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国内・海外ニュースまとめ:Daily Select News[26.9.2020]

9月26日(土)のデイリー・セレクト・ニュース|日本語+2ヶ国語版
表紙画像:Sammy-WilliamsによるPixabayからの画像

<!>昨日投稿できなかった分.そのため,内容としては二日前の記事.

[今日の翻訳記事:休日版]
 元スペイン外相であり,他にもEU外相やNATO事務局長を歴任した政治家ハビエル・ソラナ氏の寄稿記事.米国のユニラテラリズムが世界的な国家間協調を揺るがし,それは創設75周年を迎えた国連にも深刻な影響を与えている.コロナ危機や気候危機など,多国間協調がますます求められるなか,国連(とその他の国々は)はどうするべきか?

▼日本語記事はこちら

◇経済&市場:米国・日本

コラム:米ハイテク株の波乱、個人のオプション取引に一因か
[ニューヨーク 9月24日,Reuters Breakingviews]

アングル:コロナショック後のIPO銘柄、個人の買いで「勝ち組」に
[東京 9月25日,Reuters]

アングル:市場も期待の菅首相デジタル戦略、2つの「罠」逃れるか
[東京 9月25日,Reuters]

米経済、年末までに「完全回復」に迫る可能性=連銀総裁
[ワシントン 9月25日,Reuters]
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◇政治&社会:アメリカ

運命の大統領選、投票後のアメリカを待つカオス──両陣営の勝利宣言で全米は大混乱に
[9月25日,Newsweek日本版]

【米大統領選2020】 政権の「秩序ある」移譲約束=共和党幹部マコネル氏
[9月25日,BBC News Japan]

【解説】 Qアノン陰謀論とは何か、どこから来たのか 米大統領選への影響は
[9月25日,BBC News Japan]

米政府、新疆ウイグル自治区からの輸入の一部に保留命令
[ニューヨーク 9月25日,JETRO]
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◇政治&社会:ヨーロッパ

移行期間終了後の物流の最悪のシナリオを公表
[ロンドン 9月25日,JETRO]

欧州委、「資本市場同盟」強化のための行動計画を公表
[ブリュッセル 9月25日,JETRO]
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◇ビジネス&企業

球体の新型「Amazon Echo」から警備ドローンまで、アマゾンが発表した新製品すべて
[9月25日,WIRED]

米空軍の入札企業にOculus VR創業者設立の防衛関連企業Andurilが選ばれる
[9月25日,Techcrunch]

Amazonは少数派民族やトランスジェンダーなどの社内グループのメールを監視している
[9月25日,GIGAZINE]

中国一の富豪、飲料水企業の創業者に ジャック・マー氏抜く
[香港 9月25日,CNN]

混乱が続くTikTokの売却交渉…マイクロソフトCEO「取引の内容がすっかり変わっている」
[9月25日,BUSINESS INSIDER]

ゆうちょ銀行社長が謝罪…mijica、ドコモ口座、SBIで相次ぐ不正。いま何が起きているのか?
[9月25日,BUSINESS INSIDER]
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◇環境&社会

カリフォルニアの山火事、「気候変動で加速」 科学者が警告
[9月25日,BBC News Japan]

使い捨てプラスチック容器を禁止へ
[ベルリン 9月25日,JETRO]
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◇THINK:テクノロジー&社会

人々を定住から解放せよ! 「Living Anywhere」の思想と実装:Mistletoe孫泰蔵 × VUILD秋吉浩気 対談(前編)
[9月21日,WIRED]

人間の「自律性」をエンパワーするテクノロジーが、文明を変えていく:Mistletoe孫泰蔵 × VUILD秋吉浩気 対談(後編)
[9月25日,WIRED]
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▼外国語記事はこちら

◇ヴァチカン:財政スキャンダル,サン・ピエトロの憂鬱

Powerful Vatican cardinal Angelo Becciu resigns amid financial scandal[ヴァチカンの強力な枢機卿Angelo Becciuが財政スキャンダルの中で辞任]
[9月25日,The Gurdian]

