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ベルモンド傑作選1「恐怖に襲われた街」
宣伝文句に「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」だけがベルモンドじゃない!と書いてあるが、確かにそう。そしてそれはフランス映画全般にも言えることだと思う。ヌーヴェルバーグやその後のベッソン等の世代など、フランス映画といえばおしゃれ?難解?アート?みたいなイメージがあるが、実際フランスで動員を集めるのはコメディーだったりする。
個人的にはフランス産コメディーをきちんと系統立てて観たいのだが(向こうで
「ある画家の数奇な運命」
とてもよい作品だった。アートに関心がある人間であればなおさら、伝説の芸術家の半生に迫るフィクションということで興味がわく。第二次大戦をはさんで東ドイツと西ドイツ、その世情を知る上でも興味深いし、現代の問題でもある優性思想などにも問題提起をする作品だった。役者さんもいいし、映像も素晴らしいし。
と、基本文句ないのだけど、でも気になることがあった。
主人公二人のラブシーンだ。
裸の二人が抱き合
「マーティン・エデン」
久しぶりのイタリア映画鑑賞。この一筋縄ではいかない青春映画(としても普通に見れる)を観ながら、というか普通に涙腺を弱めながら、イタリア映画の匂い、その底力を感じていた。それはヴィスコンティのような、ロッセリーニのような、デ・シーカのような、アントニオーニのような、フェリーニのような。そうやって何もせずとも頭に浮かぶ名前を思うと、私も結構イタリア映画を観てきたのだなと改めて思う。つまりそういう往年
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