No more Spiritual(8)−見える世界と見えない世界のはざまで−
(前回のあらすじ)平凡な私が今日まで生かされてきた意味とは何か。私ではない、もうひとつの声を書き留めながら、守られてきた自分の存在に気づく私であった。
8. 見えない世界からのサイン
その頃には、ノート上での「声」との対話にも慣れていました。自分ではない、もうひとつの「声」が何なのか不思議に思いながらも、その答えが楽しみになっていました。
また、時々その「声」を試してみたりもしました。
「何月何日、私は何をしている?」
「このブログ、続けた方がいい?」
その答えを、私の手がスラスラと書いていくのが、本当に楽しかったのです。
しかし、試すうちにその答えが、いわゆる「予言」の通りにならなかったり、マイナスのことを言うようになってきました。
「あなたのブログは今すぐ閉じたほうがいい。よからぬ人がやってくる」
とか、
「この声を否定する人には、大きな罰が与えられる」
とか。
ブログはすぐに閉鎖しました。
しかし、心に不安で嫌な気持ちが残ったままの状態で、私は「声」に尋ねることがだんだん怖くなってきたのです。
聞けば聞くほど、不安になる。
そんな時、例のコーチとのセッション日がやってきました。
このことを話せるのは、彼女しかいない。
私は恐る恐る相談してみました。
すると、彼女はこう言ったのです。
「それは、低次元の存在とつながっているからだね。高次元の存在は、みかさんを不安にさせるようなことは言わないよ。だって、みかさんをサポートしようとしているんだから。」
低次元の存在…
なんだ、それは…
これ、信じていいのだろうか…
スピリチュアルに縁のない人が聞いたら、ズッコケそうな会話をしてるんじゃないだろうか…
自分自身にも、スピリチュアルにも、まだ半信半疑の状態だった私は、コーチの言葉に、ただ、うなづくしかありませんでした。
そんなこんなで、ライフコーチとしての活動が思うように進みません。いや、むしろ進まないようにしていたのは自分でした。
私のコーチングには、何かが足りない。
その思いが、私の足を止めるのです。セッションの募集をするのが怖くなりました。
そんなある日。
本でも買おうと思い立ち、kindle本の一覧をスワイプしながら目ぼしいものを探していました。
しかし、これというものがありません。
私はいつものクセで、「声」に聞きました。
「今、私が読むべき本を教えてください。」
そして、スワイプを続けていると、一冊の本が、突然、目に飛び込んできたのです。
『シータヒーリング』
私は、ゾワゾワッと総毛立ちました。
一瞬にして、10年前の出来事の数々を思い出したのです。固く封印して、その名前すら忘れていた、あのシータヒーリング。
それを「声」は、再び私の目の前に置いたのです。
これだったのか。
私が対話していた声は、これだったんだね。
10年前のあの日から、
ずっと私に声を送ってくれていたんだね。
すべてなるものの、創造主。
宇宙、なんだね。
そんな気持ちが、じんわりと心に広がりました。
「私たちの声を、必要な人に伝えて。」
そう言い続けてたんだね。
無くしたと思っていた、パズルの最後のピースが見つかったようでした。
第9回 見えない世界と迷い に続く
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