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庶民VSエリートの経済格差の是正につながる⁉映画『ダム・マネー ウォール街を狙え!』

株式投資に興味がある人はもちろんのこと、お金について勉強したい人に見てほしいのが映画『ダム・マネー ウォール街を狙え!』です。実はこの映画、2021年初めに、アメリカの金融マーケットで実際に起こった前代未聞の大事件を映画化したものなのです。SNS時代、マネーゲームはこれまでとはまったく違ったお金の流れを作りながらも、本質は変わっていないことを改めて実感できる映画です。映画館で観てきた感想とともにお伝えします。

経済格差!ウォール街のエリートVS庶民

『ダム・マネー ウォール街を狙え!』を見ようと思ったきっかけは、実はオンライン英会話の先生との会話です。先生が休日に見た映画で面白かったものをシェアしてくれていたのですが、その中の1つがこの映画だと教えてくれました。映画は、書籍『ソーシャル・ネットワーク』の原作者であるベン・メズリックのノンフィクション基づいて制作されています。

物語の舞台は、今から3年前の2021年初頭、アメリカの金融市場。ここで前代未聞の大事件が発生します。主人公キースは、時代遅れで倒産まじかとささやかれていたネット掲示板の動画配信「ゲームストップ」社について、株価が過小評価されていると訴えるも聞き入れられず。

実は、ウォール街の金融業界の大富豪たちが裏で不当売買をして利益を得ていたのです。キースの主張に共感した一般市民が、ネット掲示板や動画配信を通じてゲームストップ社の価値を訴え続け、株を大量に買い、空売りをすることで富を独占していたウォール街のエリートに大損害を与えたのです。

この事件は、SNSを通じて団結した一般市民の”反乱劇”として注目され、アメリカ全体を揺るがす社会現象として注目されました。

ところで、映画のタイトルにもなっている「ダウ・マネー」とはどんな意味をさすのでしょうか? 先生が解説してくれました。

『「Dumb Money(ダム・マネー)」とは、投資や取引において合理的でない、または十分な知識や情報を持たない投資家やトレーダーを指す俗語。市場で冷静な判断や分析を欠いた私たち一般投資家が感情や一時的なトレンドに惑わされて投資を行うことがあるんだ。

でも、実は株式市場を支配しているのは、ウォール街のエリートたち。彼らがどの株が上がるべきで、下がるべきかを決めているといっても過言ではない。つまり、私たち庶民が何を買っても無駄なんだ。この映画の結末はここでは言わないけど、キャストたちも素晴らしいし、最後のエンドロールまで手の込んだ作りで、魅了されたよ』

空売り(Short Selling)
株式やその他の金融商品を保有せずに売却する取引のことです。通常の株式取引では、投資家は株を購入して所有し、株価が上昇すれば利益を得ることができます。しかし、空売りはその逆の動きを利用して利益を得る取引方法です。

監督、息子がゲームストップ株へ投資。リアルに体感

実は、この映画の監督を務めていたクレイグ・ギレスピー氏の息子が、実際にゲームストップ株へ投資していたことから、監督自身、「ゲームストップの物語のスリルや興奮、フラストレーションや恐怖を味わえた」と語っています。

映画の中で私が注目したのが、主人公の“ローリング・キティ”ことキース・ギル役を演じるポール・ダノ。“ローリング・キティ”とは、ネットの配信者名で、キースは当初顔出しはしているものの、ニックネームを使っていました。その後、ゲームストップ株が話題になりあるところからオンライン招集がかけられるまでに発展。小集会のインタビューで語られるキースの過去。どのような経緯で、ネット配信者として注目を浴びるまでの経緯に共感する人も多いかもしれません。

クレイグ・ギレスピー監督は、「当時は、この国における新型コロナ、孤立感、社会不安が深刻な問題になっていた」と述べています。孤独から繋がり、共感し合い団結する物語に、私は心を惹かれました。

パートナーの存在が勝敗に影響することも

先生は、「パートナーの存在の大切さを改めて感じた」と話していましたが、私も株をやる際は本当にパートナーによって結果が大きく左右されることがあると感じます。
映画の中でシャイリーン・ウッドリー演じるキースの妻、キャロライン・ギルは、存在感が抜群! 夫とともに喜び、夫が不安に感じているときはそばに寄り添うなど、キースが精神的に安定して過ごせたのは奥さんの存在が大きかったのではないかと思います。

妻や結婚相手が投資をしない場合、投資を危険なものと誤解され、反対されることがよくあります。しかし、夫の投資を一緒に見守ることで、夫婦が団結し合意を築く良い機会ではないかと、私は映画を見ながら考えました。

ラストシーンに注目!小学生男子を持つ母たちから共感の嵐⁉

個人的に一言言いたいのですが、映画のラストシーンが面白すぎて…。ネタバレになってしまうのでここでは明かしませんが、「男ってやつは……!体が大きくなっても頭の中は小学生のままか!」と思わずツッコミを入れたくなりました。たぶん小学生男子を持つお母さんたちの多くが共感してくれるんじゃないかと……期待しています!

残念ながらこの映画、4月中旬で映画館での上映が終わってしまいました。現在、Amazonプライムなどで公開準備をしているようなので、しばらくお待ちください。


フィリピンセブ島の孤児院で出会った子どもたちをサポートします😊✨✨子どもたちが大人になったとき、今度は誰かをサポートしてあげられたら素敵ですね❤️