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【道徳】教科書通りの授業が失敗する理由 子どもに伝えるべき本当の日本人像とは?
皆さん、今日もお疲れ様です🎵
明日になれば週の折り返し地点。
それまでのエネルギーチャージとして、このLIBRARYを活用してくださればと思います😊
共育LIBRARYへよくぞおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
「友達とは仲良くしましょう」
「悪いことをしたら謝りましょう」
道徳の教科書には、そのようなマニュアル的な教え込みが目立ちます。
子どもも、先生が授業を進めやすいように発言するようになっていくので、「いい子」の発言ばかりになっていく。
それはそれでよい。
なぜなら、「上辺だけのよさ」を表では保ち、裏ではいじめをしているような二面性をもつ子どもは、令和になるほど減ってきている印象があるからです。
子どもたちは、「人が嫌がることをやってはいけない」ということにとても敏感になってきている傾向があります。
ただ、その「マニュアル的なよい意見」は、自分の頭で考えた答えとはいいがたい。
そのように考えていた筆者は、答えのないような「問い」を投げかける道徳授業を好んで行っていました。
例えば、
「家族、友達、お金、夢、健康の中で、優先順位をつけるとしたら?」
といった問いです。
ただ、それでは思考力は育めても、「徳」という日本人の豊かな心は教えることはできないとも思っていました。
そこで、1年間に数回は、日本人としての徳のある生き方を授業するようにしていたのです。
この記事では、現代では忘れさられかけている、「日本人としての徳のある生き方」をテーマにして、その生き様や、教え方についての筆者の考えを述べていたらと思います。
資本主義、溢れる情報社会に流される現代の人々、子どもが、はっと立ち止まるきっかけになればと思いますので、是非、最後までご覧ください。
日本人の「徳」を教えるには
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この「徳のある生き方」という概念は、なかなか教えることが難しい。
そもそもの定義においても解釈が分かれますし、言葉だけで伝えても上辺だけの言葉で終わってしまう恐れがあるからです。
そこで、筆者は、あるポイントに重点を置いて、「徳のある人物」を紹介するようにしていました。
そのポイントは「感動」。
徳のある生き方を実際の事例を基に紹介し、そこに「感動」を芽生えさせることができたのならば、いずれ、5年先、10年先にその芽が育つことがあるかもしれない。
例え、全員ではなくても、時間がかかっても、その可能性を信じる。
そのような思いで授業を行っていました。
次の章では、実際に行った授業を紹介していきます。
「徳のある生き方」を教える授業
ここからは、実際の授業を掲載していきます。
たまたま昨今の時事的な事情で複雑な部分がありますが、あくまで「道徳」の「日本人の生き方」にフォーカスして見ていただけたら幸いです。
内容によって、不快に思われる表現と感じられた方は、読み飛ばしていただければと思います。
スライドの合間に、授業の語り口調で補足や説明を加えていきますので、ご了承ください。
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授業冒頭に、動画を流します。
アウシュビッツ収容所に関する動画です。
(刺激的な表現はカットして)
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当時、たくさんの人々がこの場所で殺されました。
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第2次世界大戦中のドイツ。
当時の国を率いているある指導者がいました。
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ヒトラーです。
ヒトラーは次のような考えをもっていました。
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このヒトラーによって、一体どれだけのユダヤ人が殺されたのでしょうか。
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600万人です。
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何の罪もないこれだけの人々が、ユダヤ人であるという理由だけで虐殺されたのです。
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自分たちの命が狙われるという状況で、ユダヤ人たちはどうしたでしょうか。
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リトアニアという国に、大勢のユダヤ人が集まっていました。
何とか、ヒトラー、ナチスから逃れようと、ドイツ周辺の国から逃げてきたのです。
ここに逃げてきた人々はこのように考えていました。
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リトアニアには日本領事館があったのです。
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実際の日本領事館の様子。
助けを求めるユダヤ人であふれかえっています。
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当時の日本領事館の外交官にこのような人物がいました。
杉原千畝さんです。
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通過ビザはすぐに発行されたと思いますか。思いませんか。
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実は、ビザというものはそんなに簡単には発行してもらえない場合が多いのです。
日本のビザを会得するためには、上のような条件がありました。
しかし、杉原さんは何とか日本政府にこのような事情を説明し、ビザの発行を許可してくれるように頼んでみます。
日本政府の返事はどのようなものだったのでしょう。
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実は、当時の日本は日独伊三国同盟といって、ドイツやイタリアと軍事同盟を組んでいたのです。
政府としては、同盟国を裏切るわけにはいきません。
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杉原さんは、どうしたのでしょうか。
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政府の回答を無視して、なんと杉原さんはビザを発行し始めました。
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なぜでしょうか。
その理由について杉原さんは次のように言っています。
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それを聞いた日本政府。
杉原さんに領事館をただちに退去するように要請します。
杉原さんは、ビザの発行を止めたと思いますか。続けたと思いますか。
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杉原さんは、ビザの発行を続けました。
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当時の様子を描写した記録にこのようなものが残っています。
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「スギハラー、わたしたちはあなたを忘れない。」
