10年後は「新人類」に!?「ホワイト革命社会」と共に訪れる子どもの質の変化
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共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
筆者が教員になったのは2013年。
そして、退職したのが2023年。
この10年間の間に子どもたちの質は確実していっている。
筆者は、そう感じていました。
「自分が教員になった10年前とは、まるで別人のような性質」をもつようになっている子どもの様子を通して、時代の流れが変わってきていることを体感していたのです。
例えば以下のようなことです。
◆人と競争をしたり勝ち負けを決めることに消極的
◆自分一人だけ成長するよりも、周囲と同じレベルであることが大事
◆共感をとても大切にする
この傾向は、特に令和以降の子どもたちに顕著に感じていました。
もっと言えば、コロナ禍になって以降、急速に加速したともいえます。
一体、子どもたちに、何が起こっているのでしょうか。
この違和感ともいえる
「何か引っかかる感じ」
を抱えていた筆者ですが、岡田斗司夫さんが提言している「ホワイト革命」という話を聞いたときに、これらの現象が自分の中でストンと落ちました。
岡田斗司夫さんは、「評価経済社会」や「ぼくたちの洗脳社会」という本に置いて、現代のSNS全盛期時代をズバリ予見していた人物です。
そして、これからの社会で起こってくる変化と、その変化に伴った子どもの質の変化もなんとなく片鱗が見えてきた気がしました。
令和は「誰も傷つけない・共生の時代」と言われています。
21世紀は「心の時代」とも言われます。
この記事では、岡田斗司夫さんが唱える「ホワイト化社会」の内容を基に、これから10年、20年先に訪れる子どもたちの質の変化について、筆者なりの考えを述べていければと思います。
岡田さんの話を聞いたときの「謎が解けた感」をほんの少しでも読者の方々に届けることができたら幸いです。
難しい話でもあったので、上手くかみ砕いて伝えられるかは分かりませんが、精一杯考えて書こうと思いますので、是非、最後までご覧ください。
ホワイト革命・ホワイト化社会とは?
近年、ブラック企業が問題視され、企業のホワイト化が少しずつ進み始めています。
芸能人で言えば不倫問題が非常に大きく取り上げられるようになり、最近ではジャニーズに関するニュースが大体的に報じられています。
実は、これらのことは、1本の筋の通った社会の流れに沿って、起こるべくして起こっているのです。
このように、
働き方も、倫理観も、価値観も、全てが浄化し、きれいな状態になっていっている社会、それがホワイト化社会である
と岡田斗司夫さんは述べています。
そして、この「ホワイト=クリーン・清潔」という価値感を加速させたのが、様々な常識が変わらざるを得なかった「コロナ禍の4年間」です。
岡田さんの話によると、2030年~2040年までの間に、ホワイト化社会はある程度完成すると言っています。
では、具体的にどのような変化が社会に訪れるのでしょうか。
以下の3つに絞って説明をしていきます。
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❶きれい・清潔=正しい
❷汚いものは正しくない
❸表面的ないい人+スルー
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❶きれい・清潔=正しい
近年になって、社会のあらゆるものが清潔になってきている気がします。
道路に落ちているごみも減るようになってきました。
食事をするレストランなどは、清潔さを入念に気を付けるようになっています。
そして、脱毛や整形といった「見た目をきれいにする」という風潮も、若い世代を中心に受け入れられるようになっています。
恋愛でも、とにかく絶対に重要なのは「清潔感」です。
そして、コロナによってマスクや手洗いが徹底され、より清潔化が加速する社会になってきている。
そのような、ある種の「見た目至上主義社会」が、環境にも、ビジネスにも、人間にも適応されているのです。
❷汚いものは正しくない
これが最も顕著に現れるのは衛生面でしょう。
汚い病院、汚いお店、汚い食堂などが淘汰されるようになっています。
ただ、これはこのような環境面だけではありません。
人間の行動、言葉、心の汚い部分も段々と淘汰されるようになってきているのです。
その代表例が先にあげた、不倫、ブラック企業などです。
他にも、ハラスメントやお笑い芸人の見た目いじりなども、どんどん淘汰されるようになってきています。
そして、この変化は、ネット上でも適応されていきます。
現に、今はSNSで、誹謗中傷などをしてくるアカウントを「ミュートする」人たちが出始めているそうです。
マスクや手洗いで清潔にしていれば、ウイルスに感染しないということを学んだ現代人。
