習慣にしていること 第1133話・3.19
「さてと」ここで目をつぶる。5秒ほど無心になった。そして目を開ける。その直後に働いた直感で行き先を決めるのだ。だが目を開けると現実を前に次の言葉が浮かばない。
「そうか」直後に小さくため息をつく。周囲は金網に囲まれており、上も同様に金網の中である。つまり外に出ることが許されないという現実を直視しなければならなかった。それは事実上の軟禁状態である。
「なぜだ!」思わず声を荒げた。荒げたところでこの金網の外に出ることができない。ただ幸いなことに金網には電流を通すような過激な仕掛