見出し画像

No more Spiritual(5)−見える世界と見えない世界のはざまで−

(前回のあらすじ)見えない力で他人からお金をいただくこと、人の命をどうこうできると信じさせること。それが「悪」であることを、頭に叩きこんだ私であった。

目次

第1回  見えない世界との出会い
第2回  見えない世界を初体験
第3回  見えない世界への傾倒
第4回  見えない世界に対する嫌悪
第5回  見えない世界の消滅【★今回はここ】
第6回  見えない世界との再会
第7回  見えない世界と平凡な人間
第8回  見えない世界からのサイン
第9回  見えない世界と迷い
第10回  見えない世界との終着駅
あとがき 宇宙から受け取ったメッセージ


5. 見えない世界の消滅


2010年、二度目の海外駐在は中国の上海でした。

語学学校に通っているうちに、1人の友人ができました。タイからの留学生です。留学生と言っても、大学教員の仕事を休職して来ている、とても素敵な女性でした。

彼女が留学期間を終え、母国に戻った後、私はタイにいる彼女を訪ねました。色々なところに連れて行ってもらう中で、「すごく当たるから」と、カフェでタイ人の占い師と会う機会があったのです。

私はあれ以来、スピリチュアルの世界をかじったことがあるとは、誰にも言っていません。それは、「悪いこと」として、心の奥深いところに封印していたからです。

ですから、その占いをしてもらった時も、「そうなんだ。」と思うほかは、見えない世界について心が動くことはありませんでした。

一方で、私は「シータヒーリング」の手法を使って、大きな存在と対話することは続けていたのです。

と言っても、これはほとんど無意識です。

私は無宗教ですが、通っていた幼稚園がたまたまクリスチャンスクールでした。そのため、幼い頃から寝る前には、神様に1日の感謝を伝えて「アーメン」と祈る癖がついています。

大きくなるにつれ、それは布団の中で目を閉じて、頭の中で行うようになりましたが、私にとってお祈りすることは、無意識の習性に近いものでした。

その流れで、悩みを頭の中でつぶやいて、その答えを聞くというシータヒーリングの作業も、お祈りの一部になっていたのです。

しかし、その答えを聞いて、人生の大きな決断をするということはなく、ただ安心して眠る、という感じでした。



そうこうしているうちに、2013年。待望の子供が生まれます。

2016年、夫が中国からアメリカに転勤になりました。
2018年、2人目を授かります。子育てに髪を振り乱していると、コロナが世界を襲いました。

私は、毎日をやり過ごすことに精一杯になり、自分の感情にフタをするようになります。

1日心身をすり減らして、子供を寝付かせるためにベッドに横になったら最後。次に目が覚めるのは、翌朝です。

そしてまた、1日が始まる…。

そんな生活で、私はもう、神に祈ることも、大きな存在に尋ねることもしなくなっていました。

目に見える世界の私は、本当に、ほとほと疲れ果てていたのです。


第6回  見えない世界との再会 に続く


★河崎みかホームページ https://www.mikakawasaki.com/
★Instagram https://www.instagram.com/mika_ocean07/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?