Vatican cardinal pushes back after pope fires him in scandal[ヴァチカンの枢機卿は,教皇がスキャンダルで彼を解雇した後,反論する]
[ローマ 9月25日,AP]

Angelo Becciu gibt nach Finanzskandal Kardinalsrechte ab[Angelo Becciu,金融スキャンダル後に枢機卿の権利を放棄]
[9月24日,Frankfurter Allegemeine Zeintung]

Au Vatican, démission surprise du cardinal Angelo Becciu, sur fond de conflits d’intérêts[ヴァチカンのAngelo Becciu枢機卿の突然の辞任,利益相反を背景に]
[ローマ 9月25日,La Croix]
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◇スイス:シュヴェグジットは来るのか?

Swiss-EU relations back on ballot over freedom of movement[スイスとEU,移動の自由をめぐり再び投票に]
[ジュネーブ 9月25日,AP]

Kommt es zum Schwexit?[シュヴェグジットは来るのか?]
[9月25日,SPIEGEL]
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◇フランス:シャルリー・エブドから5年後,ふたたび

Hauptverdächtiger gesteht Messerangriff[主犯格の容疑者はナイフ攻撃を自供]
[9月25日,Frankfurter Allegemeine Zeintung]

Attentat in Paris war "eindeutig islamistischer Terrorakt"[パリのテロは“明らかにイスラムのテロ行為”]
[9月25日,SPIEGEL]

"Terror hat in Europa keinen Platz"[欧州にテロの居場所はない]
[9月25日,SPIEGEL]
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◇政治&社会:アメリカ

Donald Trump's plot against democracy could break America apart[ドナルド・トランプの民主主義に対する陰謀は米国を分裂させる可能性がある]
[9月25日,The Gurdian by Jonathan Freedland]

Joe Biden is repeating the same mistakes that cost Hillary Clinton the election[ジョー・バイデンは,ヒラリー・クリントンに選挙で敗北をもたらしたのと同じ過ちを繰り返している]
[9月25日,The Gurdian by Malaika Jabali]

How the new Supreme Court could stymie a Biden presidency[新最高裁はバイデン大統領の就任をどのように阻害しうるか]
[9月25日,POLITICO]

‘Everyone sees the train wreck coming’: Trump reveals his November endgame[誰もが列車事故が来るのを見ている:トランプが彼の11月のエンドゲームを明らかにする]
[9月25日,POLITICO]

How the left killed another major NYC development[左派がニューヨークの大規模開発をどのようにして殺したか]
[ニューヨーク 9月25日,POLITICO]

Poll: 57 percent say election winner should fill Ginsburg's seat[世論調査:57%の人が選挙の勝者がギンズバーグの席を埋めるべきだと言う]
[9月25日,POLITICO]

How to Debate Someone Who Lies[嘘をつく人と討論する方法]
[9月25日,The New York Times]

Democrats Must Finally Play Hardball[民主党は遂にハードボールをしなければならない]
[ベルリン 9月25日,Project Syndicate by Jan-Werner Mueller]

Trump sät weiter Zweifel an „ehrlicher“ Präsidentenwahl[トランプ,“正直”な大統領選挙への疑念を撒き散らしている]
[9月25日,Der Tagesspiegel]

Die USA stecken in einer Verfassungskrise[米国は憲法危機にある]
[9月25日,Der Tagesspiegel]

Der wichtigste Richterstuhl der Welt[世界で最も重要な裁判官の椅子]
[9月25日,SPIEGEL]

Biden liegt USA-weit zwar vorne, doch nun punktet Trump in wichtigen Staaten[バイデンは米国内でリードしているが,トランプは現在,重要な州でポイントを獲得している]
[9月25日,FOCUS]
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◇政治&社会:ヨーロッパ

Brexit: Brussels punctures optimism that deal is in sight[ブレグジット:ブリュッセルは取引が目前に迫っているとの楽観論を打ち砕く]
[9月25日,The Gurdian]

EU leader Michel lashes out at Britain over post-Brexit plan[ミシェル欧州理事会議長,英国のブレグジット後の計画を批判]
[ブリュッセル 9月25日,AP]

