#431 VUCAの時代に管理職がすべきことは?
制約条件はどんどん変わっていく時代です。それは分かっています。では管理職として具体的に何をしているんだっけな?というメモ。
1、VUCA?アジャイル?
VUCAの時代と言われてはや数年。先日、ある会議で耳にして、「そういえば最近聞かなくなったぁ」と思ったぐらい、ある意味、当たり前になってしまった言葉(というか状況)かもしれません。
で、その会議での使われ方が、「VUCAの時代で環境が厳しく、アジャイルで対応しているものの、大変だ」といった文脈だったのです。
みなさんもお感じでしょうが、私も「おいおい…」と思ってしまいました。結局具体的に何をやっているのかが、なく、VUCAは言い訳の一つとして使われていたのですから…
2、VUCAの時代に管理職は何をするのか?
ちょっと前まで、中間管理職というのは、与えられたリソースでチームをマネージして期待される結果を継続的に出すことが役割であり仕事でした。
もちろん、リソースが足りなければ、その追加を獲得してくる、というのも仕事に含まれますが基本的に与えられたリソースで仕事をしていくことに変わりはありません。
でも、VUCAの時では、短期間で状況が大きく変わります。その変化が自分のチームの業務に大きなインパクトをもたらすことも当然あるはずです。
その時、中間管理職は、経営に対してできない理由としてVUCAを挙げたところで何もなりません。解決するためにはリソース追加だけではなく、現在あるリソースそのものの入れ替えや、業務そのものを大幅に変更するといったことも必要かもしれません。それを、ちょっとしたリソースの追加だけで乗り切れるのか?そもそも、経営を納得させることができなければ、その「ちょっとしたリソースの追加」でさえ認められないかもしれません。
では、何をすべきなのか?
業務の可視化など当然のことは除くと、組織改変や業務フロー変更など、自分の業務範囲を超えた、部分最適ではなく、全体最適につながると思える提案を経営にし、実現すべきなのです。
3、まとめ
いかがでしたでしょうか?
VUCAの時代に必要な組織変更は中間管理職がすべき、という内容でした。
ポイントは2つあります。
1つ目はスピードです。経営が気づいて組織変更する、という動きに出るまでには、そもそも時間がかります(早い会社は羨ましいです)。しかも、具体的にどういう組織にするのか、という案を検討して決定するのにも時間がかかるものです。
でも、VUCAな時代です。周りの状況は待ってくれません。
だからこそ、はやく状況を察知できる中間管理職こそが組織改変を提案すべき、なのです。
そして、2つ目のポイントは、組織改変によってなくなる、あるいは縮小すると思われる組織の管理職こそが、組織改変を提案すべきだ、ということです。
理由は簡単で、外部環境の変化の影響を最も受けていることが最も早く、かつ、実感を持てるはずであること、そして、本当になくす、あるいは縮小した後の姿を提案できること、の2点です。
大抵、当事者ほど茹でガエルになるものです。分かってはいる。でも、言い出したらもしかしたら組織がなくなるかもしれない… 結果、動けないうちに、経営が気づいて組織をなくす、あるいは統合する決定をしてしまう… その時になって条件闘争しても勝ち目はありません。
ですから、VUCAの時代、中間管理職は、必要があれば、躊躇なく組織変更を設計して提案すべき、なのです。
VUCAの時代なのでアジャイルで、というのは何も言ってないのと一緒ですからね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
例によって個人的な経験に基づく内容でしたがどこか参考になるところがあれば幸いです。
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