ならば、これをメンタルにも適応して、自分の心がストレスを感じる発言や人間から距離を取る・スルーするということが加速していっているのだそう。
そして、
ポジティブであったり、
誰かを傷つけるわけではない共感を誘う本音であったり、
人を気持ちよくする発言であったりするものが、
生活のほとんどを占めるように自己調整する変化が始まっていっている。
そうやって、誰かの悪口を言ったり、人を貶めようとしたり、いじめたりする人たちが淘汰されていくのでしょう。
ポジティブな「見た目至上主義」は広がっていくのですが、誰かを差別するネガティブな「見た目至上主義」は心が汚いことの表れでもあります。
ですので、見た目や内面も含めて「際立って美しく見える人・モノ」はみんなが祭り上げる。
その他の人・モノも、際立つほどではなくても、「クリーンな状態」でいることが当たり前となる。
しかし、あくまで「表面的」であるという部分は否めません。
その「表面的」とはどういうことかを見ていきます。
❸表面的ないい人+スルー
これからは、程よく優秀で、程よくいい人で、程よくコミュニケーション力があるような人が、組織の中で重宝されていく、という流れであるそうです。
競争を嫌い、共生していく社会になるわけですから、優秀過ぎる人がいると、競争が生まれ、かえって組織の中がぎくしゃくしてしまいます。
だから、「程よく」なのです。
優秀過ぎる人は、フリーランスのような立ち位置が望ましく、会社は外注すればよいのだとか。
そのような「程よくいい人」は「本当のいい人」とは少し違います。
「程よく」の人たちは、損切が早い。
つまり、がっつりと深い関係にあるのではなく、「程よい」距離を保ち、何かあればすぐに距離をとることができるポジションで付き合うということです。
そして、本当にいい人になって何かを解決しようと行動するのではなく、「難しいよね」「悲しいよね」と共感をして、後はスルーをする。
いじめがあったとしても、本気で止めようとするのではなく、静かに敬遠するのでしょう。
そのような人たちが主流になっていくのです。
ただし、本当に世の為人の為に行動する人は、みんなの宝として、しっかり祭り上げるのだそうです。
変革と共に訪れる子どもの変化
「ホワイト化社会」によって訪れる変化を知った後に、冒頭に述べた子どもたちの変化を見ると、驚くほど変化の質が重なっていることに気が付きます。
ここからは、さらに具体的に、これから10年、20年先に訪れる子どもの質の変化の予測を説明していきます。
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❶争いを嫌う
❷必死に努力する≠幸せ
❸AI=清潔・正しい
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❶争いを嫌う
現在の子どもは、とにかく争いが嫌いです。スポーツのようにいい意味で競い合うのも消極的になっています。
そして、それはこれからもっと加速していくでしょう。
勝負事というのは、自分が勝ったとしても負けた相手がいるということです。
ということは、例え勝ったとしても、相手に不快な感情を与えることになります。
これを「きれい・正しい」という概念から離れているように感じていくのではないでしょうか。
そうなると、学校行事の運動会も、徒競走のような勝ち負けを決める種目が淘汰されていくかもしれません。
また、現代は明らかにスポーツをする子どもの数が減っています。
相手のチームに勝つために、必死に努力する意味が通じなくなっていると言ってもいいでしょう。
ですから、程よく楽しむために体を動かすのはよいのですが、相手に勝つために本気で練習するという感覚自体が、もはや子どもたちに合わなくなってきているのだと思います。
子どもたちの間に流行しているゲーム「ポケモン」にすらこの傾向があります。
かつての「バトル」を中心とした通信対戦が主流ではなく、みんなで協力して1つの強い敵を倒す「テラレイドバトル」が主流になっています。
つまり、仲間と争わないのです。
さらに、友達同士の争いも好まなくなっている傾向にあります。
昔の「ライバル・友情」といった熱さではなく、「ゆるふわ」な感覚です。
何となく
「みんなでふわふわとした雰囲気で、幸せだったらいいよね」
という空気感が、これからも広がっていくのではと推測できます。
このことにより、「いじめ」も淘汰されていくのではないかと思っています。
「いじめ」のような「人を貶める不潔な行為」をする人からは、周りは自然と離れていく。
もしくは、SNSを使った社会的な制裁が、例え小学生であってもいじめを行った当事者に起こり得るのではないか、と。
どのような形にしろ、きっと「表立って人を傷つけるような行為」は現実でも、ネット上でも、社会から排除されるのだと思います。
それを肌感覚で子どもたちは感じるからこそ、全員が加速度的に、よくも悪くも程よく「いい子化」していくのでしょう。
❷必死に努力する≠幸せ
