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聞いてアロエリーナ♪ちょっと言いにくいんだけど♪

満身創痍の中で紡がれた岸田さんの言葉は、読み手に気づきと笑顔と勇気を与えてくれる。
そして、彼女を応援したくなる。

岸田奈美『もうあかんわ日記』、読了。

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』の著者である岸田さん。
noteに書かれた令和3年3月10日から4月15日までの日々を綴ったエッセイ。
父は急逝。弟はダウン症。
母は車いすユーザー、からのコロナ禍での大手術。
そして祖父の葬儀と祖母のタイムスリップ。
ほんとに「もうあかん」状況の日記なのに、なぜか面白くて、笑えて、泣けて、そして救われてしまう。
大手術を乗り越えた母とダウン症の弟が聖火リレーを走った日の日記に、心がふるえた。


人を愛するとは、自分と相手を愛せる距離を探ることだ。
わたしの弱さが、誰かの強さを引き出せるか。


随所に現れる名言、金言の数々。


人生はひとりで抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ


チャップリンも思わず笑って泣くであろう、実録悲喜劇。
この日記を読んで、あなたも岸田さんのアロエリーナになろう。

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