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わたしやかぞくのはなし

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わたしやわたしをとりまく家族たちの話です。
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#毎日note

コナン君の「バーロー」と迷宮入りのおばあちゃま

元旦を迎えると、私の家族と私の両親は、地元の神社の初詣に一緒に行く事がここ数年恒例行事となっていた。 今年はコロナの事を考え、初詣は元旦に行く事は控えることにして、新年のあいさつ(というのはタテマエで狙いはお年玉)に伺う事とした。 実家に向かう車中で子ども達がしりとりをしていた。 大体2番目の子どもは狙っているのか天然なんだかわからないが、いつも素っ頓狂な答えを言うため、他の3人は心得て対応しているのだが、今日も切れ味がするどく思わず笑ってしまった。 「バ」という字で

ファイティングポーズだけはいつも取っているんです

戦いを挑むためにリングに上がろうとするが、始まってもいないのにセコンドからタオルがすぐ投げられてしまう。 「待って!私はまだやれる。まだ!戦えるんだ!」 ほとんどの試合はすぐ退場となってしまう。 この日のために食事にも気をつけて、体調も整えてきたのに・・ 何で、やらせてくれないんだ・・・ え? ボクシングの試合でもやっているのかって? 違います。 「献血」の話です。 このニュースを見て、コミケの偉大さを改めて知りました。(行った事はありませんが、毎回すごい伝

ラビリンスの扉を開いて

私には、片脚の伯父さんがいる。 伯父さんは母の兄で、私が生まれた時にはもう片脚だった。 伯父さんは若い頃に交通事故にあってしまい、それ以来人生の大半を片脚で過ごしている。 先日記載したnoteで、私が片脚のハトについて幼少の頃気にしていたというエピソードを書いたが、これはもしかして、同居している伯父さんのことがあり、状況的に無意識でも重ね合わせる部分があったからこそ、片脚のハトに執着していたのかもしれない。 伯父さんは祖父母と同居していた。 祖父母が大好きだった私は、自

クリスマスのかけら

クリスマスの日に何をしていたかなんて覚えていないものですね。 思い出せるものを思い出してみます。 ①普通に働いていた昨年なんかは普通に働いていたような。 利用者さんと下のクリスマスの曲を聴いていました。 このアルバムはどの曲も素敵です。 まだコロナ騒ぎになってなかったので平和だったな。 ②キリストの学習漫画をサンタさんがくれた私のサンタさんは本をプレゼントしてくれる確率が高く、キリストの学習漫画も下さいました。この学習漫画はその後、いろいろな人のものを読み倒しました。

いつでも探していなくてもすぐ見つかるんだよ、この人

山崎まさよしさんのファンになって、22年位経ちます。 気づけばファン歴が長いので、我が家にはたくさんのCDとDVDと書籍があります。 その辺にある書籍だけでも並べてみたらこんなです。 CDとDVDも並べたらえらいことになります。 出演したテレビ番組の録画や録音したラジオは引っ越しの際、捨ててしまったものも多いですが、全部とっておいたら今よりもだいぶ場所をとっているのでしょうね。 いつでも探さなくてもすぐ見つかります。 今日もオンラインライブをわくわくして待っていま

母への手紙 〜私の中の片脚のハト〜

母へ手紙を書くのは(幼少の頃に母の日などで先生に書かされるものを抜かせば)2回目になります。1回目は結婚式の時に書きました。でも、他の人(父や祖母)への気持ちも書いたので内容はサラッとしたものであったと思います。 だから、普通の手紙は初めてです。 話は私が幼稚園に通っていた頃に遡ります。 私の通っていた幼稚園は、お寺が母体の仏教保育の幼稚園でした。古くから寺子屋などが開かれていたお寺に昭和28年、様々な人々の協力を経て開園したとの事。母親もここの幼稚園の卒園児でした。

終着地点にたどりつくまで

居酒屋さんで人間観察をしているのは楽しいですよね。 私は酔っぱらっている人を眺めているのが好きです。 大人になってお酒を飲む機会が出てきた時に、うすうすわかってはいたのですが、私は圧倒的にお酒に弱い人間でした。 ビールを一口二口飲む程度で、顔が赤くなり、胸がドキドキして、量が多くなってくると、洗面所やトイレにかけこみます。このことは、私の両親がお酒に弱かったので、何となくそうかな〜とは思っていたのですが・・・。わかった時には非常に「残念だな」と思いました。 だって酔っぱ

