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『俵万智 展』で短歌の楽しみ方を再認識。

俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで

先月の思い出なのですが、写真をアップロードしましたので、感想も投稿しておきます。

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角川武蔵野ミュージアムで開催中の『俵万智 展』(2021年12月5日まで)は、角川書店の短歌愛を感じる素敵な展示会でした。紙上とは違った感覚があって、とても楽しかったです。

心では無数の「いいね」押してみた
たったひとつの「いいね」というが

興奮冷めやまぬまま、なんちゃって短歌をTwitterに投稿したのですが…。

なんと! 俵万智さんからお返事頂いちゃいました。嬉しい〜♪

『チョコレート革命』

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Twitter上での会話をきっかけに、短歌への興味が大復活! 今まさに『チョコレート革命』を読み終わったので、noteの加筆をしています。

俵万智さんが二十八歳から三十四歳のときに詠んだ歌。切ない恋愛の歌が中心ですが、インドのカルカッタやフィリピンのスラム街・スモーキー・マウンテンでの旅情。山田かまちに捧げる反歌ではロックな内容も楽しめます。

……と、そんな一通りの感想よりも、声を大にして言いたいのが、

『俵万智さん、短歌の楽しみ方を教えてくれてありがとうございます』

という一言です!

「サラダ記念日」は実際はサラダではない。七月でもないし、六日でもない。カレー味のとりの唐揚げだった。あったことをそのまま書いたのでは歌にならない。本当を伝えるための嘘だったらいくらついてもよい。事実よりも真実を伝えるための嘘だったら、いくらでもついてよい。

最近みた対談動画の中で、こんなお話をされていて最初はビックリしました。

ですが、この発言を踏まえた上で、「どのような気持ちを伝えたいのか」といった感情を中心にイメージを広げながら、じっくりと『チョコレート革命』を読んでみました。そうしたら、いつも以上の感情移入! もしかしたら、本当の意味で初めて歌集を楽しめたのかも……。

確かに「ほんとう」と言えるのは、私の心が感じたという部分に限られる。その「ほんとう」を伝えるための「うそ」は、とことんつく。短歌は、事実を記す日記ではなく、真実を届ける手紙で、ありたい。

『チョコレート革命』の後書き(P.165)にも、このように書かれています。

日記のようなものとして歌集を読んでいた自分を完全に見透かされた気分です。実際に起きた事だけでなく、心が感じたものを伝えるために、様々な工夫をして情景を創りだしていたのですね。

こんな当たり前のことを考えていなかった自分が恥ずかしい……。

短歌風に書いてみると、

唐揚げでつたえるよりもサラダなの
短歌のこころアラフィフで知る

こんな感じでしょうか。これまた短歌になっていない気がしますが!

残りの人生、もう少しありそうなので、これからは歌をもっと楽しめるようになりそうでよかったです。俵万智さんに感謝です。



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