Polish power struggle pulls Kaczyński into government[ポーランドの権力闘争がカチンスキを政権に引きずり込む]
[ワルシャワ 9月25日,POLITICO EU]

UK to increase funding for WHO by 30 percent[英国,WHOへの資金提供を30%増額]
[ロンドン 9月25日,POLITICO EU]

Europe’s Recovery Gamble[欧州の復興ギャンブル]
[パリ 9月25日,Project Syndicate by Jean Pisani-Ferry]

Wer wählte den AfD-Politiker?[誰がAfDの政治家に投票したのか?]
[9月25日,Sueddeutsche Zeitung]

Die EU macht Schluss mit der lockenden Karotte[EUは魅力的なニンジンに終止符を打つ]
[9月25日,Der Tagesspiegel]

„Das wird die EU nicht akzeptieren"[EUはこれを認めない]
[9月25日,Der Tagesspiegel]

Europa sollte seinen Friedensnobelpreis zurückgeben[欧州はノーベル平和賞を返上するべき]
[9月25日,Der Tagesspiegel]
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◇政治&社会:グローバル

Thousands of Xinjiang mosques destroyed or damaged, report finds[新疆の数千のモスクが破壊されたか,または損傷したと報告書で発見]
[9月25日,The Gurdian]

Japan’s newly minted prime minister steps into UN limelight[日本の新任首相,国連で脚光を浴びる]
[国連 9月25日,AP]

Vier Szenarien für die US-chinesischen Beziehungen[米中関係の4つのシナリオ]
[9月25日,Der Tagesspiegel]
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◇環境&社会:グローバル

"Durchbruch in der internationalen Klimadiplomatie"[国際気候外交のブレークスルー]
[9月25日,Sueddeutsche Zeitung]

Das sind die weltweiten Hotspots der Klimakrise[これらは,気候危機の世界的なホットスポット]
[9月25日,Der Tagesspiegel]
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▼翻訳記事:Reopening the Peace Factory[平和ファクトリーの再開]Project Syndicate誌

▼本稿の翻訳記事は,あくまでも機械翻訳に筆者が多少の変更を加えただけであるため,「原文を一読すること」を強くお勧めする.記事の著者の説明は,翻訳記事の下に記載しておいた.
 なお,Project Syndicate誌には本記事以外にも,素晴らしい記事が沢山ある.私としては,最も信頼でき,おすすめしたいオピニオンサイトである.