現代は、子どもの能力がかなり遺伝子や環境に左右されることが事実として解明されてきています。
そのような事実を知っている親世代から生まれ、育てられた子どもたちは、自分の能力に見合った努力をするようになるでしょう。
背伸びをして「必死にがんばる」という行為があまり合理的ではないと感じていくのでしょうね。
正に、ブラック企業淘汰の流れと同じです。
だからこそ、全員で協力して熱く何かを成し遂げるということは、自然と少なくなっていくでしょう。
その代わり、最初から優秀である子どもは、みんなで応援して、盛り上げる割り切りのよさも当たり前になっていく気がします。
子どもの段階から「足るを知る」という謙虚な姿勢、悟りのような境地にいることが当たり前の感覚になるのです。
まだまだ否定されるかもしれませんが、「社会で大きく成功する人」というのは、かなりの部分が「運」です。
どのような親の遺伝子を受け継いだのか。
どのような環境で育ったのか。
どのような能力をもっているのか。
どのような時代の流れであったのか。
本人が選んだ仕事の分野が時代のサイクルにどうマッチしていたのか。
その人の人生サイクルと事業のタイミングは適切であったか。
際立った
「継続できる力」
「努力できる力」
「意欲を維持できる力」
も、かなり遺伝的な要素が絡んでいることが分かっていますし、筆者は発達凸凹をもつ子どもたちと日々接していますから、かなりの部分が真実を言い当てていることが肌感覚で分かってしまいます。
それはプラス面でもマイナス面でも、です。
(発達に凸凹を抱える子どもは、分野によって常人以上の驚異的な集中力を発揮します。)
そのような価値観が当たり前となると、「たまたま」成功した人は、
「社会や地域の財産だ」
と皆が祭り上げます。
そして、その成功者も
「運で成功した要素が大きいのだから皆に分け与えなければ」
となり、成功した人に皆でぶら下がる社会になっていきますし、それらを見ている子どもも、同じ価値観になっていくことが考えられるでしょう。
❸AI=清潔・正しい
コンビニでおにぎりが販売され始めた頃は、
「機械で作ったおにぎりなんて信用できない」
という「抵抗感」が社会にありました。
しかし、時代の流れと共にそれは最初から社会にあったかのような「自然」なものになっていった。
これはもはや、「機械=清潔・安全」という価値観を人々が受け入れたと言い換えることができる出来事です。
それがAIでも同じように起こっていきます。
❷の章で、「必死にがんばる」ことを止め、「見合った努力」をするようになることを述べました。
そうなると、
「社会で必要な人材が育たないじゃないか」
「皆が怠けては、社会が回らないではないか」
という意見が聞こえてきそうです。
そこで、AIを活用するのです。
10年後、20年後の子どもたちは、
「自分たちは程よく働いて、手が回らないところはAIにやってもらおう」
という価値観になっていくでしょう。
「chatGPTやAIイラストなどで仕事が奪われる」
という声がまだ大きいですが、子どもたちがそれを使うことが当たり前となり、「コンビニのおにぎり」のように、あたかも最初から社会にあったかのような存在にAIはなっていくのだと思います。
まとめ
この記事の前半は、岡田斗司夫さんのあくまで「未来予想」ですし、後半はそれを基にした筆者の「推測」に過ぎません。
この記事の内容に関しては賛否両論当然分かれると思います。
ただ、これを1つの判断軸として、
「本当にそうかな?」
「これはひょっとして傾向があるかも?」
などと考えながら社会の流れを感じることはできるのではないでしょうか。
人間社会の進化のスピードは凄まじい。
ひと昔前は「まさか!」と思っていたことが10年、20年経てば当たり前になっていくことの繰り返しで、ここまで変革を遂げてきました。
第二次世界大戦前の時代の人々は、「天皇・国のために命を懸けることが当たり前」が崩れるとはまさか思っていなかったでしょう。
「インターネット」という言葉が出てきた時は、まさか生活のあらゆることがネットで完結してしまう社会が来るとは思っていなかったはずです。
それと同じことが、「ホワイト社会」や「AI社会」でも起こっていくのでしょう。
どうせ訪れる変化ならば、「どうやったらその時代を楽しむことができるか」という視点で日々考えていけば、未来を肯定的に捉えることができるかもしれません。
時代が進めば、分かってくることも増えていくと思いますので、機会があればまた記事にしていけたらと思います。
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分かりづらかったかもしれない記事を最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊
もっと詳しく知りたい方は、岡田斗司夫さんのYOUTUBE動画を載せておきますので、そちらをご覧ください。
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