ストレス社会を生き抜く心のケア: 脳科学が教える幸せな生活術5選

はじめに

今日は、心の健康を守り、安定させる方法についてお話しします。私たち人類は、史上最も快適な生活を送っているはずなのに、なぜかメンタルの不調に悩まされる人が増えています。不思議に思いませんか？厚生労働省のデータによると、気分障害の患者数が増加しており、小中学生の不登校者数も約30万人に達しています。SNSやスマートフォンの普及、運動不足や睡眠不足など、現代独特の生活習慣が、私たちのメンタルに負担をかけているようです。

脳はサバンナ時代に生きていると思っている

皆さんはご存知でしたか？私たちの脳は、今もサバンナで狩猟採集をしていると勘違いしているんです。なんともノスタルジックな話ですが、これが私たちが現代社会でストレスを感じやすい一因なんです。200万年以上の狩猟採集時代と比べ、農業が始まってからわずか1万年、産業革命以降の急速な科学技術の進展は150年ほどです。この急激な変化に、私たちの脳はまだ追いついていないのです。食べ物が豊富にあるのに食べ過ぎてしまったり、SNSでの情報過多によるストレスなど、現代社会特有の問題が私たちのメンタルを圧迫しています。

感情は私たちを守る道具

感情とは、実は私たちの命を守るための大切な道具なんです。脳の最大のミッションは、生き延びて子孫を残すこと。そのために、不安や恐怖といった感情を使って、私たちを危険から守ってくれています。たとえば、崖を歩く時や危険な生き物が近づいてきた時に感じる恐怖は、生き延びるために必要な反応なのです。つまり、私たちが感じる不安や恐怖は、生き延びるための自然なメカニズムなんですね。

孤独は危険のサイン

私たちの祖先は群れを離れると生きていけなかったため、今でも孤独を強く恐れる傾向があります。現代社会で1人で生活することは可能ですが、私たちの脳は孤独を危険なサインと捉え、不安や緊張を引き起こす原因になっています。孤独感は、心臓病や脳卒中のリスクを高めるほど、健康に悪影響を及ぼします。これは、私たちが社会的な生き物であることを物語っていますね。

ストレスとの上手な付き合い方

ストレスや不安を完全に無くすことは不可能ですし、実はそれが私たちを守る上で必要なこともあるんです。しかし、問題はそのストレスが長く続くこと。短期間のストレスは集中力を高めるなどプラスの効果もありますが、長引くストレスはメンタルの不調を引き起こします。このバランスをうまく取ることが、健康なメンタルを保つコツです。

メンタルを安定させる5つの鍵

では、具体的に私たちができることは何でしょうか?メンタルを安定させる5つの鍵は以下のポイントです。
1.運動 - 運動は、メンタルを安定させる最も基本的な方法です。
2.信頼できる人たちとの関係を大切にする - 人間関係は、幸福感を高める重要な要素です。
3.十分な睡眠を取る - 睡眠中には脳のリセットが行われ、メンタルの健康を保つために不可欠です。
4.SNSやニュースの使用を控える - 情報過多によるストレスを減らすことができます。
5.自分と他人にとって意味のあることに没頭する - 充実感を得ることができます。

皆さん、いかがでしたか？少しでも今日の話が、皆さんの心の健康に役立てば幸いです。大切なのは、自分自身の心と体を大切にすること。小さな一歩から始めてみましょう。

知識のインプット元となった著書紹介

メンタル脳 (新潮新書 1024)