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レントよりゆったりと〔随想録〕

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2022年8月の記事一覧

詩の敵はやはりアイツだった 【エッセイ】

詩の敵はやはりアイツだった 【エッセイ】

珍しく夜更かしをしている。夜番の最中で寝るタイミングを逸してしまったのだ。
生活の変化により細切れに寝ることが多くなり、目を覚ますたびにスマホの通知を見て「おぉ、またか」と思う。
詩作品や詩に関するエッセイに対するリアクションが来ている。noteは以前にも増して詩作ユーザーを獲得し、コミュニティを拡大しているようだ。

端的に言うと「新規の詩人が増えた」

決して新規に対して古参がマウントを取ろう

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直観か手法か 【エッセイ】

直観か手法か 【エッセイ】

直観を大事にしたい、と常日頃おもっている。思っているだけで全く実践できていないのだが、文芸においても人生においても直観の大事さというものを幾度か味わってきた。

小説は書くものではなく向こうからやって来るもの、と言った散文フィクション研究者がいた。俳句とは言語以前の世界に一瞬で繋がること、と或る俳人は言った。また最近Twitterでは「方法ではなくひらめき」という言葉を見つけた。
こういう言説に僕

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逃げろ 【愚痴】

逃げろ 【愚痴】

心中あまり穏やかでない日に「逃げる」について考えていた。逃げると言えば、有名ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の放映が……なんと2016年!? もう6年も経つんですね。そりゃあガッキーも結婚しますわ。

とか言いながらこのドラマは未履修で(ガッキーごめんなさい)、あらすじは知っているものの「逃げる」のどこがどう役に立つかまでは知らないし、風の噂にタイトルと内容とはあまりリンクしないとも聞いた。履修済

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デュフィ《パリ》を忍ばせて

デュフィ《パリ》を忍ばせて

部屋の片付けをしていたらこんなものが出てきた。

ラウル・デュフィという画家のプリントハンカチ。原画《パリ》は四面の屏風仕立てで描かれたもので、縦は身長を越えるくらい大きなものだ。

箱根のポーラ美術館所蔵の作品。記憶は定かではないが、原画を観たのもハンカチを買ったのも、その場所でだったと思う。おそらく10年以上前。

ちゃんと調べないで行ってバスの時間と噛み合わず、箱根の山道をひとりで歩いた。標

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