たくさんのユダヤ人の命を救ったのです。
杉原さんは、このように言っています。
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皆さんは、杉原さんが行ったことをどう思いますか。
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杉原さんのその後です。
ルーマニアで第二次世界大戦が終戦。日本は負けました。
当時ソ連にいた杉原さんは、捕虜として「強制収容所」に連行。
終戦から2年後に、ようやく日本に帰国することになります。
9年半ぶりの帰国です。
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しかし、帰国した杉原さんは、日本政府からこのように扱われます。
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わずかな退職金。同僚からの悪口。
杉原さんは損な人生だったのでしょうか。
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それから20数年という月日が流れます。
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ここは、とある国の通りの名前が書いてある標識です。
赤いところ。何と書いてあると思いますか。
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杉原千畝記念通り。
切手にまで杉原さんが載っています。
一体どういうことなのでしょうか。
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この国の名前はイスラエル。
実は、イスラエルは、世界中のユダヤ人が集まってつくった国なのです。
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このイスラエルという国の人間が、ある日、杉原さんの元を訪れます。
その時の杉原さんの様子が、娘さんの日記に残っています。
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記憶せよ、忘れるなかれ。
イスラエルにある、ヤド・パシェムという建物には、こう刻まれています。
これは、
かつて、ユダヤ人であるイスラエルの人々が虐殺されたという忌まわしい記憶を決して忘れてはならない。
そして、その地獄の渦中であった時に、救いの手を差し伸べてくれた人間がいたことを決して忘れてはならない。
そんな思いが込められている言葉なのです。
杉原さんは、このヤド・パシェムに招かれた最初のアジア人となりました。
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ヤド・パシェムに招かれた最初の東洋人。
イスラエルの栄誉ある人に贈られる「諸国民の中の正義の人賞」を日本人で初めて受賞。
杉原さんは、損な人生だったでしょうか。
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杉原さんの言葉です。
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自分の信念を貫き、今なお世界の人々に感謝され、愛されている日本人の先輩が、ここにもまたいたのです。
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実際の授業では、感想を聞いたり、予想させたりと、意見の交流を行いながら授業を進めています。
また著作権の関係で、画像も実際に使ったものとは異なる仕様になっています。
これは、あくまで道徳としての授業です。
小学生向けに簡単な説明で構成している分、重要な歴史的事実を抜かしているかもしれませんし、歴史的解釈に関して意見がある方もいらっしゃるかもしれません。
歴史の解釈は諸説ありますので、歴史的事実の是非という観点ではなく、「道徳の授業として」という観点で見ていただけると幸いです。
日本人の心とは?
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かつての時代にあった日本人の心とは何でしょうか。
杉原千畝のような人物にはあって、現代の多くの日本人に忘れ去られている精神とは何なのでしょうか。
筆者は、その答えの一部は
「武士道」
にあると考えています。
新渡戸稲造が書物としてまとめた「武士道」です。
「武士道」の中でも、特に、「日本人の誇り」とも呼べる精神を幾つか抽出します。
あくまで、筆者の独断と偏見ではありますので、ご理解ください。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
一、強きに立ち向かい、弱いもの、苦悩するものの味方であれ
二、筋を通し、フェアプレーで挑め
三、口動ではなく行動せよ
四、名誉と誇りのために生きよ
五、自分をごまかすな。上っ面を嫌え
六、大義のためなら憤れ
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現代は、武士道精神をもった日本人は絶滅危惧種かもしれません。
しかし、多くの方の思いを背負い、「日本の未来のために」と最前線で行動をし続けている人は確かに存在します。
そのような魅力的な人は、この「武士道精神」をその身に宿している方が多い気がします。
現代の時代とは相いれないものもあるかと思いますが、この「精神」を根絶してしまうのではなく、少しの要素でもよいので、後世に引き継ぐことができればと思います。
そのような世界から尊敬される日本人というものが、日本の未来には必要なのではないでしょうか。
まとめ
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この記事では、杉原千畝さんを例に挙げましたが、日本人としてのかっこいい生き様を残した人物は、数多くいます。
新渡戸稲造しかり、北里柴三郎、野口英世、小村寿太郎・・・などなど、数えきれません。
そのような日本人がいたという事実を、後世に伝えていくこともまた、道徳という教科の1つの役割だと思っています。
理想論かもしれませんが、1人でも多くの子どもが、「日本人であることを誇りに思える」ような、教育が広まっていってほしいです。
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「コメント」も残してくださる有難いです!コメントを読んだ方々が、より教育についての知見が深めることができる図書館でありたいと思います。
いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!
明日の記事は
プロは「鉛筆の握り方」から100の分析をする 勉強・運動・感覚の関連性
です。
勉強、運動、感覚が如何に密接につながっているかを伝えられたらと思います。
是非、楽しみにしていてください🎵
皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊
📘今週のLIBRARYのラインナップ📗
(2023.11.6~11.12)
【月曜日】
意外と知らない「1年で異動してしまう先生」の真相と「学校の職員事情」
【火曜日】
《道徳》教科書通りの授業が失敗する理由 子どもに伝えるべき本当の日本人像とは?
【水曜日】
プロは「鉛筆の握り方」から100の分析をする 勉強・運動・感覚の関連性
【木曜日】
まさか不可能でしょ?「叱りゼロ」の子育てを実現させてしまう方法(一部有料)
【金曜日】
やっている人はもったいない!脳に悪い7つの習慣
【土曜日】
「頭の良さ」は4つの種類に分かれる!あなたはどのタイプに当てはまるか?
【日曜日】
もう古い?年々難しくなる「叱る」行為 そもそも「叱る」は必要か?
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