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6月7日 失明の原因第1位のアノ病気、どう予防する?

はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。

→視覚が不自由になる、見えなくなるというのは大変なQOLの低下だと考えられる。単に早期発見、だけでなく、予防的な観点で何かできないだろうか?そしてビジネスとして回る仕組みで継続できないだろうか?


東京都中央区日本橋に事務局を置き、緑内障の患者やその家族で作る一般社団法人「緑内障フレンド・ネットワーク」(Glaucoma Friend Network:GFN)が制定した「緑内障を考える日」です。
日付は「りょく(6)ない(7)」(緑内)と読む語呂合わせから。緑内障についての正しい理解と一年に一度は検診を受けるように呼びかけています。

緑内障。
耳にはしますが、縁がないというか、あまり実感を持って考えたことがないですが、こういうものこそ頭の体操で取り上げる意味がありますね。

調べてみると、緑内障は失明の原因第1位です。
となるとますます縁遠いと感じてしまうところですが、なんと、40歳以上では20人に1人、70歳以上では10%が緑内障を発症していると言われています。

え?というところですが、初期では自覚症状がなく進行する病気でそのまま放置されることが多く、「目の成人病」と言われるそうです。

どんな病気なのでしょう?
まず、緑内障という名前の由来ですが、一般社団法人緑内障フレンド・ネットワークのHPによれば以下の通りです。

古代ギリシャのヒポクラテスが「目が地中海の海の色のように青くなり、やがて失明状態になる」と記述しているところに由来しています。日本語では別名「あおそこひ」とも呼ばれていますが、日本人の場合は緑内障になっても瞳が青く見えることはほとんどありません。

というわけで、古くからある病気、なのですね。

緑内障という病気は、視神経(見たものを脳へ送る目の神経)が眼圧(眼球内の圧力)が高くなるなどの原因で損傷を受け、治療せずにそのまま放置しておくと徐々に視野が狭くなっていき(視野狭窄)、やがて失明してしまうこともある危険な病気です。

なぜ視野が狭くなるのに気づかないのでしょうか?

それは、両目でものを見ていると、片方の視野が狭くなってももう片方の目で補ってしまうことでかなり進んでも気づかない、というのが理由だそうです。

ですから、ときには片目で見て、見え方がおかしいところはないか、を確認した方が良いそうです。

そして、緑内障の怖いところは、視神経を損傷するので、一度失った視野は治療をしても戻らない、ということです。

さらに、治療を適切に行えば、進行を遅らせ、失明を防ぐことができるのですが、偶然早めに見つけられたとしても、差し当たって自覚症状もなく、日常生活に不自由はないために、点眼などの治療を始めても効果が実感できず、中断してしまうケースが多いことも問題だそうです。

この辺りのところは、公益社団法人日本眼科医会のHP、「緑内障といわれた方へー日常生活と心構えー」に詳しいので、ご覧ください。

また、一般的には、日経ヘルスの解説が分かりやすかったので合わせてご紹介しておきます。

こうした病気等が原因で視覚に障害を持つ方の数ですが、厚生労働省「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」によると31.2万人となっています(5年に1回の調査なのでこちらが最新です)。

一方で、今回の緑内障のように潜在化しているものは含まれません。古いデータで恐縮ですが、日本眼科医会が平成21(2009)年に公表した「本邦の視覚障害者の数 現況と将来予測」では、さまざまな調査からより広義な視覚障害を164万人としています。

他にもさまざまなデータが紹介されています。

視覚障害の年代別、性別の有病率は以下の通り。


失明に至る原因
は以下の通り。やはり緑内障が1位になっています。


次に、視力が0.5以下のロービジョンの原因もありますが、そこでも1位は緑内障です。


最後に、同予測では、視覚障害による経済コストを試算していて、医療費などの直接的なもので1.3兆円、生産性の低下等による間接的なもので1.5兆円、そして最も大きいものとして、視覚障害によるQOLの低下が5.8兆円合計8.7兆円にもなるとしています。



最後までお読みいただきありがとうございました。

こうした投稿を昨年7月から行ってきました。
以下のマガジンにまとめていますのでよろしければ覗いてみてください。


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