春が来て、新しい元号になる

「いただきまーす!」
「りこちゃん、お味噌汁、ちょっと熱いから、
フーフーして ゆっくり食べてね。」
「うん、ありがとう。」

今日も、いつも通りの朝、
りこちゃんと、こざる達は、皆で一緒に朝ごはんを食べます。

　テレビでは、新元号のニュースをやっています。
まだ先と思っていましたが、もう半月ほどで発表です。

「新しい元号、何になるんだろうね。」
「平成も終わるんだねー。」
「昭和、平成、何だろう?」
「子猿とかは??」
「えー? 」
「子猿元年、子猿2年」
「ちょっと変じゃない?」
「りこちゃん、いいよね?」
「そうねぇー、いいわね。」

皆で、ワイワイ、賑やかな朝ごはんです。

「新しい元号になって、時代も変わっていくのかなぁ。」
「うん、そうだねー。」
「りこちゃんが子供の頃とは、
もう随分いろんなことが変化しているよね。」
「そうだねー、全てが どんどん新しくなっていってるね。」
「消えちゃったものの中にも、いいものもあったよね。」

みんなで、いろいろ思って、しみじみとします。

「新しいとか、古いとかじゃなくて、いいものはいいんだよね。」
「うん、りこちゃが、前に言ってたよね、
必ずしも『昔のが良かった』ばかりじゃないって。」
「食わず嫌いは、よくないんだよね。」
「うん、そうよー。」

　りこちゃんは「昔のが良かった」ばかり言わずに、
新しいものを　まず よく見て、試してみることが大切で、
先入観や固定観念に とらわれないようにしないとね、と言っていました。

「『まんぷく』見ても、そうだよねー。」
「そうだよ、即席ラーメンっていう新しいものが出来て、
とっても便利になったんだよね。」
「これからも、たくさん新しいものが生まれていくんだよね。」

そろそろ朝ドラが始まります。

「新しい時代も、いろいろ変化があるだろうけれど、
 柔軟に、頭をやわらかくして、 楽しんで過ごしていこうねー。」
「うん、そうだねー。」
「急激な変化についていかれないって思ったら、
　のんびり いつも通りでいけばいいんだよ。」
「そうそう。ゆっくりゆっくりだよ。」

こざるちゃんが立ち上がります。
「じゃあ、食後のコーヒー、淹れてくるねー。」
「うん。お願いねー。」

こざるちゃんは『春が来た』を歌いながら 台所に向かいます。
「春が来た　春が来た　どこに来た
山に来た　里に来た　野にも来た」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
ついこの前、平成になったと思っていたのに、
いつのまにか31年、驚きです。
よい毎日でありますように (^_^)