momotomo1215

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最近の記事

同じ経験、同じ気持ち

ある、ちょっとレアな病気の人たちの集まりにいれてもらうことになった。 そこは不安も愚痴も、時に医者や病院に対する不満も言ってもいいとされている場所だ。 そして同じ病気と闘っている人たちとのオンライン相談に参加してみた。 思った以上に明るくて和やかな30分だった。独りよがりで、ただネット上の情報に一喜一憂していた私は、目から鱗!のような気持ちになった。 SNSってそもそもネガティブなことを強く感じてしまいがちなツールだと思う。(私自身もそうなりがちではあるけれど) 家族や友人に

    • 弱音を吐くこと、支えてもらうこと

      今日、溜まりにたまっていた日頃の不安(主に健康上の)を夫に話したら、予想していたものと違う言葉が返ってきてお互いに動揺してしまった。 私はただ愚痴を聞いて欲しかった。弱音を吐いたら否定でも肯定でもなく、ただ聞いて欲しかった。だけど彼はものすごい勢いで怒ってきた。「そんな馬鹿なことを言うな」「悪いほうに考え過ぎだ」と。 夫もまた、私を失うかもしれないという不安と闘っているのかもしれないと思って、ごめん、となった。 ある病気が発覚してから1年半が経つ。一応いまは悪いところを取り

      • 音楽と言葉

        音楽を聴きながら考え事をするのが好きだ。(ただぼーっとすることも多いけど) 最近の曲ももちろん聴くけれど、ついつい懐かしいとも言えるくらいの昔の曲を聴くことが多い。私はどちらかというと、メロディより歌詞に惹かれるので、その言葉の連なりにその曲を熱心に聴いていた時のことを重ねてしまう。 それほど思い入れがあったつもりのない曲も、時を経てあらためて聴いて涙することもある。 音楽と言葉は、たくさんの人がその耳や目から取り込む情報だけど、その人によって内面に与える影響は様々に形を変え

        • 病気のこと

          1年半ぶりの人間ドックで、またしても怪しいところが見つかった。前回は腹部エコーでかなり大きな腫瘍がみつかり、何ヵ月もかけ検査して、ようやく診断がついたのは10万人に数人、くらいのちょっとレアな病気だった。 去年夏に腫瘍は取りきり、いまは再発を予防するため毎日大きな錠剤を4粒飲んでいる。この副作用もなかなかのものなのに、もし新たに見つかったのが別の種類の病気ならまた薬が増えたり切除したりするのかもしれない。 もう病気、検査、病院はうんざり! 気持ちがざわざわしすぎて、へんなスイ

        同じ経験、同じ気持ち

          お正月

          もともと息子の受験も近いので帰省はしないつもりではあった今年のお正月。家族3人&猫で穏やかに過ごそうと思っていた。 (去年のお正月に実家に帰省したときそんな話をしていた) なのになのに。連日のコロナのニュース、日々の除菌や健康管理で穏やかな感じでは過ごせず、さらにはモモもいない。 淋しい気持ち、まだそのままリビングの棚にある骨壷や写真を見るたび胸がぐわりと締め付けられる。 だけど日常はどんどん過ぎてゆく。 モモがいないことに、だんだん慣れてきた自分がまたなんだか悲しかったりも

          趣味ってなんだろ?

          子どもの頃から自己紹介するときや履歴書の欄には「趣味は読書」としてきた。実際そうだったし。それがここ数年で、「短歌」が加わった。 軽い気持ちではじめたけれど、この世界はなかなか深いものだった。SNSや新聞で読んだり詠んだり、毎日何かしら短歌と関わって3年半にもなっていた。 最近、自分の身体の変化やペットを失ったこと、家族の様々なことで日々の暮らしを、毎日を生きることがやっとになっている。短歌はそれでも続けたい、だけど現実をそのまま歌にするのは私の望むところではないのでちょっと

          趣味ってなんだろ?

          紅葉を見に行きたい!

