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生命の火花。
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2017年3月の記事一覧

究極の哲学

究極の哲学

就活どうするの?という、大学生活後半に向かっていくこの時期、多発する質問がある。
同期はもうインターンをしていたり、自分で会社を立ち上げている者もいる。

でも、ここで全力で反発を覚えて、うまく言葉を返せなくなる。この、違和感。
そうじゃないんだ。なぜそうやって大学入学後は就活、とキレイにパズルのピースが埋まっていくのだろう。土台を疑ってみなければ、先に進むという選択肢が生じないように、私に

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魂を探して

WHOにおいて、健康の定義が新たに提唱されている。

人の健康には、身体面・メンタル面、そしてその他にスピリチュアルな面での健康が関わっている、と。

スピリチュアル。「精神的、霊的、魂の」健康。

自己分析するとこうなる。

まず、身体面。
これは自分のセクシュアリティから考えてXジェンダーだと言うのが合うようであるし、男女二元論では大変生きにくく、不都合があるのは事実だ。
以前交通事故によって

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星に願いを

星に願いを

ねえ一緒に死のうか。

イルカはつぶらな瞳のまま、ボクの手を突っついた。
イルカは大きく口を開けた。ボクには聞こえない超音波で、喉も裂けろと叫んだらしかった。
プラネタリウムの電源をオンにする気軽さで、真っ暗な夜が満天の星空に変わった。

仲間がいるよ、とイルカは誘った。
無数の星々は区別なく蠢いて、押し競饅頭していた。みんな必死だった。

ボクの涙腺は再起不能だったから、もはや普通の

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『春の嵐』

自分がこの世界から去るときには、ヘッセの『春の嵐』を遺書として差し出したい、と友人に伝えた。もっと自分の言葉で語れたら、と思うことは重々あるけれど、そうするには人生は足りず、言葉はすり潰されてものにならない気がする。

以下、高橋健二訳。新潮社。

外的な運命は、避けがたく神意のままに、私の上をすべての人の上と同様に通り過ぎて行ったとしても、私の内的な運命は私自身の作ったものであり、その甘さに

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