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遊びのエチカ

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#スピノザ

<定理13-15>自分オリジナルの幸福を見つけていくゲーム

人生で面白いところか、腐るほどあるな。しかし、基本かつ究極はこれであろう。自分が何をどのようにしている時が幸せなのか、という認識が深まっていくことだ。

自分の好きなことを考えていく。何か発展があったり、残していきたいものに関して、情報を加えたり除いたりする。それが為されないものは自然と消えていく。つまり、認識について進展がある「好きなこと」のみが残っていく。

こんなことをしなくても好きなこと、

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<定理10-12>自分のしたい呼吸に意識を向ける重要性について

呼吸の重要性は大きい。自分がどうしたいかを知りたい、あるいは少しでも幸せな方に向かいたいと思うとき、呼吸は大きな指標となってくれる。

呼吸が自分の望むような感じであるならば、その時自分は幸せを感じていることになる。呼吸が乱れるというのは大抵、自分以外の何か(人物、状況、時間のなさ、焦り、病など)によって、自分の存在力が乱されていることを意味する。

自分が自分でいられているとき、呼吸も心地よいも

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<定理7-9>悲しみ、憎しみ、後悔を消失に向かわせるには

スピノザは何か後悔や悲しいことがあったとして、それを必然であったと認識した時、憎しみは消えるとした。それはそもそも憎しみを抱く対象がないからである、と。

そもそもなぜ憎しみを抱くのか、といえば、それが自由な主体によって行われたと感じるからである。そうでないこともできたにも関わらず、そうしたところに悪意を見出し、その悲しい出来事の原因として一義的に決定することから憎しみは生じるとスピノザは言う。

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<定理1-3>遊びと労働について

ここに書くのは、僕なりの魔法である。しかも、少なくとも自分には確かに効果のあった魔法だ。それは「考え方」という魔法である。認識を変えるのである。イメージを得るのだ。知識というより頭の動かし方を覚える。筋トレではなく武術で今までとは異質な身体の動かし方を覚えることでより軽やかに自由に力強く、ある時は優しく動かせるようになるように。

さて、これは幾何学的体系でありながら、1つの物語でもある。ここを通

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満ちた孤独

 さびしさとは孤独ではない。満ちた孤独はにぎやかだ。孤独とは無ではない。一つの現象である。身体を動かすと世界が揺らぐ。骨の位置が組み変わり、筋肉の緊張のバランスが変動する。呼吸が、脈がうねる。しばらく状態は続き、また変わる。あるいは常に変わる。細胞は振動し、皮膚は伸び縮む。

 動けば世界は変わる。十分に。精神は身体の観念であるとスピノザは言ったが、身体の動き、刺激で世界は変わる。ぐらっと、ちがう

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