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ちょっとずれると景色が変わる

桜前線は北海道に到達して、美しく咲いている様子をテレビやネットで見ています。
我が家の周りの桜は、葉っぱが青々と生い茂り、早いものは 緑色のサクランボをつけています。

毎年、桜の花が咲くと、おや、あんなところにも桜があったのか、
あれも桜の木だったんだと、そうかそうか そうだったんだと何だか嬉しくなります。
桜に限らず、花が咲いて初めて何の植物なのか分かるという植物素人なので、
いちいち感動したり、感激したりしています。

近所の高台から眺める どうってことない景色の中に、春になると ちょっと遠くに桜が見えます。
もちろん 咲いてピンク色のフワフワが見えて それで桜だと分かるのですが、
この春、新たな発見がありました。

発見というほどのことではないのですが、
私は今まで 勝手に1本の桜の大木だと思っていました。
ところが たまたま いつも通る道ではない、少しだけ平行に移動した場所の道を通った時に、あれ? たくさん咲いている!!と気がつきました。
もしかしたら あそこは公園なのでは?と思い、地図を見て、あの辺り…やはり公園でした。
1本ではなく、数本の桜が咲いている様子は遠目にもとても美しくて、ちょっとずれるだけで 全く違う景色になりました。

桜の花は目立つので分かりましたが、他にもそんなことが実はたくさんあるのかも?
私は それが全体像だと勝手に思い込んでいても、実はその姿は一部であって、知っていると思っていることの一部、ほんの少しのことしか知らないのかも?などと思いました。

そういえば、と思い出したのが、"ちょっとずれたら"どころではない話。
あれは たぶん25年くらい前のこと、携帯電話はありましたがスマホはまだなくて、今のように思ったら即 検索が出来なかった頃のことです。

4月に京都にお花見に行きました。
あそことここと それからあそこにもと、予め行きたい場所をピックアップして、後は着いてからその場で考えようという
いつもの気楽で自由な一人旅。
たくさんの場所に行きたいけれど、かといって、一つ一つを急ぎ足で訪れたくはなく、巡っているうちに夕方になりました。
拝観時間と距離とを考えて、もうすぐそこの仁和寺は ギリギリすぎると諦め、
その当時は もう少し遅くまで拝観可能だった龍安寺へ行きました。

当時、スマホがあればパパッと検索して、龍安寺は桜の名所だと分かったのですが、
私は そのことを知りませんでした。
その前にも、2,3回、訪れていたのですが、いずれも桜の季節ではなかったのです。

お花見のつもりではなく入った龍安寺、夕方の優しい光の中、静かな境内には沢山の枝垂れ桜が咲いていました。
えっ!と 驚きながらも、残りの拝観時間は限られています。
とにかく あの庭へと入ると、入ったら、ああ、そこにも1本 桜が見事に咲いていました。
感動しました。
きっと私は一人 笑顔で縁側に座って庭を眺めていたと思います。


物理的にも、時間的にも、ちょっとずれると見える景色はガラッと変わります。
自分が今 見ている景色は ほんの一部で、全体ではないのだと。
何でも これが全てだと思い込まずに、試しに ちょっとずれてみたら、そこから見える景色は違うことも 割とあるのかもしれません。

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

食べたいけれど、食べるとなくなってしまう(当たり前!)のが勿体なくて、しかも幸か不幸か賞味期限が遥か先という有り難い羊羹。
とらやの羊羹は やっぱり特別。
小型でも ずっしりと重くて 心も体も大満足な まさに至福のスイーツです。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
もう5月...新しい年になって、今まで何してた私?
よい毎日でありますように (^_^)

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