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【市役所職員が思う】住みやすい地域に近づくための自治体広報

市役所に勤める私が探し求めている事の1つは、住みやすい地域に近づくための地方創生的自治体広報、「伝え方」です。

自治体広報の種類

行政(市役所)が伝えたいと考えている事柄は、大きな項目で3つくらいになるんじゃないかと、なんとなく考えています。
(私は広報担当ではなく、専門的に考えたこともなく、なんとなく感じているだけです。)

1  ルール(決まり事)を伝える

2  知らせたい政策を伝える

3  地域の魅力を伝える


この項目を、ときには組み合わせて、手を打っていくことかなーと思います。


1 ルールを伝える

1つめ、「ルール、決まり事を伝える」ためには、小学の高学年くらいを対象に、正しくすぐに伝わることが重要かなと思います。

そのためには、全体的にシンプルな統一感が欲しいです。

5W1Hのような項目や、
フォントなど含めた読みやすさにとことんこだわったデザイン。
ユニバーサルデザイン、ピクトグラム…


このnoteのデザインも、全体的な統一感でコントロールされていますね。

読みやすいです。

先日、外国にルーツを持つ人にも「やさしい日本語」とは何か、簡単な研修を受けました。
外国にルーツを持つ人も、伝える対象者のイメージに含めるべきだと思いました。

正しいこと、決まりやルールを伝えるために、ごちゃごちゃしていては伝わりません。

テキストから美辞麗句、曖昧な丁寧語は、削ぎ落とし、シンプルさを極める!
加えて、非言語のデザインコントロールも重要!
と思います。


2 知らせたい政策を伝える

2つめ、「知らせたい政策」を伝えるためには、なんとなく中学生くらいを対象に、伝わることが大切なのかなと思います。

政策として、どんな地域を目指そうとしているのか。

市役所が多用する「啓発」「お知らせ」がここに入るのかなと思います。

自家用車から公共交通へシフトしよう
生ゴミの水分を絞ってごみ減量しよう
子どもの登下校の見守りしよう
児童虐待かなと思ったら通報189してね
横断歩道は歩行者優先しよう
コロナによる事業継続支援制度つかってね
コンビニで住民票がとれるからつかってね
お役立ちイベント・講座があるから参加してね
地元のお店で買おう
地産地消しよう
再生可能エネルギーを導入しよう
納税は口座振替が納付忘れがなくていいよ
仕事と子育ての両立に保育園つかってね
仕事と介護の両立に介護保険つかってね
差別、障害、貧困で困ったら相談してね

などなど、枚挙にいとまがありません。

この項目は、伝える手段が重要なのかなと思います。

広報紙
ホームページ
ボスター
小さめのチラシ、ビラ、フライヤー
SNS広告
マスメディア記事、などなど。

それらをどんなタイミングで、どこに、です。

私はよく、「お知らせはラブレター」と言っています。
「啓発」「お知らせ」系は、人の心に触れて、気づいてもらい、行動が少しでも変わることが目標です。
お知らせすることが目的ではなく、気持ちや行動を変えること。
まったく簡単ではありません。

振り向いて♡
気づいて♡
話しかけて♡
一緒に行こう♡
あなたのお役に立つはず♡
なんならお金(補助金)もあるけど♡

…つくづく恋人に向けたラブレターだなーと思うのです。


3 地域の魅力を伝える

まず、市役所が「住みやすい」地域を作ろうとしていることが大前提です。

ここが信念、信条レベルまで落ちてないと、やってることが、利益誘導、えこひいき、癒着と批判されてしまいます。

「住みやすい」地域は、市役所行政だけが責任を持つ必要はないはずです。

買い物
電車、タクシー
祭り
近所付き合い
楽しみ、娯楽
犯罪
住宅
騒音、ニオイ
職場環境
働き方…

すべて住みやすさに関連する要素ですが、市役所行政では手の届かない、届きにくいものです。

それら行政以外の要素を「地域の魅力」と呼んでみます。

地域の魅力を上げるためには、協力してくださる人、関わる人がいることが必要です。
PPP、いわゆる官民連携のような。

むしろ、それしかないくらい。

さあ、どうしましょう。


ここからは、企業のブランディングと似ていると思います。
ファンづくり、と感じています。
数々のビジネス本で学ぶ範囲で、市役所だけじゃない、誰もがゴールを探して切磋琢磨、努力していますね。

ファンをつくる…
モテる…
好感度を上げる…

もはやタレント、芸人、アイドル、俳優活動と言ってもいいのではないでしょうか。

全国的に、今の地方創生での広報活動は、ここに力点が置かれていると感じます。


「伝える」で、できること

最後に、伝え方を整理できている自治体は、いいなぁと思います。

伝える表現が迷走している印象を与えることは、ただのロス、損失です。

うちの市役所にも、
「住みやすい地域」になるための「伝え方」を整理した広報戦略が早く欲しいです…


地方創生という言葉が生まれて7年。まだないんかーい(笑)

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