火をくべてもらいました

私は、想定外のお返しをもらえると瀕死の状態になってしまうことは以前noteでも書いてみたのですが 初めてサポートをされて、非常に戸惑っています。 「サポートをされる」ということは頭にもなかったもので、お礼のメッセージも設定していませんでした。 「私がサポートを受ける」というのは、学芸会でシンデレラのシンデレラ役に抜擢されるほどありえないことです。シンデレラは北島マヤさんで十分です。(ガラスの仮面は読んだ事がないのでたぶんいろいろ間違っています。すみません) なので、ご

「ありちゃん」は今度火曜日に遊びに来る

うちの子どもがまだ保育園に通っていたころに、会話の中で頻繁に名前を出すお友達がいた。 その子の名前は「ありちゃん」 「ありちゃんと一緒に歌を歌ったよー」 「今度、ありちゃんとプリキュアごっこするの」 「ありちゃん?」どういう字を書くんだろう?と思った。 保育園のお友達かな・・? 最初はあまり深くは気にしていなかったが、ふと思い立ち、保育園の連絡網を見てみる。 連絡網には保育園の子どもたちの名前がのっているはずだ。 しかし、「ありちゃん」はのっていなかった。

泣いてもいいよ

私は小さい頃から泣き虫だった。 ちょっとしたことですぐ涙が出てしまう。 幼稚園でお気に入りのライオンのぬいぐるみを誰かにとられてしまい、泣く。 友達や親に自分の気持ちを上手く言えずに泣く。 幼稚園に行きたくないので、泣く。 友達同士がけんかしているのを見ると泣く。 小学生ではなわとびが飛べなくて泣く。 100点が取れなくて泣く。 ことあるごとに泣いていた。 大人になってから、泣いてしまう頻度は減ったが、夫と喧嘩をしていると必ず泣いてしまう。 そんな私に対し

りんごパイへのラブレター

冬になるとりんごパイが食べたくなる。 なぜなら、寒くなるにつれて、スーパーのりんごが安くなるし、人から頂く機会も多くなるからだ。 私はいつもなかしましほさんのレシピで作る。 夫ががんと診断されてから、体に良い食事をちょっとだけ気にするようになった。ハードなマクロビやヴィーガンの実践は、仕事をしている自分には難しいと感じたので、ゆるゆると雑穀を入れたり、玄米にしたり、野菜ジュースを飲んだり、調味料に気をつかった程度である。 本当にゆるゆるである。ほとんど気をつかってない

「前へ」より「上へ」

1.noteを書く時の自分のルールについて 「届けない」「献上する」私はnoteを書いている時に、ごく自然とたった1つだけ、自分に対してルールを課していることに最近気づいた。 それは「相手に届けようとしない」ことだ。 人に見てもらうことを意識しすぎると、とたんに何も書けなくなってしまうような気がする。いや、ここに書いている時点で誰かの目にはふれてしまうし、交流が生まれることもある。見られたくない内容であれば「自分の紙の日記にでも書いておけよ」という意見を言われてもおかしく

呪いのことばを私は言わない

私は昔から「自分が大好きなもの」を素直に人に言えないところがある。 人の好きな物の話を聞くのは大歓迎で、そういう場面をおのずと待ち望んでいるような気がする。あまり自分と関わりがなかったものならなおさら良い。相手の好きな物を私が好きじゃなくても全然かまわない。話している人が自分の好きな物を語る時の、嬉しそうな表情や体温の高さ、変態や狂気の一歩手前のようなその人にしか理解できないこだわりを「うんうん」と聞いているのが嬉しい。 その時間は、自分が見えなかった世界や景色まで、その

Cherry Blossoms

4月の八王子。 私の住んでいるところと違って、八王子は天気が変わりやすいようだ。 そして思った以上にまだ4月の八王子は寒い。 自分が実家から持ってきた服を全部重ね着してもまだ寒くてどうしようもない日があった。私は完全に八王子をなめていた。まさか雹まで降るとは思ってもいなかった。 でも、あの日はあたたかい日だった。 今から十数年前 私は今の夫(当時の彼)が、実習のため訪れていた八王子に一緒についてきて、2ヶ月限定の同棲をしていた。 そこで私のやるべきことは、3つ。