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【広告主の視点】電通「世界の市場予測」デジタル広告が5割を考える

こんにちは、kenjiです。今回は先日電通よりリリースされた「世界の市場予測」にてデジタル広告のシェアが5割に達する、という記事について、かつてデジタル広告の当事者であり、現在は広告主としてデジタル広告を使う側の視点で考えてみたいと思います。

●都合の良い広告

結論から言えば、コレです。つまり、使い勝手が良い、ということです。それは「アップデート」「マイクロ取引」「計測」に分けられます。詳しく見ていきます。


●アップデート

◎マス広告の場合

従来のマス広告との大きな違いがこのアップデート。つまり、広告としての進化や変化が継続されている点です。


例えば、広告の王様テレビCM。今なお、圧倒的なリーチや信頼度では一番だと思います。

※信頼度とは、テレビCMを打てる企業=ちゃんとした企業、というブランド的なもの。就活などにおいて、テレビCMを見たことがある企業とそうでない企業であれば、特に親世代にて印象が大きく変わります。


しかし、テレビCMの指標としては長らく「視聴率」一本です。特に昨今ではリアルタイム視聴が減る中においても、まだ視聴率に変わる指標は確立されていません。


また、フォーマットも15秒や30秒の視聴のみ。もしくはスポンサーになって番組を制作する、などもありますが、あまり多くはないですね。


地デジへの切り替えで双方向の番組もで始めていますが、一般化はまだまだしていないという印象です。


新聞や雑誌も同様に、長らく印刷された紙面にある「広告枠」への出稿のみです。


先に少し触れましたが、テレビやラジオは地デジ化、という国策的な大きな動きでフォーマットが幾分変わりましたが、個々の事業者率先の動きではないですね。


◎デジタル広告の場合

では、デジタル広告はどうでしょうか?一般的にはテキスト広告やWEBサイトに掲載されるバナー広告のイメージがありますね。そうです。それから始まりました。いわゆる新聞や雑誌と同様に、何かしらのWEBサイトに設けられた広告枠に出稿する、というものです。


しかし、ここから、フォーマットとターゲティング、そして配信方式などの進化が始まります。


・フォーマット

バナーで言えば、最初は静止画から始まりました。そこからカクカクと動くスライドショー的なフォーマットができ、さらにはリッチ広告という滑らかな挙動をするフォーマットができました。


そこからインタラクティブな進化として、バナー広告の中にいくつかのクリッカブル領域を設け、マルチリンク設定に対応したり、バナー上でアンケートや何かしらの操作が出来るようにもなりました(広告のコンテンツ化)


さらには、テレビCMなどの動画が流せるようになったり、チラシをそのまま使えたり、などの他ジャンルの広告を流用できるフォーマットもできました。


最近ではスマートフォンのインフラ化に合わせて、スマホサイトの構成を模したネイティブアドインフィード広告などの、一見コンテンツのように見えるフォーマットが主流になっています。


このように、時代やデバイスの変化に合わせて色々な広告フォーマットが誕生し、ニーズや効果に合わせて好きなフォーマットを選んで実施する、ということができます。


・ターゲティング

デジタル広告も当初はマスメディア同様に当該WEBサイトの読者をターゲティング指標としていました。例えば、野球のWEBサイトだと中高年の男性が多い(だろう)、というターゲティングです。


その後、会員情報やアンケート情報などの読者が自ら入力した情報に対するターゲティング、閲覧情報データからの推測ターゲティングなど、根拠のあるターゲティングが可能となりました。


さらには、リターゲティングという閲覧履歴をもとにした追跡型のターゲティングや、コンバージョンした顧客データを分析して類似行動をとるユーザーへの拡張ターゲティングもあります。


今ではそれらにAIを活用したターゲティングもあります。このように色々なターゲティング方法をもとにした広告展開が可能です。


・配信方式

こちらも当初は新聞や雑誌と同じく、価格やインプレッション決まった純広告が主流でしたが、インプレッション保証型CPC保証型など広告指標を保証する配信方式があらわれ、さらには、CPC課金型インプレッション課金型などの広告成果に応じた従量課金となる運用型の配信が今や主流です。こちらもニーズに合わせて細かく配信方式を選べます。


いかがでしょうか?このようにテクノロジーの進化によって今なお広告としてアップデートを繰り返している点がデジタル広告の特徴です。つまり、大きな括りのデジタル広告としての陳腐化はなく、手法が多様化していると言えます。


なるほど、書いててだんだん小難しくなってきましたが、逆に言えばそれなりのリテラシーがないと扱いづらい広告と言えます。よって、デジタル広告には、デジタル広告専門の広告代理店やメディアレップが存在しています。


では、長くなりましたので、今回はここまで。「マイクロ取引」「計測」については、次回書きますので、是非フォローの上、お待ちください😊








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