ライブコマースって何?
お疲れ様です。
けいえす(35歳)です。
先日の日経新聞電子版でも取り上げられておりましたが、パナソニックはじめとする日本の電機各社が中国でライブコマースに力を入れて取り組んでいるそうです。
ライブコマースとは
ライブコマース(Live commerce)とは、文字通りLIVE配信+e-commerceの造語で、インターネット上で生放送の動画を配信し、番組内で商品やサービスを紹介・販売することをいいます。
2012年前後から、中国で少しずつ普及が始まりました。このコロナ禍においては、不動産までもがライブコマースを使っての販売が行われており、活況を呈しているようです。
その特徴とは
芸能人やタレントなど、一定の知名度のあるような方や、一般人のインフルエンサー、その商品の会社員など、出演する人は多様です。集客力・影響力・販売力を持った方々が視聴者に商品・サービスの魅力を訴え、リアルタイムでの販売につなげていきます。
ジャパネットのようなテレビショッピングに近しいイメージではありますが、決定的に異なる点はインタラクティブにリアルタイムでのコミュニケーションが取れることです。
テレビショッピング
TV → 視聴者へ一方通行
ライブコマース
ネット配信 ⇔ 視聴者と双方向のコミュニケーション
また、ライブコマースはリアルタイムに何人の視聴者がいて、何人が購入に至ったか、どのタイミングで番組から離脱してしまったかを捕捉することが可能です。
そのため、場の空気感・温度感を出演者が汲み取り、番組を作っていくことが可能となります。
さらにライブコマースは、電話や新たに販売サイトを開く必要もなく、そのライブ画面からポチっとするだけで商品の購入に至ることができるのです。
株式会社ジャストシステムの調査によると、ライブコマースのライブ配信を視聴したユーザは全体の16.6%で、購入に至ったユーザはそのうちの5割に至るそうです。
ライブ視聴者数はまだまだ少ない印象ですが、視聴者のエンゲージメント率は驚くべき結果でした。
発祥の地 中国では
11月11日「独身の日」をご存じでしょうか?
世界最大規模を誇る、中国の超大型ネット商戦ですが、続く第二のネット商戦にまで成長した「天猫618セール」では、ライブコマースの売り上げが6,982億元(日本円で約11兆円)となったようです。
その成長はすさまじく、この数年で驚くべき伸び率になっています。
さらにライブコマースから、カリスマインフルエンサーも多く誕生しており、もっとも有名であるのが「viya」と「Austin」という美女と美男お二人のようです。
viyaはこれまでも数々の記録を打ち立ててきましたが、2020年細心の記録では、4,000万元(日本円で約6億1千万円)のロケット(搭乗権)の販売したような、凄まじい実績を誇っています。
日本のライブコマース市場
日本でも徐々に広がりを見せているライブコマース。
このコロナ禍が追い風となり、EC市場全体が伸長している中、ライブコマースでの実績も今後明らかになってくると思っていましたが、中国ほどの実績がなかなか見つかりません。逆にサービスを終息させる記事が目立ちます。
終息したサービス
また、大きな成功事例も見つからず、Beamsさんの記事がありましたが、これが果たして成功なのかどうか疑問が残ります。6,000人以上が視聴したものの、売上の実績は100万円程度とのことです。
その他のサービス
SHOWROOMというライブ配信のプラットフォームの一サービス。雰囲気を見てみたかったのですが、常にライブ配信が行われているというわけではなさそうですね。
そもそもこのSHOWROOMのサービスが面白い。名前は以前から聞いたことがありましたが、きちんとチェックをしたことがありませんでした。
日曜日の昼間っから配信している人も多いし、視聴者も物凄く多かったです。素人の子たちの良くわからない放送を見て何が楽しいのか、オジサンには理解不能でしたが、素人であってもライブ配信を行い投げ銭で稼ぐことができるプラットフォームという意味では非常に面白いサービスです。1億総エンターテイナーとなる日も近いですね。
こちらも常にライブが行われているということではなさそうです。録画した動画+ECサイトの印象。動画本数も数本しかありませんでした。
今後の展望
上述した通り日本のライブコマースプラットフォームは次々とサービスを終了しており、これといったプラットフォーマーが台頭してきていないのが実情のようです。
既に日本国内でも、何千万というユーザを抱えているYoutube、インスタ、Facebookというメガプラットフォーマーに食われているというのが悲しい現実です。
ライブコマースに特化したサービス単品だとどうしても集客が難しく、既に何千万とユーザを抱えているプラットフォームにはかなわないようです。
しかし、ライブコマースという市場そのものは、メガプラットフォームを通じで今後益々伸びていくことが期待できる市場であると言えるでしょう。
このコロナ禍においても、中々実店舗に行きづらい・接客もこれまでのようにアグレッシブに行えない、といった双方の悩みを解決してくれるのがライブコマースでしょう。
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他にも3分解説シリーズ書いています。良かったらご覧ください。
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