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母の記憶(3)~頭がもやもやするという夜に~

画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました。カラフルな小さなものが飛び出してくる感じが、何が出るのかわからない母の頭の中のような気がしてきたのです。こんなに美しいものではないと思いますけれど。

三人分のおかずが並ぶ

気づいたら、いつの頃からか、

母が三人分のおかずを、

テーブルに並べるようになりました。

2年前に他界した父の分を、

また作るようになったのかと、

初めて見た時には驚きました。

でも、これはもっと大きな驚きの、

前触れだったのです。

ねえちゃんは?

母が作っていたおかずは、

実は伯母(母の実の姉)の分でした。

なんでまた???

わけがわからないのですが、

とりあえず否定するなと、

どこかで聞いた覚えがあり、

「ねえちゃんは?」と聞かれて、

「もう帰ったよ」と言いました。

誰も来ていないのですが。

母の姉は遠くに住んでいます。

新幹線に乗ったら2時間くらい、

という遠さです。

驚きながら、

取り繕って、

夕食は無事終わります。

余ったひとつは誰のもの?

夕食開始直前に、

母は、二人しかいないことに、

気づきます。

あれ、あの子どこ行ったん?

と言ってみたり、

「こうちゃん(わたしのこと)は?」

と言ってみたり。

さすがにわたしに向かって、

どこにわたしがいるのかと、

聞かれた時には驚きました。

でも、探してくる、と言って、

自分の部屋に戻って、

また出てくると、

「おったん(居たの)」と言います。

前からおりますがな。

食事が始まると、

なんとなく余った一人分を、

そのままにしておけなくて、

食べるわたしです。

原因と結果はハッキリしている

こんな生活が続いたことで、

体重は増えます。

しかもストレスでおやつを、

バカみたいに食べます。

こりゃー立派な、

「太りたい生活」です。

あまりにも多い日には、

翌日のおかずになります。

昨日はごぼうの煮物を、

1本分食べました。

便秘解消に役立ちました。

ついにお薬に!

なんかおかしいわ、わたし、

この頃、言い出しました。

やっぱり何かわかっている。

でもわかっていない。

もやもやしているそうです。

今まで断っていたお薬も、

先生にすすめられて、

力強く、「飲みます」と、

答えていました。

アリセプトで少し落ち着く、

先生はそう言いました。

であればいいのですが。

とりあえず副作用が、

出てこないことを祈っています。






地味に生きておりますが、たまには電車に乗って出かけたいと思います。でもヘルパーさんの電車賃がかかるので、よかったらサポートお願いします。(とか書いておりますが気にしないで下さい。何か書いた方がいいと聞いたので)