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ショート・ショート

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今まで投稿したショート・ショートを纏めました。2,000文字以下の短い話ですが、「落ち(下げ)」に拘って書いてます。
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#いたずら

【ショート・ショート】落書き

「こらーっ!」
 修太が夫の部屋から飛び出してきた。
「待たんか、こら」
 夫が追い掛けるが、修太の足にはかなわない。夫は少し走っただけで、膝に手を付いて肩で息をしている。
「まあ、大きな声を出して。どうしたんですか?」
「全くすばしっこい奴だ。修太のやつ、儂の大事な絵に落書きしおった」
「まあ」

 秋子さんが修太を捕まえた。流石の腕白坊主も母親にはかなわない。
「修太、おじいちゃんに何したの?

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【ショート・ショート】ある朝 ~一夜明けて~

「やっと終わったな」
「ええ」
 昨日、一人娘の由紀を送り出した。まだ半日しか経っていないのに、家の中が随分広くなったような気がする。
「お茶でも入れましょうか」
「ああ、頼む」
 卓袱台に両手をつきながら、腰を降ろした。その時になって新聞がないことに気づいたが、立ち上がって取りに行く気にはなれなかった。
 所在なく見回すと、食器棚の横の壁の、煤けて消え掛かった汚れが目に入った。あれは、由紀が幼稚

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【ショート・ショート】魔法の手

【ショート・ショート】魔法の手

「おかしいなあ」
 夫が、頭をひねっている。
「どうしたの」
「昨日からずっと堂々巡りなんだ」
「そうなんだ」
「これでいいはずなんだけどなあ」
「まあ、少し休んだら。あまり根を詰めると体に毒よ。お茶でも入れるから」
「そうだな、そうするか」
 夫は、カメラをいじっている手を休めて、大きく伸びをした。

 会社の帰りにいつも立ち寄る店で貰ってきたという古いカメラ。部品取り用として片隅に積んであった

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