          11月頃、毎年電車で1時間、くらいの範囲で紅葉を見に出かけていたのに、今年は自粛。今年の秋は今年しかないのに! こういう「生きるのに直接必要じゃないけど、絶対にあった(やった、観た、行った、聴いた、食べた)ほうがいいことができないってじわじわと心身を重くするなあ。

          紅葉を見に行きたい!

          あれから1年

          去年の夏、人間ドックで見つかった謎の腫瘍。特定して診断がつくまで半年近くかかった。診断がついたのが去年の昨日。それから数日は気持ちが重いくせにふわふわとして食事も味がしない、喜怒哀楽の調整が壊れた感じだった。 その時のある人に宛てたメールが残っており、読み返してみた。当時の私はかなり落ち込み、自分がすぐに死んでしまう、とまで考えていたことを思い出した。(で、1年経ったけどまだちゃんと生きてる!) 近いという理由で精密検査をした大学病院ではほとんど症例が無いらしく治療方針も

          あれから1年

          好きなこと、好きなひと

          友人がけっこう本気であるアーティストのことを好きになった。結婚したかった!とまで言っている。 夫公認らしく、ライブにも行ってきた。 誰かを好きになること、その人が創るものを好きになること。 彼女は最近羨ましいくらいにキラキラとしている。 その姿を見ていると、好きなことがあったり、好きなひとがいることって素晴らしいとあらためて思う。 いまのところ、私はそこまで夢中になる相手はいないけれど、短歌の世界なら自由自在だ。それもまた愉し。

          好きなこと、好きなひと

          モモの記憶

          生後3ヶ月で我が家に来てから14年間、ずっと一緒に過ごしてきた猫のモモがいなくなり2ヶ月半が経った。 あちこち不調が重なり覚悟はしていたけれど、喪失感は想像以上だった。毎日味も色もないような感じ。それでも日常は続き、家族はそれぞれの生活をしていた。 特に小6の息子は私が心配していたほどの落ち込みはなかった(ように見えた)。 彼には毎日やるべきことがたくさんあり、外の世界が広がっていた。私はと言えばテレワークで自宅で過ごすことが多くどうしてもモモの写真や骨壺、片付けられずにリビ

          モモの記憶

          恋と結婚

          恋と結婚は似て非なるもの。 独身のころ漠然と思っていたけれど、それは想像以上の違いがあった。 同じ食事をとること、同じ家で毎日過ごすこと、ダブルインカムであっても同じ経済の枠の中で消費、支出をすること。 価値観の違いをまざまざと思い知らされる日々。 嵐みたいな時期もあった。 難破船みたいな頼りない日々を経ていまは凪。 また何かしらの嵐は来るのかも知れないけど、経験って宝ものだと思う。許容の範囲が拡がる。 パートナーは今でもなお恋愛の延長線上に私を置きたがるけど、私はちょっと

          恋と結婚

          来年の手帳

          ここ数年、ずっとQUOVADISの見開き1週間タイプの手帳を使っている。フランスのメーカーのものだけど日本仕様にちゃんと日本の祝日が入っている。手帳を選ぶポイントは、六曜が書いていないこと(あると大安や仏滅をつい意識してしまうから)、紙が真っ白じゃなくクリーム色なこと、だ。これはおまけに月の満ち欠けや世界地図が載っていることも好ましい。 その手帳カバーは明るい水色でピンクの糸でステッチが入っている。 とにかく毎日使うものなので気に入ったもの、色がいい。 去年も今ごろ2020

          来年の手帳

          子プリ「すくらんぶる」(若枝あらうさん)を味わう

          子年の歌人たちの『子プリ』、様々な個性が集った作品集です。 私は若枝あらうさんの連作に特に惹かれました。 この「すくらんぶる」は渋谷の街の風景が散りばめられています。その場所ごとの思いは人それぞれ、だけれども………渋谷に馴染みのある私はこの連作が胸に刺さってしまったので、私なりの感想をいくつか。 (※評ではなく個人の感想です) ★ひさかたのヒカリエいまだ慣れなくて離れたときの長さを思う  以前あった東急文化会館を知っている私には、ヒカリエは完成後何年経ってもいまだに慣れない

          子プリ「すくらんぶる」(若枝あらうさん)を味わう