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効いた曲ノート

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心に効いた曲なのでググってみましたのコーナー
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2019年5月の記事一覧

私のためにリンゴの枝が低く垂れている…レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ ”歌曲「リンデの草原に」”

私のためにリンゴの枝が低く垂れている…レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ ”歌曲「リンデの草原に」”

物憂い雨なのでしっとりとした歌曲。例によって(笑)ヴォーンウィリアムズの、ドーセットという地方の民謡から採られた歌曲です。1901年と初期の作品で民謡採集時代ですかね、シンプルな旋律とピアノ伴奏のみとなっていますが、逆にこれだけ素朴だからこそ歌詞がしみてくるところもあります。

詩はウィリアム・バーンズによるもので、ドーセットの方言(ドイツ語っぽい感じなんでしょうか)で書かれていますが、この曲はR

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よっ楽しませ屋、にくいねぇ…フリードリヒ・グルダ“チェロと吹奏楽のための協奏曲”

よっ楽しませ屋、にくいねぇ…フリードリヒ・グルダ“チェロと吹奏楽のための協奏曲”

ナカリャコフがフリューゲルホルンでシューマンの幻想小曲集を演奏している、しかもピアノはアルゲリッチであると聞いて聴いてみたのですが、同アルバムの最後を飾るチェロ協奏曲のインパクトがやばかったのでそっちの話になります。(ナカリャコフのフリューゲルホルンはもちろんとてもエッチで良かったし、なにより最初のシューマンのピアノ四重奏曲のガチバトルぶりがめちゃくちゃすごかった。ライヴパフォーマンスに対する畏怖

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祖国に芸術をもたらさんとする情熱…エドヴァルド・グリーグ "チェロソナタ イ短調 作品36"

祖国に芸術をもたらさんとする情熱…エドヴァルド・グリーグ "チェロソナタ イ短調 作品36"

前回記事のディーリアスの音源を探していたらカップリング曲のほうにはまってしまったでGOZARUのコーナー。「ノルウェーの音楽」を確立させ、祖国独立の祖とも称される巨匠、エドヴァルド・グリーグ(1843‐1907)によるチェロ独奏のためのソナタから。

チェロ奏者でありともにライプツィヒで留学していた兄に捧げられた曲(そして実際に兄弟で披露したといわれています)というだけあって、時に自由闊達に跳ね回

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