2024年6月の記事一覧
異形の匣庭⑬-2 【穢】
無威徳(六道の内の1つ、餓鬼道に産まれた飢えと乾きに苦しむ人)がそのままこの世に這い出たかと見間違う様相を呈していた。
打ち捨てられた納屋よりも風吹けば崩れそうな家。口にはしなかったが、本当に人が住んでいるとは思えなかったのだ。
村へ入るとそれらから群がる蟻が如く何かが出てきて、思わず慄いた。
眼は落窪み頬に張り付いた■■は褪せ痩け、今にも引き裂けそうな程。肉付きの全く無い手足は枯れ枝のよ
無威徳(六道の内の1つ、餓鬼道に産まれた飢えと乾きに苦しむ人)がそのままこの世に這い出たかと見間違う様相を呈していた。
打ち捨てられた納屋よりも風吹けば崩れそうな家。口にはしなかったが、本当に人が住んでいるとは思えなかったのだ。
村へ入るとそれらから群がる蟻が如く何かが出てきて、思わず慄いた。
眼は落窪み頬に張り付いた■■は褪せ痩け、今にも引き裂けそうな程。肉付きの全く無い手足は枯れ枝のよ