Reopening the Peace Factory[平和ファクトリーの再開]
[マドリード 9月21日,Project Syndicate by Javier Solana]
 Sperry Corporationは,電子部品,情報技術機器,防衛システムを製造する米国のメーカーであり,米国が第二次世界大戦に突入した後,有利な政府軍契約を獲得した.戦後,同社の生産量が減少したため,ニューヨーク州レイク・サクセスの生産拠点の大部分が使用されなくなり,潜在的な賃借人が利用できるようになった.
 このようにして,イーストリバーの畔にある現在の場所に移転する前,その当時設立されたばかりの国際連合は,1946年から1952年までの間,武器工場を改造した建物を第二の臨時の議場として使用するようになった.平和と国際協力を推進するために設立された組織には不向きな場所と思われたかもしれないが,戦後の時代を象徴するものとして,これ以上のものがあるだろうか? かつて戦争兵器を製造していた場所が,今では「平和工場」と呼ばれるようになったのである.
 今日,国連は創設75周年を記念して――COVID-19のためにやむを得ずバーチャルな形であったが――,記念式典が開催された.この記念式典は,毎年恒例の国連総会の開会に先立って行われ,初めて世界の指導者がニューヨークに集わなかった.
 この記念日について,国連の歴史的な意義を強調する機会と捉えないのは不公平である.また,ミレニアム開発目標やその後継である「持続可能な開発目標」を始めとする目覚ましいイニシアティブを通じて,貧困や気候変動などの地球規模の課題に取り組むよう,加盟国を鼓舞してきた国連の能力も称賛するべきだろう.国連には多くの不完全性や限界があるにも拘らず,国連がなければ世界はもっと悪くなっていたことは間違いない.
 しかし,国連がその潜在能力を発揮し,真の「平和工場」として機能することを妨げてきた欠点を無視することは,国連のためにはならない.国連はその発足以来,地政学的利益の優位性(1945年の直後に冷戦が勃発)と,その制度設計に刻まれた深遠な不均衡に悩まされてきた.これらは安全保障理事会で最も顕著に表れており,5ヶ国の常任理事国の拒否権により,しばしば不作為を非難されてきた.
 国連を第二次世界大戦末期に構想された,いわゆる自由主義敵な国際秩序の最大の象徴のひとつと見做す人もいる.また,国連が設立されてからの75年間は,自由主義的,国際的,秩序敵なものではなかったと反論する者もいる.どちらの立場でも決り文句となっているが,後者の方が真実に近い.
 1989年のベルリンの壁崩壊から始まった短期間の米国の一極化を経て,今度は中国と米国が主役の大国間競争が戻ってきた.この競争は,ある面では過去の類似したエピソードを想起させるが,他の多くの面では独特の進化を遂げている.ドナルド・トランプ大統領のもとで,米国は中国の台頭を牽制することに夢中になっている.その一方,伝統的な同盟国の多くや,自分が決定的に導いた多国間組織には背を向けるようになっている.
 皮肉なことに,トランプは国連がレイク・サクセスに設置される僅か2ヶ月前にニューヨークで生まれた.トランプの政権と「米国第一主義」の政策は,国連の基盤を揺るがし,これまでで最も深刻な危機のひとつに陥った.トランプは,2015年に全会一致の安保理決議で承認されたイランとの核合意(正式には「共同包括的行動計画[JCPOA]」)から米国を離脱させたことにも反映されているように,気まぐれな国際法の軽視され見せてきた.この無意味さの大きさは,米国が決議を尊重する義務を果たしている全ての国に制裁を課しているほどである.
 影響力のある米国の法学者Louis Henkinが1968年に指摘したように,「ほとんどすべての国は,ほぼすべての国際法の原則と義務をほぼ常に守っている」のである.このグラスが半分になったと見るには歴史的な理由があるが,恣意的な行動が加速するリスクを過小評価するべきではない.
 最近の憂慮すべき兆候は,英国政府がEUとの離脱協定の条件の一部を回避しようとしていることであり,北アイルランド担当相Brandon Lewisが認めたように,「非常に具体的かつ限定的な方法で国際法を破る」ことになる.安全保障理事会の常任理事国がこのような無謀な行動に出れば,潜在的な反響は特に深刻である.
 各国政府が国際機関の役割を放棄し,国民国家間の共存という最も基本的な原則さえ軽蔑するような,より無政府的な地政学的景観は,混沌を利用することを専門とする者だけに利益をもたらすだろう.そうなれば,我々は領土拡大主義,他国の内政への不当な干渉,戦略的インフラへの大規模なサイバー攻撃,無制限のスパイ行為,化学物質やその他の違法な手段を使って政治的敵対勢力を威嚇したり排除したりすることが容赦なく行われる世界に住むことになるだろう.これはまさに,国連が阻止するために設立された行為である.
 これまで世界はこのような行為を抑止できなかったと指摘する人もいるだろうし,国連の歴史自体が未達成の願望で満ちていると指摘する人もいるだろう.しかし,それまでの国際秩序への亀裂が最近になって拡大していることは誰にもわからないことではない.
 このような好ましくない力学を変えることはまだ可能であるが,大胆で責任感のある誠実な国際的リーダーシップが必要である.国連の75年の歴史と,平和工場の初代外交官たちの建設的な精神への最高のオマージュは,国連を,我々が21世紀に期待し続けることができる激動に立ち向かうための,信頼できる胸墻に変えることだろう.今のところ,残念ながら,それはまだ遠い展望である.

筆者について:
 Javier Solanaは,元EU外務・安全保障政策上級代表,元NATO事務局長,元スペイン外務大臣であり,現在はEsadeGeo - Center for Global Economy and Geopoliticsの会長,ブルッキングス研究所の特別研究員を務めている.
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