨とか言われてるけどまだ涼しいし春だと言い張っていきたい。今回も春めいた温かい曲から。

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は宮廷音楽家として人生の大半を過ごし、106の交響曲と68の弦楽四重奏曲によって交響曲と弦楽四重奏曲を音楽の一大ジャンルにのし上げた作曲家です。モーツァルトとは親子ほどの年の差がありながらも親友と呼びあう仲であり、そのモーツァルトへの弟子入りをベート

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