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AI時代の全体最適・部分最適

企業が成長するためには、効率的な業務遂行と、事業の成長が重要です。
このため企業は「全体最適」と「部分最適」という二つの視点を持つ必要があります。AIの時代にどうなるのかについて考えてみます。

全体最適とは

全体最適とは、組織全体を一つのシステムと捉え、そのシステム全体が最適な状態になるようにすることを目指す考え方です。

企業全体の目標達成を最優先に、各部門や個人が協力し合い、全体的なパフォーマンスを最大化します。

全体的のメリットは、
生産性の向上
各部門が連携し、全体最適を目指すと、スムーズな情報共有や協力体制が構築され、生産性が向上します。
無駄の削減
組織全体の視点から業務を見直すことで、重複作業や非効率なプロセスを洗い出し、無駄を削減できます。

一方で、全体最適を推進しすぎると、意思決定が遅延したり、部門やプロジェクトの利益が犠牲になる場合があります。

部分最適とは

部分最適とは、組織の一部や特定の部門やプロジェクトにおいて、その部分の効率性や生産性を最大化することを目指す考え方です。

部門の目標達成を優先に考え、専門性を高め、スピーディに対応できます。

部分最適のメリット
①専門性の向上
各部門が専門性を高め、より高度な業務を遂行できるようになります。
②スピーディな対応
特定の課題に焦点を当て、スピーディに対応することができます。

一方で、部分最適が進むと、組織全体の目標と一致せず、全体的な効率性が低下する可能性があります。

全体最適と部分最適の調整

全体最適と部分最適を調整するのは、企業のトップや経営層、そして各部門の責任者たちが共同で行う仕事です。

企業のトップが、企業全体のビジョンと戦略を策定し、「全体最適」の方向性を示したものに対して、各部門の責任者が、自部門の目標を達成するために、「部分最適」を追求する形で、企業は運営されています。

全体最適と部分最適

AI時代の全体最適・部分最適

これまでの時代、社長からの発信は、各部門の責任者に伝えられ、調整された項目が、責任者から現場に伝達される情報の流れとなっていました。

適切に責任者が機能してればよいのですが、実際は、経営と現場に、情報格差が生まれ、現場は疲弊し、非効率な状況となっていました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)が進んだ現代社会では、情報の共有がかなり進み、経営状況は共有され、経営と現場もIT技術で対話が進んだのではないかと思います。

AIの時代になると、全体最適はさらに進みます。
現状、経営情報が共有されても見ない人達も、AIから会社の経営状況やとるべき対策まで、AIが解説してくれるようになります。

また、部分最適はどうなっていくのかというと、組織運営は効率化されるため、お客様に提供する価値の向上に努めることが可能になります。製品を開発する際も、AI搭載による付加価値向上が必須となります。

結果として、AI時代は、
 全体最適は、効率化・利益追求
 部分最適は、付加価値・売上追求
が加速するのではないかと思われます。

低成長な時代とはいえ、企業は、事業や人が成長できる場ですので、公開されている情報を分析し、改善することで、企業や組織が良くなれば、まだ成長できます。
もし、自分が、事業部門にいたら付加価値向上を意識し、コスト部門にいたら全体最適を意識して仕事に取り組んでみましょう!!

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