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【市役所職員が思う】市役所職員は、「地域の知り合い」から市民感覚を学ぼう

私は、育った町の市役所に勤めていますが、
実は、住んでいるのはこの市役所がある市ではありません。

・・・言っちゃった。

非住民の市役所職員への風当たり

最近の人口減少対策への関心の高まりで、
住んでいない市役所職員への風当たりがきつくなっているように感じます。

特に、今、
私は総合計画とか地方創生(人口減少対策)の担当をしていて、
人口を増やす施策、地域経済の活性化を議論するときに、
気にしてませんけど、ときどきイヤミを言われます。
居心地が悪いような時が流れることがあるのは事実です。

ですので、ふるさと納税の返礼品を職場に配り、
「納めてますよ」アピールは欠かせません。

市役所職員にとって、地域の知り合いがいることの大切さ

市役所で仕事をしていくときに、
「地域の人」を知っていることは、とても大切です。

補助金や制度を立案するときに、
自分たちじゃない、向こう側にいる誰か、
市民やプレーヤーを具体的に思い浮かべることは
非常に重要
だと思います。
思い浮かぶのと浮かばないのでは、
説得力も結果も違います。

仕事に迷うとき、相談できる「地域の人」がいることも大切。
ああ、そうかと気づくことがあります。

「井の中の蛙」か、「ゆで蛙」か、
ダイバーシティが浸透していない、
同質な職員だけで構成される市役所では
発想が単調になりがちです。
ん?おかしくない?と思っても言えないような
同調圧力もあります。

役所の机上だけでは、課題を発見することも、
よりよい仕組みや制度も提案できないです。

市役所職員には、普通の感覚、いわゆる市民感覚が必要です。
特に若い感覚が必要だと思います。
政治家や、市の決定権のある人に、高齢者的感覚は十分あります。


なんて、えらそうに言いますが、
私は市役所の仕事をしながら、
「地域の知り合い=市民感覚」が必要だからつくろう!と
思ったわけではなく、
「地域の知り合い」が増えてきたことで、
結果的に市役所の仕事には「地域の知り合い」が必要だと感じた次第です。

市役所の中の感覚と生活者の感覚には、
大小はさておき、世代間を含め、明らかにズレがあると感じました。

ただ、「市民感覚=地域の知り合い」の大切さに、
永遠に気づかない市役所職員もいると思います。
前例踏襲が仕事だと思ってる市役所職員がいるように…涙。


地域の知り合いを増やすために

私は、市内に住んでいない市役所職員なので、
町内会、自治会、PTA、こども会、地域の祭りといった、
地縁コミュニティに所属していません。
「地域の知り合い」は、つくりにいかなければ、できません。

育ったまちなので、同級生はいますが、
そういう狭いステークホルダーではなく、もっと幅広い・・・

蛇足ですが、「癒着」や「贈収賄」、「汚職」、「守秘義務」に関する知識は、
公務員倫理として当然身につけておきましょう。

①誘われたら断らない

地域のイベントや会議や集まりなど、できるだけ参加します。
もちろん、誰かに誘われたら、断りません。
今週行けなくても来週、その次。できる限り行きます。
市役所の人が来てくれた、それだけで喜んでくださる場合もあります。

紹介してくれたということは、なにかあります。
ないかもしれないけど、なにかを見つけられる自分でありたいですよね。

②笑顔で何かを話しかけよう

イベントやお店では、必ずその場にいる人と話をするようにします。
定型的な会話ではなく、
「最近、お客さんはキャッシュレスが増えていますか?」
「一番売れているのはどれですか?」
「今日は何時から準備されたんですか?」
「今日はお客さんが多いですか?」
「ステキなお庭ですね」
「どちらから来られましたか?」とか、なんでもいいから会話します。

その会話が「市民感覚」、市役所職員の糧です。

③何度も会う

一度行ったことで満足しません。
同じイベントや会議やお店でも、何度か行くようにします。
「こんにちは!」「おはようございます!」と笑顔で。
こうなれば、もう知り合いです。
あたかも、前からずっと友達だったかのように笑顔で話します。
自分を覚えてもらうと、もっといろんな話が聞けます。
そして、必要があれば、
「市役所に勤めてるんですけど」と、相談してみたりします。

「地域の知り合い」が増え、市民感覚が養われます。


そんな会話の経験が、市役所内での説得力を後押ししてくるはずです。




おまけ。
知り合いが爆発的に増えたエピソードを。

「地域の知り合い」が多くなったきっかけ

「古民家リノベーション」を知ったとき、
これは「まちづくり」そのものだと思いました。

「古民家リノベに挑戦する人が増えれば、地域が元気になるのでは?」

という仮定が私の中にできました。
それをつぶやいていると、ある人と出会い、
「古民家リノベーション塾」というイベントを企画することにしました。
市役所の仕事ではなく、個人の活動として。
それが3年半ほど前の夏です。

こういうことをするのであれば、
まず、地域のキーパーソンにご挨拶をすべきだと思い、
約2ヶ月間の毎週土日、わらしべ長者的に紹介されるがまま、
地域のキーパーソンのところに直撃訪問&ご挨拶をしました。

それまでも、会話が大好きな私なので、
地域の知り合いはある程度いましたが、
それをきっかけに、地域の知り合いは爆発的に増えました。

↓「市役所の○○です」という言葉の力を知ったのもこのときでした。

「古民家リノベーション」は、また別の機会にでもnoteします。
私のつながりが増えた、とても印象的な経験です。

↓ 市役所の伝え方について

↓ 学校連携について

↓ ふるさと納税を語ってみる


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