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ものがたり

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きみとぼくの親愛なるきみへ

きみとぼくの親愛なるきみへ

 あれは確か、夏がもうすぐそこまで迫っている中途半端に強い光の溢れる頃だった。まだ高校生だった僕らが、退屈な授業と毎日の部活動と、たまに現れるいざこざや恋なんかに一喜一憂して、同じ格好に身を包みながら同じリズムを繰り返している頃。君はいつも窓辺の席で、黄色いスニーカーを履いた足を緩く伸ばしてはぼんやりと外を見ていた。地味な制服には不釣り合いに鮮やかな黄色。少し癖のある髪が風に揺れて、眠そうな横顔を

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