山であそぶ 第1164話・5.20
「セピア色かな、ふう」久しぶりに朝からシャワーを浴びる。しかしこれは頭の中の妄想であった。なぜならば今朝は高山の山小屋にいたから。
俺は山登りをしている。ここは3000メートル級の山の上。山小屋の中で持参した寝袋で目が覚めようとしたときに勝手に感じた妄想だ。山小屋から外を見る。もはや標高が高すぎるためか草木が生えていない。砂と岩だけの世界だ。これをさきほど無意識のうちに見たのであろう。だからセピア色などというキーワードが出たとしか言いようがない。
「さて、頂上まであとわず